古謝美佐子、インタビュー!
Monday, September 2nd 2024

古謝美佐子、新作『廻る命』を語るA text by Oikawa Yutaka(HMV Japan)
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人と自然とのつながりを伝えたい
![]() HMV アルバムの曲についてですが、「黄金ん子」は前作『天架ける橋』の「童神」を思わせるような名曲です。前のアルバムの曲ですが、正直、古謝さん自身「童神」のヒットには驚かれていますか?レゲエ・バージョンまでありますが。 古謝 驚いていますよ。こんなにたくさんの人がカバーするとは考えてもいなかった! 初孫が生まれた時に作ったプライベートな歌に、多くの人が感動してくださったり、多くのアーティストの方たちが、それぞれ自分の歌としてレコーディングしてくださいました。また、それぞれ個性があって良いですね。Birdさんのレゲエ・バージョンにはびっくりしましたが(笑)。 HMV ご本人が一番びっくりされているようですね? 古謝 うん、でも楽しい! 最初は周りの人に、もったいないから自分で歌った方がいいよ、沖縄の歌だからと言われたのですが、私は色んな人が歌ってくれた方が自分は嬉しいし、色んなバリエーションがあっていいんじゃないって!
HMV
心が広い!
佐原一哉 (以下佐原)NHKの「みんなの歌」で歌ったときに、方言ではなく日本語で歌って欲しいと言われたのです。で、その時初めて日本語に訳して、山本潤子さんに歌ってもらったのです。日本語バージョンがあったからここまでヒットしたのだと思います。
古謝 そうですね。
HMV
個人的に大好きな「夏ぬサンサナー」なんですが、夏の終わりにぴったりでついセンチメンタルになってしまいます。夏の終わりを上手く表現した良い曲だと思います、歌詞も素敵で。
古謝 若林美智子さんの胡弓も情緒があって良いですね。セミの切なさと胡弓の音色が素晴らしく、私も大好きです!
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そして「国頭サバクイ」でもびっくりしましたが、11歳の時に古謝さんが録音したのを探してきたのですか?
古謝 いいえ、持ってたんです、レコードを。
HMV
最後の「廻る命」の後奏では「夏ぬサンサナー」と同じテーマが使われていますね。
佐原 元々沖縄の民謡は同じことをずっとやっていることが多いんです。そういう伝統を表現しています。悠然とした時の流れを感じて欲しかった。
HMV
このアルバムを通して古謝さんがファンの方々に伝えたいメッセージは何でしょうか?
古謝 人とのつながり・・・、そして生きている中での自然とのつながりを伝えたい。
HMV
古謝さんに会えた時にずっと聞きたかったことですが、古謝さんの歌声には人を癒す効果があると思うんです。ネーネーズ時代からずっと聴いていますが、明らかに他のメンバーとは違った歌声で、いつも聴いて勇気をいただいてます。ご自分の声にそのようなパワーがあることをどう思いますか?
古謝 分からないです。
佐原 本人に人を癒そうという気がないこと自体が人を癒すのではないでしょうか? イルカと一緒で(笑)。女性にしては声が低いので、胎内で赤ちゃんがお母さんの声を聞いているのに似ているかもしれません。
古謝 ある人に「古謝さんはヒーラーだから」と言われたんです。ご本人は癒してくれる人という意味だったのですが、沖縄では「ヒーラー」ってゴキブリのことなんですよ(笑)! 言った本人はびっくりしてましたね。あとで2人で大笑いしましたけど(笑)。
HMV
ホームページで『天架ける橋』はご自分にとっては自叙伝だと拝見しました、今回の『廻る命』は古謝さんにとってどのような作品ですか?
古謝 自然・・・、自分の中でも自然を見直そうということです。自分自身、携帯が好きだし、孫達とDSもやります(笑)、新しい物好きなんです。でもそれじゃいけないなと。今は様々な面で進んだ世の中ですが、過去があったから今があるんだということを忘れてはいけないと思います。
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原点に戻るということでしょうか?
古謝 そうです。
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本日は楽しかったです、ありがとうございました!
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【古謝美佐子、佐原一哉バイオグラフィー】
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1954年沖縄県嘉手納町生まれ。沖縄民謡歌手。初代ネーネーズのリーダー。基地の町に生まれ、幼少の頃から沖縄民謡に親しみ、小学生から舞台に立つ。9歳でレコードデビュー・・・
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