HMVインタビュー: Valid Evidence
Tuesday, November 18th 2008
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Valid Evidence インタビュー |
“確固たる証拠”という意味を持つVALID EVIDENCEは、VE1とVE2なる2人の日本人から成るプロジェクト。ピアノを基軸にハウス、チルアウト、ブレイクビートといった確かなクラブ・サウンドを展開。この2人は、身分を明らかにしていないが、ひとり(VE1)は世界的に名を知られる数少ない日本人DJ、そしてもうひとり(VE2)は、ヒーリング・ミュージックを別名義にて活動している新進気鋭のクリエイターである。今回はそんなただ者ではないお2人にインタビューを敢行。じっくりとご覧下さい!
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「ピアノを基軸としたクラブ・サウンドっていう感覚で、チルアウトもブレイクスもそれこそやろうと思えばトランスだっていいですからね。」
VE1 VE1です。これまでに多くのCDなどを出してきましたが、VEとして自己紹介できることがあるとすれば、僕の家のハードディスクにはお笑いしか入っていません、みたいな(笑)。 VE2 VE2です。プロデュース・ワークなどはやってきましたが、自身の作品としては今作がデビューになる新人です。宜しくお願いします。 VE1 当初、アルバムにまで発展するとは考えていなかったので、名前は楽曲がたまってきてから付けたんですよ。このプロジェクトが意義あるものにするために、当たり前ですけど、いいクオリティを維持したい。そのときに作品が評価の基準になるじゃないですか。それでプロジェクト自体が証拠品だよってことで、“確固たる証拠”って意味のVALID EVIDENCEを選んだんです。 VE2 VE1からその意味を聞いて『いいですね!それでいきましょう』って。出来た作品も含めVEはVEですからね。それは変わること無いし、自分達が作った証拠品が残っていくこと自体とても幸せなことだと思います。 --- 今回の作品をリリースするに致った経緯を教えて頂けますか? VE1 最初にお試しでやってみたのが、今回ボーナス・トラックに入っているJULIANNEさんの「AND I LOVE TO SAY GOODBYE」のリミックスだったんですけど、これが思いのほかうまく行ったんで、じゃあオリジナルもやってみようかと。 VE2 当初自分はヒーリングや割とポップス寄りな楽曲をメインに作っていた為、クラブ・ミュージックをベースにした曲の構成や展開方法に関しては勉強中だったのです。そこでVE1に色々相談にのって頂き、楽曲制作のノウハウから、音楽マメ知識まで色々なことを教えてもらいました。JULIANNEさんのリミックスを一緒に作ってからは、お互いのスタジオを行き来するようになり、2人でアイディアを出し合いながら様々なテイストの曲を作るようになっていったんです。 VE1 そうこうしているウチにお声をかけていただいて。 --- 今回のアルバムでは、女性ヴォーカルを多数フィチャーされていますが、彼女達の紹介と起用した理由を教えていただけますか? VE1 実はヴォーカル・トラックとしては、ボーナス・トラックのリミックスを除いては3曲しかないんですよ。ただ、そう聴こえるということは、ヴォイス・サンプルを散りばめた部分が、かなり楽曲にフィットしたのかなと思います。まず最初のヴォーカル曲「ABSOLUTELY ABSURD」は、実は一番最後に録音した曲なんですけど、arlieとは過去に何回か仕事していて、ソロ・アルバムも出て一段落していたようだったので声をかけました。もう1曲の「てぃんさぐぬ花」はVE2の方からの提案です。 VE2 知り合いの方からHot*Dogさんの「My Way〜沖縄バージョン」という曲を教えてもらい聴いたのがまず最初でして。そのカップリングに「てぃんさぐぬ花」のカヴァーが入っていて、それを聴いてすぐに『あ、これいいな!』って思いました。偶然にも、ちょうどその時期、僕が旅行で沖縄に行き、沖縄民謡に興味を持ち始めたことも大きかったと思います。沖縄民謡って独特の節回しがあり、なかなか歌うのが難しいと思うのですが、ヴォーカルのMIWAKOさんはそれを見事に歌い上げているし、優しいけど力強い声質に惹かれました。それでVEの解釈で、Hot*Dogさんと一緒に沖縄民謡の新しいスタイルのサウンドを作ってみたいなと思って、彼らのライヴを見に行き声をかけたっていう経緯です。 --- また、歌ものの歌詞はほぼ日本語になっていますよね? VE1 はい。カヴァーの「てぃんさぐぬ花」は違いますが、他の2曲の作詞は僕がしました。タイトルが英語ばかりなので、日本語のものにしたいなと。ただ、直接的すぎる部分の歌詞は英語にしています。 --- サウンド面では全体的に綺麗なピアノの旋律がとても印象的でした。最近では人気ハウス・コンピ「ハウス・ネイション」でもピアノ・ハウスがフィーチャーされてたりと日本でも人気のサウンドとなっていますが、その辺りは意識されたりしますか? VE1 VE自体がハウス・プロジェクトではないので、全然意識してないですね。僕らの中では、ピアノを基軸としたクラブ・サウンドっていう感覚で、チルアウトもブレイクスもそれこそやろうと思えばトランスだっていいですからね。 VE2 僕も特に意識はしていませんね、ジャンル問わず様々な要素を取り入れて良いサウンドを生み出せたらいいなと思っています。 --- 制作過程での苦労話やエピソードなどがあればお願いします。 VE2 僕はVE1が毎回持ってきてくれるアイディアに驚いていましたね。自分では考え付かないことを提案してくるので、正直『えっ??』て思うこともあったのですが、それがまた上手いこと曲にハマったりするんですよ。最後には2人で『ここのフレーズだけでご飯3杯いけるね』なんて言ったりしてました(笑)。 VE1 歌入れをリラックスしてやってもらうために、youtubeでお笑いの動画をみんなで見て、一息いれてから録ったりとかしましたね。 --- リミキサーとして NICK HOLDER が参加してますが、これはどういった経緯で? VE1 単に仲良しだってのもありますが、ハウス系のリミキサーにお願いするのであれば、単にメロディックなだけじゃなく、トラックとしても成立する人がアルバムの流れ的に欲しかったので、彼に依頼しました。 --- このアルバムをどんな人に聴いて欲しいですか? VE2 綺麗なメロディ/フレーズが満載のサウンドに仕上がっているので、一人でも多くの人に聴いてもらいたいですね。 VE1 胎内にいる赤ちゃんからお年寄りまで、幅広い人に聴いてもらえたらと思います。あと、ピンポイントでアラフォー世代のクラバーあたりには是非とも聴いて欲しいですね。 --- 今後の予定について教えてください。 VE1 12/5(金)を皮切りにリリース・ツアーやっています。あとは、今、リミックスを海外の人にいろいろと投げているので、早くまとめたいなと思ってます。 VE2 と同時に新曲も制作中です。継続して良質なVEスタイルのサウンドを制作していけたらと思っています。 --- 最後にこちらをご覧の方にメッセージをお願いします。 VE1 とにかく騙されたと思って聴いて下さい。クーリングオフは効きませんが、自信を持っておすすめします。 VE2 このアルバムが日々の生活に溶け込む一枚になってくれると嬉しいです。是非一度聴いてみてください! --- どうもありがとうございました!
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