オイゴル インタビュー!

2008年7月31日 (木)

 
オイゴル インタビュー
mail interviewer : K.Komori(HMV)


L?K?OとU-zhaan(ASA-CHANG&巡礼)の新ユニット
Oigoru( オイゴル )が始動!!
7月18日にアルバム『Borsha Kaal Breaks』をリリース。
構想9年の末に生まれたというまだまだ謎多きユニットにインタビュー。


タブラのウェットな音色+質感、
また2人の雨男っぷりから
水、雨、海にまつわるイメージが当初からありました。



-----まずは「オイゴル」というユニット名が印象的なのですが、この言葉の意味を教えてください。

L?K?O
"オイゴル=OIGORU" はベンガル語で「あの牛(=That Cow)」を意味します。インドでは人々から愛され敬われる一方、そのゲップはオゾン層に穴を開けたり、狂ったり、宇宙人に内臓ぬかれたり、とかく不思議でチャーミングな「あの牛」です。

 

-----L?K?Oさん、U-zhaanさんの出会いの経緯、オイゴル結成にいたるまでの過程を教えてください。

U-zhaan
OOIOOっていう、V∞REDOMSのyoshimiちゃんたちがやってる女の子バンドのサポートメンバーとしてなぜか2人とも呼ばれて、そこで初めて会いました。1999年だったと思います。それ以来断続的に一緒にライブしたり、なぜか野球チームを結成したりしていたんですが、04年の年末くらいに「きちんと2人で作品を作ってみよう」ということになって本格的に制作に動き始めました。

 

-----お2人それぞれにとって、お互いのどこにインスピレーションを刺激されますか?

L?K?O
ゆるくてヌケのイイ人間性。伝統楽器に独自の技法を生み出す革新性。幅広い音楽の志向性。圧倒的なテクニック !!!!

U-zhaan
ターンテーブリストとしての、自由すぎて斬新すぎるスタイル。豊富な知識に裏付けされたステキな妄想力と発想力、それに創造力。

 

-----アルバムを制作されるにあたってのコンセプトやイメージなど事前に思いえがいていていたことはありましたか?

L?K?O
タブラのウェットな音色+質感、また2人の雨男っぷりから、水、雨、海にまつわるイメージが当初からありました。アルバムタイトルにもある"Borsha Kaal"はベンガル語で「雨期」を意味します。またインド古典楽器との共同作業というのもあり、おのずと神秘的かつ個性的なアノ国のことはいつも頭にありました。

 

-----お二人とも他のプロジェクトやソロ活動をされる中での制作だったかと思うのですが、今作の制作期間はどのくらいだったのでしょうか?

U-zhaan
具体的な行動としてタブラの録音をしたのが去年の6月くらいで、それを整理したあと本格的に作業が開始したのが昨年末で、完成したのが今年の6月の終わり。なので、半年というか一年というか。でも構想期間が長かったからか、もっと時間をいっぱいかけて作ったような気分です。

 

-----アルバム全体を通して、とても自由な雰囲気を感じたのですが、楽曲の組み立て方としては基本的にどのような方法がとられたのでしょうか?

L?K?O
多様性を重視しながら、そのバランスには最大限の注意を払ってまとめていきました。
1.U-zhaanのタブラ、カンジーラをレコーディング
2.映画を観る。。
3.VSTiなどのソフトシンセ、レコードなどからサンプルソースを拾い、ベーシックな仮トラックを制作
4.「Trek Earth」などでインド、中東諸国の写真を見つつ。。修正、補足。
5.ゲストの方々の録音+U-Zhaanのタブラ、カンジーラを追加録音
6.酒に呑まれつつ。。修正、補足。
7.出来たトラックにターンテーブルなどでオモロ要素を投入
8.酔っ払って更に映画を観る。。
9.mix→スキット制作→mastering

 

-----サウンドのテクスチャーが非常に面白く積み上げられています。こういった音の数々はどのような方法で生まれたのでしょうか。教えられる範囲で教えていただけますか。

L?K?O
映画の音作りを特に参考にしました。HOSTアプリはCUBASE SX。「ヌケが悪くなるから音を減らす」ことが一般的かと思いますが、今回はその逆の手法を採って面白い効果が出せたのではないかと思っています。基本的には前記の流れですが、具体的には、「パンニングによる左・右の広がり」、「周波数特性による上・下の高低差」、「音量、または音をレイヤー的に重ねることによる前・後の奥行き感」を意識的にコントロールして擬似サラウンドに似た効果を出すことを自己流で熟考しました。プラグインエフェクトで更に距離感、定位感などを強調しています。パンニングやドップラー系のエフェクトで音像を動かすことでダマになって音が濁るのを回避する術は特に効果的でした。ただ、その都度全て完全に自己流なので、自分たちの耳の感覚のみを頼りに作ったというのが正直なとこです。

 

-----ゲスト陣も幾人か参加されていますが、ご紹介をお願いします。

L?K?O & U-zhaan

(登場順)
ARATA (Guiter)/その昔、僕も参加していたセッションバンド「ZERO」を経て、現在も数々のバンドのサポートを務め、自身のソロライブも精力的に行っている東京NO.1シューゲーザー酔っ払いギタリスト!自身のバンド「Love Me Tender」も活動2年目に突入し、更にビカビカに磨きがかかっている★8曲目「Submerge Deep」終盤の男前なギターソロに注目♪

AYA (Bass)/3人編成のギャルバンド「on/off」時代からの付き合い。現在はooioo、OLAibi、Surfers of Romantica、Delawareなどで活動中。60年代から活動を続けている伝説のJAZZベーシスト、"鈴木勲"氏に師事し、妖精のような外見とは裏腹に侍のような姿勢でベース道を探求し続けている。

山川冬樹 (Vocal)/名実ともに現在の日本を代表するホーメイ歌手でありつつ、伝統的な技法に縛られない圧倒的な独自性と完成度を誇るその身体表現は世界中のビックリ人間好きの心を鷲掴みにしている。真の意味での天才芸術家 !!!!
山川冬樹HP→ http://fuyuki.org/

Takehisa"KeN"(Guiter)/KIRIHITO、GROUP、Umi no yeah!!などプロジェクトごとに変容する柔と剛を楽々乗りこなすリアル・スナフキン!繊細なメロディーを生み出すコンポーズ術と脅威の瞬発力を誇る即興性、全てを兼ね備えた天然天才ギタリスト★昨年リリースされたソロ・コラボアルバム「Yia sas! - Takehisa Ken & The Spectacrewz」も是非チェックしてみてください!

鎮座DOPENESS (Rap)/圧倒的なスキルと妖怪的な個性、変幻自在に言葉と時空を操る次世代規格MC!今年8月に自身が率いる「KOCHITOLA HAGURETIC EMCEE`S」の1stアルバムをリリース予定。ソロアルバムも現在鋭意制作中。。「悪かないね〜ぇ♪」

Yae (Vocal)/日本一のオーガニックボイス!美声から、愛と自然が薫って来ますよ。2006年にリリースされたライブアルバム「Yae Live」をチェック。先生、僕らもスローライフがしたいです!
YaeHP→http://www.yaenet.com/

坂本弘道 (Cello)/激情的かつ劇場的な孤高のチェロ弾き! エフェクター類を駆使し、果てはグラインダーでチェロから火花を散らすパフォーマンスなど国内外を問わず圧倒的なショーを展開している。時にロマンティックに、時に激しく、その確信的な振り幅にいつも心をグラッグラに揺り動かされています。。1999年に発表したソロアルバム「零式」を是非聴いてみてください。
坂本弘道HP → http://home.catv.ne.jp/dd/piromiti/

空中紳士(ダラブッカ等)/アラブパーカッションユニット「タブラクワイエサ」の主席ダラブッカ奏者。全国のベリーダンサーを毎夜くねらせ続ける伊達男 !!!!6曲目の重厚なアラブパーカッションアンサンブルでそのイケメンっぷりを堪能ください♪
タブラクワイエサHP → http://www.kwaiesa.net/member.htm

 

-----今後のオイゴルの展開予定、ライブの予定などを教えてください。

8月20日@渋谷クラブクアトロ 「七尾旅人 presents 百人組手」
8月22日@六本木スーパーデラックス 「WAGINASS」
10月3日@渋谷CLUB ASIA 「未定???」
10月25日@仙台RIPPLE 「Walk this way vol.002」
(※年内にアルバムのリリースパーティーを開催予定)

-----ありがとうございました!




ページTopへ戻る

最新インタビュー


ジャパニーズポップス
 UNISON SQUARE GARDEN
 佐野元春
 會田茂一(エルマロ)
ロック&ポップス
 Dave Manson
 Panic At The Disco
ダンス&ソウル
 Afta-1
 Samon Kawamura
ジャズ/ワールド/イージーリスニング
 小西康陽
 fulare_pad
TV & 映画
 アンドレアス・ジョンセン
 岩松了


最新AL!

オイゴル

 CD  
Borsha Kaal Breaks


1 Rain Pours
2 Borsha Kaal feat.山川冬樹
3 De La Beppin feat.鎮座DOPENESS
4 Hushaby… feat.Yae
5 Cattle Mutilation
6 Arc Building
7 Rajasthani Love Theme
8 Submerge Deeper
9 Closing


関連作