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ライエル さんのレビュー一覧 

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2013/04/11

    このクーペリックのボックスは、シリーズ中でも、とくに優れたものだと思います。懸念された音質も、当時のものとしては非常にハイレベルなものと感じますが、そのことは特に、50年代初めシカゴ響のシェフであった頃の録音の見事さに現われています。マーキュリーの音の美しさは予想できましたが、EМI録音のクリアさは予想外でした。その点で、このボックス・シリーズのなかでも、ハスキルやリヒテルのそれと並ぶ、とても良い音質と言えるのではないてしょうか。 
     しかし、何より素晴らしいのは、クーペリックの音楽そのものです。大きな流れと切味鋭いリズムの躍動感、そしてメロディラインと内声部のはっとさせられるバランスなど、実に見事です。ウィーン・フィルとのマーラーやシカゴ響とのスメタナなど、その後のクーペリックの同曲の名盤と比して遜色ないばかりか、構成力やダイナミックスという点では、より優れた点も多々あるように感じます。なかなか入手できなかったクーペリックの50年代前後の録音が、こうして安価なボックスで聴くことができるのはありがたいです。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/12/05

    前のレビューアーの「さすらいのBass」も書いておられますが、まずリヒテルのモーツアルトが抜群に素晴らしいですね。実に細やかなニュアンスに満ちていて、自在そのものです。カデンツァですが、たぶんブリテンによるものではないでしょうか。リヒテルは、ブリテンそしてムーティの指揮でもこの22番を録音していますが、そこでもこのカデンツァを弾いていたと思います。それから、ベルマンのチャイコフスキーもまた見事。強奏の部分も良いですが、弱音のパッセージなど冴えわたっていますね。前者のバルシャイそして後者の岩城指揮のN響も、とくに弦が美しい。そして、ベルマンのアンコールのスクリャービンとラフマニノフの切としたダイナミクス。贅沢な内容だと感じます。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 7人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/08/22

    エルガーの音楽が持つ、深い暗闇を思わせるような危うさを感じさせる演奏はそうはないと思うのだが、バルビローリのこの演奏にはそれがある。交響曲1.2番やデュ・プレによるチェロ協奏曲はもちろんのこと、「エニグマ・ヴァリエイション」の展開にも緊張感が漲っている。そしていうまでもなく、全体を通して歌ごころに満ちているが、特に、ジャネット・ベイカーを迎えての「海の絵」などには、ほのかな翳りが差していて印象深い。

    7人の方が、このレビューに「共感」しています。

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     2009/08/22

    このCDに聞ける武満は、時に荒々しく時に激しくさえある。しかし、武満の音楽の大切な一面が、この激しさにあるのではないか。岩城の演奏は、そうした武満の特質を、実によく把握し形にしていると思う。「地平線のドーリア」や「ノーヴェンバー・ステップス」に特徴的だが、音と音との断裂と、その断裂のなかに出現する緊迫した時間の凝集力は比類無い。

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     2009/08/22

    やはりと言うべきか、木村かをりの驚異的に美しいピアノの音色と各楽器のアンサンブルの精緻さとが見事にブレンドされている『異国の鳥たち』が、素晴らしい。その他の武満、一柳、高橋の曲も、岩城の同曲の別録音と比べても遜色ないばかりか、晩年の岩城の極めて自在にして洗練された構成力がストレートに発揮されていて、それぞれの曲が持つテクスチュアリティが実に魅力的に伝わってくる。

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