アーノンクール&RCO/モーツァルト:交響曲第34、35番、他(3CD)

2023年10月02日 (月) 18:00 - HMV&BOOKS online - クラシック


モーツァルトの生地に響いた革新の音、
アーノンクールのザルツブルク・モーツァルト週間デビュー・コンサートがCD初登場


モーツァルトの生誕200周年にあたる1956年に生地ザルツブルクで始まった音楽祭「モーツァルト週間」は、毎年彼の誕生日(1月27日)前後にオーストリア内外から演奏家を迎えて開催されます。この3枚組のセットでは、ディスク1にニコラウス・アーノンクールがコンセルトヘボウ管弦楽団を率いて初登場した1980年の演奏を収録。ディスク2とディスク3には2006年の公開リハーサルを収めています。
 1980年の演奏は、アクセントの強調、時に極端と思えるテンポ設定、ダンスのステップを思わせるリズムの強調が聴かれ、抑制されたヴィブラートや、荒々しいほどに強奏される金管と打楽器といった、今では珍しくないHIPスタイル。聴衆の拍手は好意的に聞こえますが、クーリエ祇には「彼らはモーツァルトのメロディの自然な流れにわざわざ逆らうようなフレージングで演奏した」との批判的な評が載りました。当時はカラヤンやバーンスタインらが名声を極めており、この演奏の3日後には音楽祭にベームが登場して最後の3つの交響曲を指揮しました。後に話題となるアーノンクールとコンセルトヘボウ管の一連のモーツァルト録音はまだ世に出る前で、この演奏は当時の主流や伝統と異なる、非常に挑戦的なものとして響いたことが想像されます。彼らはこの年の11月に第34番と第35番をテルデックに録音してモーツァルト交響曲シリーズに着手、賛美両論を巻き起こしつつ、その後の古典派作品の演奏に決定的な影響を与えることになりますが、ここに収められた演奏はそうした歴史の転換を予告するものだったと言えるでしょう。オーボエ協奏曲でソロを吹くヴェルナー・ヘルベルスは1970年からコンセルトヘボウ管の首席奏者を務めつつ古楽演奏の研究実践に取り組み、またエボニー・バンドのリーダーとして埋もれていた近現代作品の再評価に取り組みました。このCDは2023年6月に他界した彼への追悼盤でもあります。
 ディスク2とディスク3は、モーツァルト生誕250年にあたる2006年6月に行われた公開リハーサルの模様です。モーツァルト解釈の権威と認められていたアーノンクールはアーティスト・イン・レジデンスに迎えられ、カメラータ・ザルツブルク相手に自らの音楽観を存分に伝えます。リハーサルはドイツ語で、文字での掲載はありません。(輸入元情報)

【収録情報】
Disc1:1980年、モーツァルト週間

1. 歌劇『魔笛』 K.620〜序曲
2. 交響曲第34番ハ長調 K.338
3. オーボエ協奏曲ハ長調 K.314
4. 交響曲第35番ニ長調 K.385『ハフナー』

 ヴェルナー・ヘルベルス
(オーボエ:3)
 ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
 ニコラウス・アーノンクール
(指揮)

 録音時期:1980年1月29日
 録音場所:ザルツブルク祝祭大劇場
 録音方式:ステレオ(ライヴ)

Disc2-3:2006年、モーツァルト・イヤー オーケストラ・ワークショップ

● モーツァルト:交響曲第25番ト短調 K.183の公開リハーサル(ドイツ語)
 Disc2 第1楽章(71:03)
 Disc3 第2楽章(21:37)/第3楽章(08:53)/第4楽章(07:16)

 カメラータ・ザルツブルク
 ニコラウス・アーノンクール(指揮)

 録音:2006年6月10日 ザルツブルク、モーツァルテウム大ホール

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