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ベートーヴェン(1770-1827)

CD ピアノ・ソナタ第30番、第31番、第32番 マウリツィオ・ポリーニ(2019)

ピアノ・ソナタ第30番、第31番、第32番 マウリツィオ・ポリーニ(2019)

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  • ★★★★☆ 

    てつ  |  東京都  |  不明  |  2020年02月25日

    現在のポリーニを評価するのは極めて難しい。「故障後技巧は衰えたが、深みは増したのではないか」という意見や、「やはりポリーニはポリーニ」的意見まで多岐に亘る。その意味ではこのディスクは良い試金石だと思う。旧盤と比較試聴するとまずわかるのは、当たり前だけど録音が明晰になった事。何せ以前の録音は45年も前である。比較して聞くと以前の録音は少しこもり気味の録音で、当時のポリーニのあの明晰なタッチが入っていないのではないかと思われた。で、この新録音、一聴してわかるのはペダルの多用。そのため粒立ちが良い昔のポリーニとはやはり違う。だが、レンジが広い録音であるのは間違いない。当然スタジオ録音だからこのところ指摘されるミスタッチはないものの、ポリーニの唸り声は聞こえる。やはり最近のポリーニの特徴ともいえる「追い込むようなテンポ」はここでもみられ、32番の第一楽章は旧盤では8分47秒だったものが、この新録音では7分40秒と1分以上も早い。序奏で1分40秒対1分25秒だから。押し並べて早くなっている。主部もやや弾き飛ばす感じがする。念のため申し添えるが提示部の繰り返しは実施している。32番の第二楽章も約1分今回の方が早い。前回の録音が33歳、この録音時が77歳。それでも前回より相当早く弾くポリーニ。自らの技巧的限界論へのアンチテーゼなのだろうか。ポリーニは挑戦しているのか?それとも急ぐしか道がないのか?小生にはこの是非はよくわからないが、ポリーニが現在の最善を尽くした事実だけは間違いないと思う。それでも、このディスクがあまたあるこの曲の名盤のトップに君臨するようなディスクとも思えない。なぜなら、ポリーニはこのディスクで「自分との戦い」に終始している気がするからである。

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  • ★★★★☆ 

    KENT  |  福岡県  |  不明  |  2020年03月20日

    デジタル時代を予感させるような精緻鮮烈な最初期の録音から45年ぶりですか。ファンにとっては、どう変貌を遂げたのかが最大の興味ですが、素晴らしい演奏ですが、残念なことに年月星霜を感じさせる余韻は残りませんでした。近年、テクニックの衰えを指摘される巨匠がここ数年出している録音に共通して言えることです。本当に揺らがない人ですね。一気呵成、それはそれでよかった時代もあったけれど、少なくとも私は今彼にそれを求めていない。でもこれからも期待、追っかけはし続けます。次が楽しみです。

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  • ★★★★☆ 

    jin  |  長野県  |  不明  |  2023年01月08日

    「深みと円熟を増した演奏」とうたわれている録音。たしかに年齢を数えるとそういう先入観になるかもしれませんが実際購入して聴いてみると「攻めている」演奏です。私などはこのポリーニの演奏から若々しさすら感じました。人それぞれで良いとは思います。皆様はどうお聴きになるでしょうか?

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