2008年9月3日 (水)
text : HOSAKA & HORITA(HMV)
※インタビューを最後まで読んでくれた方にスペシャルプレゼントあり!
僕も簡単に、
池田正典(以下、池田)&高宮永徹(以下、高宮) よろしくお願いします。 --- 『SILENT DREAM 2』ですが、前回、高宮さんが手がけた『SILENT DREAM』の第2弾という流れでのリリースということですが、まずは第2弾をリリースすることになった経緯を教えて下さい。 高宮 昨年僕が『SILENT DREAM』をリリースしたとき、DJの方や関係者の皆さんから良いリアクションを頂きまして。自分自身も作りながら、これは結構斬新なことをやっているのではないか?と思ったりしていて(笑)。通常MIX CDの場合は、マルチトラックから音を抜き差しして曲を再構築するということはしませんからね。それを『SILENT DREAM』では思いっきりやっています。そこに制作する醍醐味があって。 池田 Tom MiddletonがDJをやっていた時かな。 高宮 そうそう!あの、僕がやっているLITTLE BIG BEEの”K.G.O”という曲でJazztronikがRemixしたものがあって、それをTomがDJ用にリエディットして自分のプレイリストに入れてかけていたんですよ。それがヨーロッパで結構話題になっていたみたいで、イギリスやドイツ、フランス、イタリアなどで活動しているDJから“あのトラックは販売していないのか?”という問い合わせがかなり来ていて、その流れでエディットとは?みたいな話で盛り上がって。 池田 そうなんですよ。 --- 池田さんは、その場で、高宮さんからのオファーを一つ返事で軽く引き受けたんでしょうか? 池田 どうだったんでしょうね…ただ僕自身、元々『SILENT DREAM』が大好きだったんで二人ですごい盛り上がってたのは覚えてる(笑)。 高宮 まぁノリ君は制作のプロですから、『SILENT DREAM』を聴いてどんな作品でどんな作業になるのかだいだい分かっていたはずだと思います(笑)。 池田 DJであまりかけたりはしませんが、趣味的に自分でディスコリエディットを製作していたので、わりとすぐに出来るかなぁという甘い予測もあったんですが、PCにマルチを並べてパーツを切ってみて、作業し始めてみたら、“これは大変だ!”って。そのときに気づきましたね(笑)。 --- やってみて初めて気づいたんですね(笑)。 池田 そうです。フラワーレコーズの音源を頂いて1曲1曲聴きながら“これはリエディットして良いものになるか?そのままのほうが良いか?”というのを判断して、面白くなりそうな曲はリエディットしました。 高宮 まずはね、フラワーレコーズで今までリリースしてきたものを全て聴き直すという作業から入らなければならない作品ですからね。 池田 それが一番大変だったかもしれない(笑)。 高宮 そうそう。だからね、俺なんかよりも、今、一番フラワーが今までリリースしてきた作品に詳しいのはノリ君だと思うよ(笑)。 池田 そうかも(笑)!?とりあえず聴くだけで3ヶ月かかりましたし。 高宮 かなり余裕を持たせたスケジュールを組んだんですが、その選曲の時点で、結構な量があったからね。 池田 3ヶ月でようやく100曲ぐらいに絞れた感じですから。そこから70分枠に入るように、流れを考えつつさらに絞っていきました。 --- 『SILENT DREAM 2』というのはやはり、高宮さんが作られた『SILENT DREAM』のコンセプトを受け継ぐというのが大前提としてあったのでしょうか? 高宮 大枠やベクトルは一緒で、それ以外はもうノリ君の色が出るようにしてもらいたかったので、自由にやってもらいました。 池田 チル・アウト的なものの作品って、コンパイラーによって結構変わってしまうんですよね。チルって言いつつもすごく激しいコンピもありますしね。 --- リスナーが感じるチルもアーティストが考えるチルも色々千差万別ですもんね。 池田 そうですね。今また色々な意味で解釈がすごく幅広くなって来ているジャンルの一つと思います。 高宮 チル・アウトって言葉を純粋に聞くと、なんか野外のイメージというか、夕暮れ時に聴くとか、そういうイメージが強いのかもしれないし、いわゆるヒーリング的なものもチル・アウトだろうしね。 --- 池田さん的には、選曲の時点からどのようなチル・アウト感を出そうとか、そういうコンセプトみたいなものは掲げていたんでしょうか? 池田 いや、作業をしつつコンセプトやイメージを探していった部分が大きいですね。 --- 完成系はどの作業をしているときから見えてきたのでしょうか? 池田 いやいや全然見えなかったですよ(笑)。ましてや選曲終わった時点でも全然。マルチトラックを聴くと、聴こえてなかったパーツの音が現れたりして。例えばそれをメインに構成や展開を改めて自分流に直していくと、とほとんど原曲の形と違ったものになりますから。特に今回は、Reggae Disco Rockersの「Blue Flamingo (Little Big Bee Remix) 」の表情が変わっているかな。 高宮 普通に完成された曲だとメインの音、例えばボーカルだったり、テーマ的なものが耳に入ってきて、イメージが固められるというか。でも、マルチでバラの音で聴くと、裏に隠されていた色んな音が出てくるんですよ。それをまた色々いじると印象がガラッと代わっていくんです。そう考えると作業的にはホント大変(笑)。 池田 そう、それに気付くと色々試したくなってね。 高宮 僕も簡単に、“次回の『SILENT DREAM』は僕が作らなくてもいいかも”みたいな事を考えていましたけど、この大変な作業を、むしろ楽しんでやってくれる人がいなかったら頼みませんから。 池田 実際、僕は楽しめました(笑)。でも作業の流れのコツを掴むまで結構時間がかかりましたね。途中、途中で高宮さんにアドバイスをもらったりしました。 高宮 でも、あまりこちらからあーしろこーしろと言ったら面白いものは出来ない。だから、アドバイスと言ってもほとんどしなかったですよ。この作品は、ひとつのセッションと同じだと思っていましたから。でもジャケットだけは僕がやりますからね、と(笑)。
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