チッコリーニさん死去

2015年2月3日 (火)

さる2月1日、アルド・チッコリーニさんがパリ郊外、アニエール=シュル=セーヌの自宅で亡くなられました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
 高齢になっても国際的な演奏活動を展開されていたチッコリーニさんは、多くの熱心なファンを持つフランス・ピアノ界の重鎮ともいえる存在で、特にここ数年の日本での人気には大きなものがあっただけに、この訃報は深い悲しみをもって迎えられています。

【プロフィール】
アルド・チッコリーニは1925年8月15日にナポリに誕生。4歳からピアノを学び、オペラ『アドリアーナ・ルクヴルール』で知られる作曲家チレーアにその才能を認められて9歳でナポリ音楽院に入学、ピアノと作曲を学び、15歳でピアノ科第1位、17歳でショパンのピアノ協奏曲第2番でデビューし、18歳で作曲科第1位を獲得、22歳の若さで同音楽院のピアノ科教授に就任、海老彰子、ジャン=イヴ・ティボーテ、ニコラ・アンゲリッシュ、アルトゥール・ピザーロらを優れたピアニストを育てています。
 その後、24歳でロン=ティボー国際コンクールで優勝したのを機にパリに移住、やがてフランスに帰化してフランス楽壇を代表する名ピアニストとして長年に渡って活躍、46歳でパリ音楽院教授となってからは活動も国際的になり、1978年を皮切りに来日公演も何度もおこなっており、特に熱心なファンのつき始めた2003年以降は、2005年、2008年、2010年、2011年、2012年、2014年と頻繁に日本を訪れ、そのユニークなピアノ芸術を披露しました。

【レコーディング】
チッコリーニの録音を最も数多くおこなったのはフランスEMIで、20代なかばから60代なかばまでの約40年に及ぶ膨大な録音を56枚組の限定ボックスで聴くことができます。内容はドビュッシー、サティ、マスネ、セヴラックの全集録音のほか、アルベニスからチャイコフスキーまで膨大な作品を収めたもので、チッコリーニのピアノ芸術の集大成というばかりでなく、フランス・ピアノ音楽のライブラリ的存在としても非常に価値の高いものとなっています。
 EMI以外では、「La Dolce Volta」「Accord」「Cascavelle」「CAMERATA」「VAI」といったところが重要で、晩年のものも含めてチッコリーニのピアノの魅力をいろいろなレーベルで味わうことができます。(HMV)

【チッコリーニ関連情報】
許光俊「人生と音楽」
鈴木淳史「チッコリーニにいじられたい」
鈴木淳史「チッコリーニは仙人の音で、童のように弾く」
チッコリーニ/ワルツ選集
チッコリーニ/クレメンティ、ほか
巨匠チッコリーニ、奇跡のトルコ行進曲
チッコリーニ検索

関連情報

訃報
※表示のポイント倍率は、
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。

featured item

アルド・チッコリーニ EMI1950−1991年録音全集(56CD)

CD 輸入盤

アルド・チッコリーニ EMI1950−1991年録音全集(56CD)

ユーザー評価 : 5点 (8件のレビュー) ★★★★★

価格(税込) : ¥16,170
会員価格(税込) : ¥14,068

発売日:2009年11月30日

  • 販売終了

%%header%%閉じる

%%message%%

featured item

洋楽3点で最大30%オフ このアイコンの商品は、 洋楽3点で最大30%オフ 対象商品です