発売当時､UK盤のﾚｺｰﾄﾞは見開きのﾀﾞﾌﾞﾙｼﾞｬｹｯﾄであったが､後になり発売された国内盤はｼﾝｸﾞﾙｼﾞｬｹだった｡CD時代になりﾘﾏｽﾀｰ音源はやはり､このﾄﾞｲﾂ盤が今のところﾍﾞｽﾄたろう｡80年代にUS盤でﾋﾞｷﾞﾆﾝｸﾞ（同音源）と言う美しいｼﾞｬｹのCDがあったが音質が悪かった｡

ﾙﾈｯｻﾝｽのLive音源で、もっとも素晴らしい｡このRAHは18世紀の終わりに建設された格式のあるｵﾍﾟﾗ･ﾊｳｽで数々の音源でも有名だが､客席にｱﾆｰの家族もおり､ｱﾆｰ自身が最高のﾊﾟｰﾌｫｰﾏﾝｽと語るように全てにおいてﾍﾞｽﾄ･ﾃｲｸだ｡国内盤の廃盤が惜しい｡

昔のプログレバンドは本当にいいです。みんな個性があって。このルネッサンスは中でもヨーロッパ的クラシカルな部分が良いですが、この作品はその意味でも最も好きですね。

プログレはプロコルハルムから始まり、70年代に開花していくが、69年にこれほどの完成度を作った彼らに脱帽。その後の新生ルネッサンスがより美しくなっていくが、よりROCKよりなこの作品はカッコイイ意欲作として、もっと評価されるべき作品。

一般にあまり評判が良くないアルバムですが、ルネッサンス＝シンフォニックロックという先入観が無ければ、かなりロマンチックな作品群なので、充実した演奏が楽しめます。アニーのボーカルも他のアルバムより素に近い感覚で、可愛らしくさえあります。

「Ashes Are Burning」と並ぶ最高傑作。「ロックとオーケストラの融合」といいながら、実は音が喧嘩してしまっている作品も多いが、ルネッサンスは別格。特に「シェエラザード組曲」でのオーケストレーションの冴えはすばらしく筆舌に尽くしがたい。この作品を聞くとα波が出続け、心の底からリラックスできます。

「At The Harbour」の完全版が聴けるのでドイツ盤を聴くべし。

あくまで純ｸﾗｼｶﾙ･ﾌｫｰｸ･ﾚﾍﾞﾙでのﾛﾏﾝﾃｨｼｽﾞﾑ。他のﾌﾟﾛｸﾞﾚ･ﾊﾞﾝﾄﾞと比べると地味。それは真に継承すべき対象を英国ｸﾗｼｯｸの位置においているからである。ｹﾙﾃｨｯｸな音階を展開するところがあり、しかも各楽器は(ﾊｰﾌﾟｼｺｰﾄﾞをﾁｪﾝﾊﾞﾛと考えたならば)とても古典的な趣が強い。

90125YESやジェネシスが売れたようにこの時期この路線は決して間違いではない。そして確かな歌唱力と演奏力があれば流行に染まりつつも簡単に色あせるものでは無い。懐かしく何故かホッとする気分。

ヤードバーズの名声を利用したZEPと異なり、借り物のブルースでは無く英国フォークとクラシックを融合させた音楽は白人ロック、疾風怒濤のプログレ時代の幕開けを告げる