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ルドルフ・ケンペ・ボックス

2004年12月3日 (金)

ミュンヘン・フィルとのブラームス全集、ブルックナー第4&5番、トーンハレ管とのブルックナー第8番など、スクリベンダムとSOMMからリリースされていたケンペ晩年の名盤をセット化。お買い得です!

・ケンペの運命&新世界

LP時代に人気のあったチューリヒ・トーンハレ管弦楽団を指揮したアルバムをHMVなど日本からの要請で復刻したもので、オリジナル・マスターから適切にリマスターした結果、見事な音質に蘇っています。
豊かなホール・トーンを交えてオケの弾力的なサウンドが快適に響く美しく迫力に富む演奏で、自然な感興の盛り上がりとはこういうものかと思わせる推移の様子、真情のこもった白熱ぶりがたまりません。
ケンペ・ファンに限らずドイツ系音楽づくりのお好きな方には無条件でお薦めの優れたアルバムです。

・ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調 op.67『運命』
・ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調 op.95『新世界より』
 ルドルフ・ケンペ指揮 チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団 
 収録:1971年ステレオ

・ケンペ&ミュンヘン・フィル/ブラームス全集(4CD)

ケンペ最晩年のレコーディングで、この指揮者の代表作のひとつと言われる名全集。輸入盤では崩壊したPILZ社から数年前に発売されて話題を集めましたが、今回は改めてリマスターが施されたうえでの復活です。
無用な気負いから解放され、作品の隅々にまで目を行き届かせた濃やかなアプローチが、ブラームスにふさわしい親密な音楽を作りあげることに成功しており、飾り気のないオケの響きも、昔のミュンヘン・フィルならではの自然体の良さが滲み出たものと言えるでしょう。指揮者の解釈との相性も抜群です。
率直で飾らぬ芸風の中に重厚な雰囲気を漂わせたスタイルが身上のケンペとはいえ、ここまで恣意性とは無縁でありながら、作品が本来そなえている自然な感興にナチュラルに寄り添った表現は、やはりこの時期だからこそ達成されたものと言えるでしょう。全曲、ファンにはたまらない演奏です。楽器配置も正統的なヴァイオリン両翼型を採用しています。

・ブラームス:交響曲全集
・ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲
 ルドルフ・ケンペ指揮 ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
 収録:1974&75年ステレオ

・ケンペ&ミュンヘン・フィル/ブルックナー第4番、第5番(2CD)

ケンペの数あるレコーディングの中でもきわめて人気が高いのがブルックナー作品で、堅牢な構築美、いかにもドイツ的なオーケストラのシブい音が作品にピタリとはまっています。
造形感覚もあくまで雄大、しかもその芯には強い力がみなぎっており、ケンペ絶好調時ならではの逞しい音楽づくりが実に快適。ヴァイオリン両翼の楽器配置も効果的で、4番第1楽章の第2主題部などでも立体的なフレーズの受け渡しが強く印象に残ります。名高い第5番はもちろん素晴らしい出来栄えで、終楽章コーダの晴れ晴れとした雄大なスケールの音楽には誰もが魅了されることでしょう。
リマスタリングも両曲ともに大成功と言える水準にあり、ブルックナーに不可欠の引き締まった弦楽と、壮麗な金管セクションの見事な融和が良好な音質で味わえるのが嬉しいところ。ノヴァーク版を使用しています。

・ブルックナー:交響曲第4番 変ホ長調『ロマンティック』
・ブルックナー:交響曲第5番 変ロ長調
 ルドルフ・ケンペ指揮 ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
 収録:1975&76年ステレオ

・グルダ&ケンペ/ライヴ '72 イン・デュッセルドルフ

1972年11月29日、ドイツ正統派の守護神として黄金期を迎えつつあったケンペ&ミュンヘン・フィルはデュッセルドルフで障害者の福祉を目的とした慈善演奏会に出演しました。そしてこのコンサートの収益及び実況を収めたレコードの売上は、時の大統領夫人ヒルダ・ハイネマンの名を冠した基金に寄贈されることになっていたのです。

大統領夫妻が臨席した当日のコンサートは、晴れやかな雰囲気の中、ワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第一幕へ前奏曲により堂々と開始されます。ケンペの微妙にテンポを揺らした柔軟なアプローチとミュンヘン・フィルの明るく充実した響きが快適です。

2曲目は当日の呼び物となっていた人気ピアニスト、フリードリヒ・グルダによるモーツァルトのピアノ協奏曲第27番。グルダは持ち前の美音を駆使し、控えめで端正な表現ながらも力強さと軽やかさを併せ持った表情豊かな演奏を聞かせます。第2楽章や第3楽章で頻出するグルダならではの自由な装飾音も自然な感興に溢れており魅力的です。

そしてプログラムの最後を飾ったのがドヴォルザークの交響曲第8番。ケンペの特質である自然で流麗なフレージング、透明な音色感、生気に満ちたエネルギーの解放が際立った演奏です。第一楽章冒頭から美しく歌うチェロに心奪われ、コーダでは見事なアッチェレランドが白熱したクライマックスを演出します。有名な第3楽章は特に聴き物で、ケンペの繊細なリリシズムを反映し、時にポルタメントをかけたノスタルジックで甘美な弦の旋律が印象的です。

オリジナルLPは2枚組でしたがCDは1枚に収録しています。

・ワーグナー:『ニュルンベルクのマイスタージンガー』第1幕への前奏曲
・モーツァルト:ピアノ協奏曲第27番 K.595
・ドヴォルザーク:交響曲第8番 ト長調
 フリードリヒ・グルダ(p)
 ルドルフ・ケンペ指揮 ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
 収録:1972年11月29日、デュッセルドルフにおけるステレオ・ライヴ

・ケンペのブルックナー:交響曲第8番

この録音がおこなわれた1970年代なかばは、各社から方式乱立の状態で4チャンネル・レコードが発売されていた時期であり、2チャンネル収録されたものでも方式転換されて4チャンネル・リリースされていたという、今にして思えばなんともアバウトな時代でした。
ケンペの録音もご多分に漏れず、EMI(Electrola)のR.シュトラウスにしても、このブルックナーにしても、4チャンネル仕様に変換して発売され、通常の2チャンネル装置で聴く人間にとっては恐怖(?)といって良い残響の海の中から、何とか音楽情報を聴きとっていたのを思い出します。
当アルバムでは、もちろんそうしたエフェクト・マスターは使用せず、きちんとした2チャンネルのオリジナル・テープからCD化をおこなっているのが大きなポイントとなっています。
ケンペの芸風が、派手志向とは無縁の、キリリと締まった無駄の無い語りくちの中に多彩なニュアンスを込めてゆくものであることを知る者にとって、4チャンネルのダブダブした音響は、迷惑以外のなにものでもなく、その意味でも今回のリリースは実に喜ばしい出来事だと言えるのではないでしょうか。

・ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調
 ルドルフ・ケンペ指揮 チューリヒ・トーンハレ管弦楽団
 収録:1971年ステレオ
※表示のポイント倍率は、
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。

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ルドルフ・ケンペ・コレクション(9CD)

CD 輸入盤

ルドルフ・ケンペ・コレクション(9CD)

ユーザー評価 : 4.5点 (11件のレビュー) ★★★★★

価格(税込) : ¥6,930
会員価格(税込) : ¥6,029

発売日:2004年12月10日

  • 販売終了

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