ﾎﾟｰﾙの若かりし頃の歌とｷﾞﾀｰを存分に満喫できるのが嬉しいですね。これを見た時は驚きました。ﾎﾟｰﾙは好きだけど、ｱｰﾄのｳﾞｫｰｶﾙはちょっと……と言う人(僕だけかなぁ。S&Gﾌｧﾝの皆さんｺﾞﾒﾝﾅｻｲ)は必聴ですね！

ポール・サイモンがソロになってあの素晴らしい「時の流れに」をリリースした後、現在まで続く遥かな旅路を確かな足取りで歩みはじめたのは、ちょうどこのアルバムくらいからかな。ポールのことを、最初からその下地はあったにせよ、リズムの探求者とかなんとか難しく言うファンも多いけれど、そんな理屈はどうだっていいんだ。すてきな歌がすてきな音で聴けるうえに、すてきな紙ジャケ仕様。三拍子そろってるんだから、ちょっとくらい値が張っても国内盤で決まりだね。

いったいポール・サイモンにはいくつの“新境地”があるのだろう。聞く込むほどにポール・サイモンらしさを味わうことができる、「グライス・ランド」とも比肩して劣らない素晴らしいアルバムだ。中でも秀逸なのは「ハウ・キャン〜」「戦時下の祈り」「ビューティフル」。「ファザー・アンド・ドーター」にイーノはクレジットされていないけど、ミキシングはアルバムにあわせてオリジナル・サウンド・トラックとは変えてあり、ポールのこのアルバムへの細かい気遣いを感じさせる。今年のグラミーは、このアルバムで決まりです。

記憶がハッキリしないけどビルボード全米アルバムで最高３位だったはず。素朴な内容の割りにはそこそこ売れたしロングセラーだった。当時、３００万枚突破。内容的にポップさはそんなに感じられないけど、嫌味がなくすんなり聞けたアルバム。個人的にはその微妙さがヨカッタかな。

下で触れられてる とうよう氏一派って ”GRACELAND”がエルビスの生家だっていう初歩的知識もなく「アパルトヘイトの国を ”GRACE”な”LAND”として賛美した」だなんて平然と書いてたんだよね。恥ずかしいですね。 小泉氏の訪米でふと思い出しました。

イ−ノとのコラポによりポ−ルの“アク”がみごとに中和されサウンドもとてもきれいで癒し系のアルバムに仕上がっています。そのポ−ルらしい“アク”がないのがちょっとさみしい気がします。 イ−ノとは関係がないという「ファ−ザ−・アンド・ド−タ−」がやはりポ−ルらしくて好き。

いつまでも新しいものに挑戦する姿が素敵ですね。最近、ずっと聞きいっています。

新鮮な音に仕上がっていますが、時々ふっと現れるポール印のメロディーに、ついニンマリです。二人のよさがたっぷり出ている、ほっとする一枚。しかしイーノ絡みのコラボものは傑作ばかりですねえ。

どんな音になるのかと、少し不安もありましたが、ポールももともと音の幅の広い人ですし、他人のアルバムをことごとく傑作に仕上げてきたイーノとのコラボだけに、充実した出来でした。新鮮な音の中に、変わらないポール節が絡むと思わずニンマリです。

イーノ印の音とともにポールの声が流れてくる。この組み合わせは新鮮。