基本的にはポールのそれまでの活動を総括する三枚組みの『アンソロジー1964-1993』の中からのベスト･チョイスで、ベスト盤的な意味合いが強い。特に貴重音源が入っているわけではないのだが、いわゆる一枚もののベストよりも幅広くポールの魅力が堪能できる。

ジャケットからも分かる通り、前作『グレイスランド』における南アフリカの音楽を、さらに追求した作品。前作の方が有名だが、僕はむしろこちらのアルバムの方が完成度が高い気がする。ポールの歌と演奏がギリギリの境界線でうまく交わっていた前作と比べるとこのアルバムは互いにうまく溶け込んでおり、ポールの歌も映えている。無茶苦茶人気の無いポールの「アフリカ音楽路線」だが、じっくりと噛み締めながら聴いて欲しい（特にこのアルバムは）。ところで、このアルバムを夕方、薄暗い中で一人で聴くと怖くなります。

『グレイスランド』以前、つまりアフリカ音楽へのめりこむ前までのポールの作品から選曲されたベスト。どの曲も密度の濃い優れた完成度と、美しいメロディアスさを持つ。特に収録作品が初期に集中しているので、「アフリカ音楽路線以前のポールしか受け付けない！」という人にはぴたりのアルバム。

南アフリカのサウンドを大胆に取り入れ、自身の音楽として昇華しようとした野心作。僕には次作の『リズム・オブ・セインツ』における演奏の方が自身の音楽にしている感じがするのだが、本作でポール･サイモンは『時の流れに』以来のグラミー賞を受賞した。

それまでの、単に年代順に並べたベスト盤とは違い、全体を一つのアルバムとして捉えて編集された手の込んだ代物。初期のポール･サイモンファンにはやや厳しい選曲かもしれないが、新たなポールの音楽性に出会える可能性もある。是非、じっくりと聴いてみて欲しいです。

これが欧米の「ワビサビ」というところか？自らの心が赴くままに、じっくりと仕上げられた上質のワインのような、深い大人の味わいを残す名作!!　隠れた名盤『ハーツ・アンド・ボーン』と共に楽しみたい。

うーむ･･･なぜ今頃リリース？1980年だもの、s＆g再結成前ですぞ！良いに決まっている。リチャード･ティーとスティーブ・ガットのプレイにも期待してます。

まじすか？？ 出るんすか？？ ヤッホー！ 音で部分的にしか聞いたことないけど、めっちゃいいっすよ！ それもそのはず、ツアーメンバーは「スタッフ」だもの。 てゆーか人気なかったこの時期のを出してくれるなんてマジびっくりだ。 この調子でH＆Bワンマンバンドツアーも出してくれ！！ S＆G再結成もがんばれ！

ポールサイモンのソロアルバムの中でも一番洗練された、都会的な味わいの深い大人のアルバムだと思う。S＆Gを親しんでいた僕はこれを初め聴いたときは、あまりに淡白だったので「えっ、これがポールサイモン？」と思ってしばらくほったらかしにしていたけど、一年くらい振りにリピートして聴きまくってたら、じわじわとその素晴らしさが分かってきた。今ではソロアルバムの中で一番好きな作品。ちなみに次作『ワン･トリック･ポニー』は映画のサントラのせいかマトマリに欠けるがその次の『ハーツ･アンド･ボーン』はこのアルバムの続編的名作です。

此アルバム買ったら取り合えず五回聴こう。そうすれば此アルバムの素晴らしさが解る。