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追悼、ピエロ・カプッチッリ

2005年7月26日 (火)

追悼、ピエロ・カプッチッリ

1970年代を代表するヴェルディ・バリトン、ピエロ・カプッチッリ氏が、7月11日、闘病の末に故郷のトリエステで亡くなりました。享年75歳。ご冥福をお祈りいたします。

 ピエロ・カプッチッリは1929年イタリアのトリエステ生まれ。当初は建築家を志望して大学へ進みますが、その美声を惜しむ周囲の薦めで(特に父親が熱心だったとか)音楽を志したとされています。
 歌手としてのデビューは26才の1956年9月。翌57年にはミラノのテアトロ・ヌオーヴォで『道化師』のトニオ役で舞台に立ち、同年、ヴェルチェッリの国際声楽コンクールに優勝、スポレート音楽祭に出演して注目を集めます。この評判に目を付けたEMIの名プロデューサー、ウォルター・レッグに抜擢され、マリア・カラス主演のオペラ録音2作、『ジョゴンダ』と『ランメルモーアのルチア』に参加しています。
 
 1964年、ミラノ・スカラ座で歌った『運命の力』のドン・カルロ役、『ルチア』のエンリーコ役がセンセーショナルな成功を収め、1968年ヴェローナでの『エルナーニ』のカルロ役、1970年の『トロヴァトーレ』のルナ伯爵役によって、イタリアを代表するバリトン歌手としての名声を決定的なものとしました。

 1970年代に入ると、カプッチッリはヴェルディ・バリトンの第一人者として世界的な活躍を繰り広げます。1975年のザルツブルグ音楽祭における『ドン・カルロ』のロドリーゴ役、スカラ座のミュンヘン引越し公演の『アイーダ』でのアモナスロ役は、1978年にふたたびザルツブルク音楽祭でも披露した、カプッチッリの代表作。そしてなんといっても『シモン・ボッカネグラ』のシモン役は忘れがたいところ。初来日となった1976年のイタリア歌劇団公演、さらに1981年のスカラ座来日公演でもカプッチッリはこのシモン役を歌い、最盛期の見事な歌唱を日本のファンに強烈に刻印しました。

 朗々と響く典型的なイタリアの美声と豊かな声量、さらに迫真的な心理描写と演技力を備えていると評されたカプッチッリ。舞台にレコーディングに歌曲リサイタルにと大変に精力的な活動を続けましたが、1992年に交通事故に遭い、奇跡的に回復したものの引退し、以降は故郷に戻って悠々自適の毎日だったと伝えられています。
 謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
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