ダグ・スウィートランド監督&ジェイ・ウォード 単独インタビュー
2008年10月27日 (月)
『マジシャン・プレスト』ダグ・スウィートランド監督&ジェイ・ウォード 単独インタビュー
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全米中のマスコミが大絶賛、早くもアカデミー賞候補との呼び声も高いディズニー/ピクサー最新作『ウォーリー』が、いよいよ2008年12月5日(金)、日本上陸!!公開に先立ち、ディズニー/ピクサー作品ではおなじみの冒頭に上映される短編作品『マジシャン・プレスト』の監督とプロデューサーが緊急来日!『マジシャン・プレスト』『ウォーリー』を始め、2008年11月7日(金)に待望のDVD化となるピクサー短編集『ピクサー・ショート・フィルム&ピクサー・ストーリー 完全保存版』についても、たっぷりと語ってもらいました。ピクサーの現役STAFFならではの製作秘話から『ピクサー・ショート・フィルム&ピクサー・ストーリー 完全保存版』のDVDならではの楽しみ方まで、貴重なインタビューをお届けいたします! --- オリジナル・ストーリーである短編『マジシャン・プレスト』は、どうやって生まれたのですか? ダグ・スウィートランド監督 もともと10年以上前に僕らが考えていたいくつかのアイデアの中に、視覚的にとても遊び心にあふれた案があったんだ。それはあるキャラクターが一瞬にしてその場から消えてしまい、また再び現われるといったもので、どうすればそのようなことが視覚的に可能になるのかを考えていたんだ。やがて検討を重ねて、もしマジシャンとウサギが主人公だったなら、そういう状況が起こりえることが説明できると思ったんだよ。そして帽子をテレポーテションの道具として使うことにすれば、まるで魔法のようなファンタジー・ドラマができると思ったのさ。 --- 日本でも12月5日(金)に『ウォーリー』が公開されます。感想はいかがですか? ダグ・スウィートランド監督 最初に『ウォーリー』を観たときは本当に圧倒された!僕自身は『マジシャン・プレスト』の監督で忙しかったので、『ウォーリー』の制作の過程をよく知らないんだけれど、僕の期待をすべて上回る素晴らしい完成度で、壮大なスケールの世界観に入り込める素晴らしい作品だと思ったよ。ウォーリーの披露している演技も、今までのどのアニメーションよりも最高のレベルになっているし、また、撮影方法も本当に素晴らしいものだったよ!
ジェイ・ウォード 僕も本当に驚いた!ウォーリーの、あれだけ少ない会話で(笑)物語をしっかり伝えることができるということや、世界観の信憑性も素晴らしいものになっている。また、視覚的にも本当に素晴らしい世界が表現されているよ。『ウォーリー』のあまりの美しさに座席に残ってずっと観ていたいと思ってしまったほどさ!内容自体もロマンチックなものだったし、ダグが言ったように撮影方法も本当に美しくて素晴らしいものだったと思う。本当にすごい作品だよ!
ダグ・スウィートランド監督 僕は「ニックナック」かなぁ(笑)。スノーボードが爆発するシーンが最高だよね! ジェイ・ウォード 僕は「ルクソーJr.」が気に入っているんだ。じつは「ルクソーJr.」を観るまで、動かない、命がない“物”には興味が沸かなくて(笑)、動き回るキャラクターの作品が大好きだったんだけれど、「ルクソーJr.」で初めてランプという“物”のキャラクターに興味を持ったんだ。ランプといっても、お母さんランプがいて、赤ちゃんランプもいるんだよ。命がない“物”を、初めてキャラクターとして観ることができたんだ。このことは、ジョン・ラセター監督の天才的な才能によるところも大きいだろうし、技術的にもそれまでの作品よりも進んでいるところがあって、そう感じたのかもしれないけど、当時、ピクサーは本当に素晴らしい映像を製作できるスタジオだと思ったぐらいさ! --- 11月7日(金)発売「ピクサー・ショート・フィルム&ピクサー・ストーリー 完全保存版」の、DVD ならではの楽しみ方とは何でしょうか? ジェイ・ウォード このコレクションの楽しみ方としては、たとえば時間の経過とともに映像技術も進歩していくので、どれだけその内容が改善され、洗練されていくのかを追っていけることだと思う。ただ、そもそもピクサーの作品というのはストーリーが中心となって進んでいくので、観た人々の心に、どれだけ訴えることができる素晴らしいストーリーなのか、ということが一番大事なんだ。だから技術というのは、それを邪魔せず、守ってあげる役割を担うものだけれど、たった2〜3年の間でも技術がどれだけ進歩しているかも分かるし、技術がよりストーリーを深く伝えることができるようになったかも分かるんだ。このDVDはそれらを時系列的に楽しめることができると思うよ。 --- 最後になりますが、日本にいるピクサーのファンへ向けてメッセージをお願いいたします! ジェイ・ウォード 日本のファンのみなさん、僕たちの作品をいつも愛してくれて感謝しています。毎回、本当に細部に至るまでいろいろと気づいてくれることをうれしく思いますし、僕たちも本当にアニメーションが大好きです。また、日本も素晴らしいアニメーションの歴史を持った国であると思います。そしてアメリカよりもアニメーションに対して敬意を払ってくれているようにも思います。みなさんがピクサーを愛してくれるのと同じように、僕たちも日本のアニメーションを愛しています! ダグ・スウィートランド監督 ジェイがすべて語ってしまったよ(笑)。僕は彼以上のコメントは言えないけれど(笑)、本当にいつも僕たちの作品を支持してくれてありがとうございます! --- どうもありがとうございました!
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