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Alice Ricciardi インタビューA

Monday, March 10th 2008

無題ドキュメント
Alice Ricciardi interview

Alice Ricciardi インタビュー


エンリコ・イントラ、フランコ・セリという
尊敬する2人が教鞭をとる学校でジャズを学んだの


--- アルバム『Comes Love』についてお伺いします。ピアニストのロベルト・タレンツィとは古くからのお付き合いなのでしょうか?

Alice  ええ。たいてい私が曲を選び、どんな感じにしたいかを決めて、あとはロベルトの演奏とアレンジで曲を形にしていったの。

--- ビリー・ホリディや、エラ・フィッツジェラルドなどの名唱でおなじみの「Comes Love」には、タイトルにするほどですから、やはり、かなり深い思い入れがありそうですね?

Alice  ええ、その通りよ。本当に素晴らしい曲だし、グルーヴ感もあり、印象的な1曲だわ。4分の5拍子調という変拍子でのパフォーマンスが、私にはすごくしっくりきたの。

--- 「Summer Song」は、作者のデイヴ・ブルーベック自身も数多くのテイクを残している名曲です。とてもメロウでドリーミーな、素晴らしい仕上がりになっていますね。

Alice     そうね。ブルーベックと彼の奥さんであるアイオラが手掛けたとっても素敵なミュージカル『The Real Ambassadors』(1961年発表)からの1曲なの。そのミュージカル・アルバムには、ルイ・アームストロング、カーメン・マクレエ、ランバート・ヘンドリックス&ロスらが参加しているのよ。

--- 「I'm Gonna Laugh You Right Out Of My Life」、「By Myself」の2曲で、レーベル・メイトのファブリツィオ・ボッソがゲスト参加しています。アリーチェさんから見ても、やはり彼のプレイには突出した素晴らしいものがありますか?

Alice     もちろん、誰が見ても素晴らしいと思うわ!


Alice Ricciardi


--- アルバム全体において、カヴァーするスタンダード曲を選ぶ「基準」となるのはどの辺になるのでしょうか?

Alice  曲にはそれぞれの持ち味があるから・・・基準はよく分からないわ。

--- 最近日本では、バッソ=ヴァルダンブリーニ、ギド・マヌサルディといった、イタリアの60〜70年代のモダン・ジャズが注目を集めており、その当時のアルバムが多く復刻されています。アリーチェさんご自身も、この時代の母国のジャズを耳にする機会は多くおありでしょうか?もし、おありでしたらオススメの作品(よく聴いている作品)を何枚か教えて下さい。

Alice  イタリア・ジャズ界を代表するエンリコ・イントラと、フランコ・セリという尊敬してやまない2人が教鞭をとる学校でジャズを学んだの。彼らの作品で、1957年の素敵な楽曲「Enrico Intra Trio Live in Sanremo」 や、「Leggenda」が収録されたアルバム『Franco Cerri Jazz』をよく聴いているわ。

--- モダン・ジャズに比べて、この時代のイタリアの「ジャズ・ヴォーカル」作品が、再発もあまりされておらず、一般のジャズ・ファンの間では、まだまだ知られていません。もし、60〜70年代のイタリアン・ジャズ・ヴォーカル作品でオススメがありましたら、そちらも併せて教えて下さい。

Alice  イタリアのシンガーならジュリア・デ・パルマ、カテリーナ・ヴァレンテをオススメするわ。あとは、ルシア・マンヌッチの『Le Tue Mani』(フランコ・セリ&ストリング・カルテット)もアルバム制作にあたり、かなりインスパイアされたわ。


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アリーチェ・リチャルディ
1975年イタリア、ミラノ出身。ジュゼッペ・ヴェルディ音楽院でバイオリンとピアノを学び、1995〜99年には、ミラノ国際音楽アカデミーにてヴォーカルの勉強もスタートさせた。2005年のインターナショナル・モントレー・ジャズ・フェスティバル・ヴォーカル・コンペにて2位に入賞。2006年以降は、ニューヨークで様々なアーティストと共演し、多くの経験を積み、アメリカでの本デビュー作『Comes Love』録音のチャンスを得た。美しい歌声と、メロウでユニーク且つ凄艶な姿は、エラ・フィッツジェラルド、ビリー・ホリデイなど伝説のジャズ・ヴォーカリスト達に相通ずるオリジナリティを持ち、瞬く間に多くのヴォーカル・ファンを虜にした。今年5月には、待望の国内盤もリリースされる。

話題のデビュー作『Comes Love』詳細はこちら!



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