CD 輸入盤

『わが祖国』全曲 マタチッチ&ウィーン放送響(1982年1月15日ライヴ)(2CD)

スメタナ(1824-1884)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
SSS0084
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

マタチッチ晩年、強烈な遅いテンポの『わが祖国』
2枚組で1枚価格!

「期待にたがわぬ傑作である。過去最高の名盤はスメターチェク/チェコ・フィルの80年盤であるが、演奏は同格、録音は断然今回のマタチッチ盤の方が鮮明だ」〜ライナーノートより

【WEITBLICKより】
このリリースには非常な困難がありました。オーケストラが名称もウィーン放送響と変更になった上に、ド・ビリー体制であることを前面に出したい(!)という意向があり過去の録音のリリースに否定的であったことです。しかしこれだけの演奏を埋もれたままにしておくことは偲びなく、マタチッチ財団とともに説得し、最終的に応じてくれました。一言で言って最重量級の演奏であり、標題音楽であることを全面に出した情感豊かな演奏です。

【宇野功芳氏のライナーノートより】
第一曲『高い城』(Vysehrad)の冒頭、ハープが弾く“高い城”の動機の雄弁なこと!これだけで聴き手の心はわしづかみにされる。曲が進むにつれ、マタチッチが創り出すひびきの重量感、ものものしさ、スケールの大きさに圧倒される。ヴァイオリンはむせるように歌うが、つねに深い苦味を湛えているのである。
第二曲『モルダウ』(Vltava)。なんとなく不器用な出がいかにもマタチッチらしく、まさに人間が演奏している音楽だ(今は機械が演奏しているようなものが多いので)。なつかしいモルダウ川の主題があくまでゆったりとしたテンポで悠然と流れてゆく。もちろんスケールは相変わらず大きい。朗々たる狩のホルン、そして農民たちの踊りのなんという遅いテンポ!このテンポでは踊れない。あくまでコンサート用の演奏なのだ。月の光からテーマ再現にかけてもスロー・テンポは微動だにしない。急流は力まず、高い城のテーマが登場するともう一段テンポを落とす巨匠の芸。
第四曲『ボヘミアの森と草原より』(Z ceskych luhu a haju)も他の指揮者のCDに比べると深いひびきや堂々たる佇いがまるで違う。それに何という巨大さであろう。マタチッチの人間の大きさ、芸術家としての巨きさが終始ものを言っている。そのためか、終了後に拍手が出てしまう。それとも、ここで休憩を取ったのだろうか。ぼくにはそうは思えない。全六曲は連続演奏すべきだし、拍手のおずおずとした出方が感動を示さずにはいられない聴衆の気持ちのように感じられるのである。
※英語、日本語、ドイツ語によるライナーノート付。

【収録情報】
スメタナ:連作交響詩『わが祖国』全曲 [83:14]
 第1曲『高い城(ヴィシェフラド)』[16:42]
 第2曲『モルダウ(ヴルタヴァ)』[13:14]
 第3曲『シャールカ』[10:47]
 第4曲『ボヘミアの牧場と森から』[13:16]
 第5曲『ターボル』[14:23]
 第6曲『ブラニーク』[14:52]
 ウィーン放送交響楽団(オーストリア放送響)
 ロヴロ・フォン・マタチッチ(指揮)

 録音時期:1982年1月15日(ステレオ)
 録音場所:ウィーン・ムジークフェラインザール(ライヴ)

【わが祖国】
第1曲『高い城(ヴィシェフラド)』
プラハの南、モルダウ河のほとりの崖の上に建つヴィシェフラド城は、10世紀後半に建設された中世ボヘミア王国の城で、そこではかつて伝説の吟遊詩人ルミールが、英雄や愛について歌っていました。 曲頭のハープの動機は、この吟遊詩人ルミールのハープを表したもので、以後、『わが祖国』全体を通じて変形使用されることとなり、この連作交響詩が、あたかも吟遊詩人によって歌われたボヘミアの物語であるといった様相を呈しています。

第2曲『モルダウ(ヴルタヴァ)』
『わが祖国』を代表する人気作で、単独で演奏される機会の非常に多い作品でもあります。内容的には、チェコの中央部を流れる大河モルダウとその周辺の景観を描写したもので、変化に富む水の流れと、民族舞曲や月夜の水の精、聖ヨハネの急流などが描かれており、最後には循環動機でもある『高い城』の主題をモルダウの主題にかぶせて輝かしく終わります。

第3曲『シャールカ』
恋人の裏切りから、なぜか全男性への復しゅうを誓ってしまった女傑シャールカ率いる女性の軍隊と、男性の軍隊との戦いを描いた作品で、同じ題材のヤナーチェクのオペラも有名です。シャールカ討伐に向かったツティラートが、色香と酒によって簡単に負かされてしまうといったストーリーが、スメタナの音楽では最後の勇猛果敢な音楽に象徴されるようにきわめてシリアスなものとして描かれています。

第4曲『ボヘミアの牧場と森から』
きらきらと輝く陽光を受けた緑の平原、収穫祭を思わせる農民たちの楽しげな踊り、森にそよぐ風や小鳥たちのさえずりがあるときは陽気に、あるときは淋しげに描かれる『モルダウ』に次ぐ人気作。

第5曲『ターボル』
免罪符販売を非難したことによってローマ法王から破門され、やがて虐殺されることになるチェコの宗教改革運動家、ヤン・フスの衣鉢を継いだ急進的グループ「ターボル派」を中心に巻き起こったフス戦争を描いた作品。スメタナはフス教徒たちの信条を民族主義の旗印として捉え、主題に彼らの賛美歌(コラール)を用いることで、チェコの歴史上、最大の民族的盛り上がりを見せた出来事を叙事詩的壮大さをもってダイナミックに描き上げています。

第6曲『ブラニーク』
前曲からつながっているこの作品は、ボヘミアのブラニーク山に眠る救国の騎士たちの伝説を描いており、主要主題には第5曲のターボルの主題が用いられて、チェコの危機を救う英雄の存在を強く印象付けます。
 実際の戦争では、十字軍のたび重なる侵攻を撃破しながらも、結局は内部分裂によって敗戦を迎えることになる彼らの戦いぶりを考えると、スメタナの描写は少々理想主義的美化が過ぎるようにも思えてきますが、この曲集が、吟遊詩人ルミールによって語られるチェコについての幻想的な物語である点、『ターボル』と異なり、フス教徒ではなく伝説上の存在である騎士たちに戦いがシフトしている点を考慮すれば、スメタナの設定は当を得たものと言えるのではないでしょうか。

収録曲   

ディスク   1

  • 01. スメタナ:連作交響詩『わが祖国』全曲 [83:14] 第1曲『高い城』[16:42]
  • 02. 第2曲『モルダウ(ヴルタヴァ)』[13:14]
  • 03. 第3曲『シャールカ』[10:47]

ディスク   2

  • 01. 第4曲『ボヘミアの牧場と森から』[13:16]
  • 02. 第5曲『ターボル』[14:23]
  • 03. 第6曲『ブラニーク』[14:52]

総合評価

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思い入れと表現すればいいのだろうか? 瞬...

投稿日:2013/05/21 (火)

思い入れと表現すればいいのだろうか? 瞬間瞬間を「説明」しているような演奏だ。よって音楽の流れが少々犠牲になるのはいたしかたない(モルダウなどは損をしている)が、ターボルやブラニークに関しては、この演奏を聴いて初めて気づいた魅力も多くあった。民族性がどうこうとかよりも、マタチッチ個人の見解というか視点を感じる演奏だと思う。

ヒューブーン さん | 静岡県 | 不明

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じーぃっと聴けば、ナルホド指揮者の表現し...

投稿日:2012/10/30 (火)

じーぃっと聴けば、ナルホド指揮者の表現したいものはこういうことなのか! と伝わって来るのだが、聴いていて自然に快感を与えてくれるようなタイプの演奏ではない。多分に録音のせいもあるのだろうか?

司那夫金 さん | 所在地 | 不明

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この演奏、どうやらエアチェックをして楽し...

投稿日:2012/06/22 (金)

この演奏、どうやらエアチェックをして楽しんでいた方が多かったようですね。私もそのひとりです。FMから流れる冒頭のハープの音を聴いたとたんに、釘付けになりました。もともと大好きな曲でしたが、こんなに巨大で劇的な作曲であったことは、その時初めて思い知らされました。その演奏がこのような形で蘇ったのですから、喜びに耐えません。クラシックファンとして、ある演奏を聴いてしまうと、もう他のどの演奏も子供じみて聞こえてしまうという経験を何回かしました(そうした機会は決して多くはありませんが)。これも数少ないそうした演奏のひとつでした。一大叙事詩のごとき曲ですが、私にはまるで木管がソリストを務めるオペラを聴かされたかのような感があり、実に感動的です。どうしたら、このように血が通った音を紡ぎだせるのでしょうねぇ。超弩級、横綱級、その他色々な言い方がありそうですが、とにかく別格の演奏です。マタチッチは、時々そうした経験をさせてくれる、本物の巨匠でした。

i_love_opera さん | 東京都 | 不明

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