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Gina Saputo インタビューA

Thursday, April 17th 2008

無題ドキュメント
Gina Saputo interview

Gina Saputo インタビュー


スキャットとは、私にとって「元の曲を発展させるモノ」。
または、「即興を使って曲のテーマに念を入れる」こと


--- 以前、大阪のハイアット・リージェンシー・ホテルで歌っていたこともあるそうですね。事の経緯はどのような感じだったのでしょうか?アルバム制作前の事だったのでしょうか?

Gina  そうね。私が日本に滞在していたのは、アルバムを出す前の2003年。フェイバリット・シンガーでもあったラヤ・ヤーブロウが、私を推薦してくれたの。この時の経験は、自分のレパートリーを広げたり、技術を磨いたり、日本について学ぶとてもいい機会となったわ。また日本に行けると思うと嬉しいわ。

--- 関西(大阪)には、特に熱心なジャズ・ファンが多くいらっしゃるので、手厚い歓迎を受けたのではないでしょうか?

Gina  日本の皆さんはとても温かく歓迎してくれたわ。毎日のステージが、新しい経験の連続だった。お客さんは、その時その時で変わったけれど、皆私の歌をちゃんと聴いてくれたわ。日本のリスナーの方たちは、とても誠実で、知的で、熱心で、鋭い感覚を持っていると思う。とても感謝しているわ。今でも、沢山の友人が日本にはいるのよ。

日本では、日本人ミュージシャンや、欧米の有名なミュージシャンなど素晴らしい才能を持つ人たちが演奏しているけれど、日本人のリスナーは、知的で、とても高い水準の音楽を聴きわける力を持っていると思うの。このツアーで、もっと沢山のファンの人たちと会うことができればと願っているわ。

--- 今回日本でリリースされるアルバム『スゥインギン・オン・ア・スター』についてお伺いします。2003年に録音された作品ですが、驚いたことに、この時点でまだあなたはカリフォルニア大を卒業したばかりなのですよね?

Gina     そう、とても忙しくて大変だったわ(笑)。でも、多くを学んだわ。グラミー賞にノミネートされたこともあるシンガー、ティアニー・サットンが、アルバムをプロデュースしてくれて。コンセプトは私が形作り、彼女は、シンガーとして自らをイントロデュースする手助けをしてくれた。このアルバムは、私がUSCで学んだことの集大成であり、当時の若いヴォーカリストとしての私の力の全てを注ぎ込んだものよ。このアルバムを作ることができたのは、とても幸運なことだったわ。

--- ジェラルド・クレイトンのピアノトリオがバックを務めています。彼も個性的でユニークなピアニストですよね。

Gina     私が、ジェラルドに初めて会ったとき、彼はまだ19歳だったわ。とてもいい友人よ。彼は、ダイナミックで美しいセンスを持ったピアニストよね。機会があれば、いつだって一緒に歌いたいと思っている。彼の伴奏で歌うことは、自分にとって刺激があってすごく楽しいことなの。彼の音楽面で成長する姿を見ることが出来たのは、とても素晴らしいことだったし、私の初アルバムに参加してもらったのは、100%正しい選択だったと思っているの。


Gina Saputo


--- ティアニー・サットンからはどのようなアドヴァイスがありました?

Gina  ティアニーは、私の声をとても良く引き出してくれたわ。彼女は、私の音程の特徴をホーニングすることに集中していて、綿密な部分にいたるまで助けてくれた。さらに、曲のチョイスの大切さ、アルバムにあるべき「自然な一貫の流れ」についても教えてくれたの。スタジオに行き着くまでの工程は、ずっと付き添ってくれて、最終的な曲の選択に関しては全て任せてくれたわ。

--- 「I've Got No Strings」から素晴しいスキャットを披露していますね。ジーナさんにとって「スキャットの師匠(お手本)」は誰にあたりますか?オススメのスキャット入りのアルバムなどがあれば教えてください。

Gina  色々なシンガーの即興を、実際に耳で聴いてスキャットを学んだの。私が特に好きな即興ヴォーカリストは、サラ・ヴォーン、エラ・フィッツジェラルド、カーメン・マクレー、ベティ・カーター、そして、アーネスティン・アンダーソンね。私は他のシンガーと違って、スキャットを別モノと認識したことがないの。あくまで「即興」としてね。ほとんどのシンガーは、メロディーを別で考えていると思うのだけど、まぁ、けどそれは、みんなが詩を歌う時に即座に出来るかどうかっていう話ね。スキャットとは、私にとって「元の曲を発展させるモノ」かな。別の言い方をすれば、「即興を使って曲のテーマに念を入れる」ことでもあるかな。私は、「Street of Dreams」という曲でスキャットをしているアーネスティン・アンダーソンと、カーメン・マクレーが大好きなの。だから、今回のアルバムに入れたのよ。

ちなみに、インストゥルメンタリストだと、ウェス・モンゴメリー、ハービー・ハンコック、、マイルス・デイヴィス、ジョン・コルトレーン、チャーリー・パーカー・・・まだまだいるわ。

--- その「Street of Dreams」は、軽快なボッサ・アレンジで、特にスキャット部などはタニア・マリアのようなフィーリングを感じました。ブラジル・ミュージックなどからインスパイアを受けることも多いのでしょうか?

Gina  ブラジリアン・ミュージックはとても好きよ。当初、私はボサノバの系統のモノによく携わっていたのだけど、レコーディングを重ねているうちにブラジリアン・ミュージックにハマったわ。今はポルトガル語でよく歌を歌うのだけど、私のレパートリーの内半分は、ブラジリアン・ミュージックよ。好きなアーティストは、アストラド・ジルベルト、ジョアン・ジルベルト、スタン・ゲッツのボッサ・アルバム、アントニオ・カルロス・ジョビン、セルジオ・メンデス、エリス・レジーナ。ブラジリアン・ミュージックからは、常に刺激を受けていて、いつも新しいブラジリアン・メロディーを探しているの。


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ジーナ・サプート
オレゴン州スプリングフィールド出身。音楽でもあったイタリア系の両親と、スタン・ケントンやベニー・グッドマン楽団でサックスを吹いていたビド・ムッソを叔父に持つ、絶好の家系に育つ。ハイスクール時代にはすでに自身のバンドを組み、地元のジャズ・クラブなどで歌い始め、名門カリフォルニア大学の音楽部に入ると、さらなるヴォーカルの道を探究し、クリスチャン・マクブライドやベニー・グリーンなどのセミナーなどに参加しジャズの勉強に励んだ。今年4月、2003年に録音された初リーダー作『Swingin' On A Star』が日本発売され、同じくして来日公演も決定。「第2のサラ・ヴォーン」と称された、その素晴らしい歌声と、キュートでスレンダーなその美貌を、いよいよ日本のファンは目の当たりにすることになる。

最新作『Swingin'On A Star』詳細はこちら!

Gina Saputo 来日公演!

4月18日 東京 サムデイ  (問)03-3506-1771
    19日 静岡 ライフタイム  (問)054-250-0131 
    20日 静岡 ライフタイム  (問)054-250-0131
    22日 大阪 Mr ケリーズ  (問)06-6342-5821
    23日 名古屋 スターアイズ  (問)052-763-2636
    25日 東京 J-Zbrat  (問)03-5728-0168



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