0人の方が、このレビューに｢共感｣しています。
　2010/08/08

この時代の作品で最も「美しい」と聴いた。ただ、作品なのか弾き手なのか2枚目（14曲以降）が落ちると感じる。だから1枚目ばかり聴くことになるが、少しも飽きないし「新しい発見」がある。ショパン好きよりバッハ好きの方が受けるのではないか。録音も悪くない。お勧めできるCDだと思う。

6人の方が、このレビューに｢共感｣しています。
　2009/12/27

なるほど「秘すれば花」。隣人に共感して欲しいとは積極的に言いたくない、私が、私だけが楽しめればそれでいい、と言いたくなる演奏。随分昔女史のバッハ（確かBWV543）を聞いて魅せられたが、彼女の本質はベートーヴェンだったと思い知る入魂の録音だ。廃盤になる前に数寄者は購うべし。

4人の方が、このレビューに｢共感｣しています。
　2009/11/21

いいですね。こう云うベートーヴェンの後期のソナタを聴きたかったように思う。特に30番以降。所謂名曲と言われる表題曲も含めドイツ系の奏者の強打が続く頑固一徹風な演奏がどうも駄目だった。それら一纏めにしても、モーツァルトの軽やかな短いソナタ一曲にかなわないと思う私ですので。ケンプでさえ強打を繰り返した30番をハイドシェックは、さらりと駆け抜ける。「ああ、これがいい。」と反射的に感じ、結局最後まで頑固一徹風は無いままで終わり、改めて「これ、いい。」といっぺんにファンになった。近年のコンサートも真っ向勝負の青眼の構えでなく、絶妙なタッチで切り抜けていく姿は、肩をいからせて鬼の形相で弾きまくる中堅若手達とは器の違いがあって痛快でもあった。だから難所の前の「タメ」も微笑ましい。弾けてないじゃないかと揶揄する向きもいるが、こちらが「聞けている」からいい。こう云うこけおどしのない才能を天才と言いたい。

1人の方が、このレビューに｢共感｣しています。
　2009/11/07

素晴らしくゆったりとした美しいアンサンブルだ。kv174の第二楽章など夢見るようだ。リーダーが弾きまくるタイプではけっして聞けない。音はBISの録音特有の響きの柔らかさがここでも成功している。他の2枚も揃えたがすべて同じレベルで満足度は高い。値段も高いが。

4人の方が、このレビューに｢共感｣しています。
　2009/09/19

スクリャービン目当てで購入したけれど、ショパンが良かった。特に「別れの曲」は私の理想に近い演奏で法外の喜び。大林映画のイメージに一番合う演奏を見つけた。「神」とまで言われたソフロだが、演奏より解釈がその域なんだと実感する演奏だ。ライブ録音が多いので録音そのものは今一つだけれど、価格と多様さを考えれば十分楽しめるセットです。

2人の方が、このレビューに｢共感｣しています。
　2009/09/17

カーネギーの引退コンサートでも弾き、自筆譜まで持っていたと言う「詩曲」は版権の問題なのか、最近見ない。引退翌年のラジオ放送の録音を1曲だけCDにした贅沢盤がビダルフより出たが買い損ねた。このセットはどれも明るく颯爽として楽しいけれど「ポエム」は泣ける。天才クライスラーだって歳を取る。繰り返すが、ここにある彼の演奏はどこまでも屈託の無い晴れ晴れとした気持ちの良い演奏だ。日本人の最も好むスタイルではないだろうか。

0人の方が、このレビューに｢共感｣しています。
　2009/08/07

ホロヴィッツやソフロなどロシアの巨匠達がこぞって弾くけれど、どうも大仰で逆にショパンの亜流を誇示するかのようで今ひとつ聞き込めない感じだった。この盤のポンティは何が幸いしてか、すんなり聞けるし密室の独白的暗さをあっさり弾ききっている。5枚聞き通して感じたのはやはり初期の頃の曲がいい。どこまでもエチュードなんだ、彼は。

5人の方が、このレビューに｢共感｣しています。
　2009/07/19

↓まさかステレオ再生してるのですか？この手の録音は最低限モノラル再生で、尚且つ出来れば片方のSPを切って１本で聞いて欲しい。でなければまとも評価はできません。擬似ステレオ化など聞き手の趣味によるでしょうが、先ずはSP１本で聞く事・・・って30年前に先達に繰り返し言われましたね。演奏は素晴らしいし、メンゲルベルクのLPで懲りた方は再挑戦してみて下さい。当時最高峰といわれたオケの実力が聞けます。