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フォアグラ さんのレビュー一覧 

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     2014/04/10

    「テネブレ」の新録音が貴重だ。晩年の傑作にもかかわらず録音に恵まれず、プレートル盤しか聴いたことがない。このプレートル盤も合唱の出来が悪く、曲の真価を発揮したものとは言えなかった。ロイス盤は、当然ながら合唱の精度が抜群であり、悲愴な楽想を見事に浮き上がらせる。惜しいのは、録音のせいかもしれないがエストニア国立交響楽団の響きが固いのと、作曲者の指示通り独唱はボーイソプラノにしてほしかったこと。「スターバトマーテル」は録音も多いが、合唱のうまさとサンプソンの清涼な歌唱によりトップクラスの名演といっていい。

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     2014/03/22

    70年代から80年代初頭にかけてのバレンボイムの録音がまとめられている。丁度この頃来日したバレンボイム/パリ管弦楽団を聴いた。バレンボイムは風采の上がらない小男でチョコチョコとステージに出てきて、指揮姿も威厳がなかった。作り出す音楽も一言で言いにくいスッキリしないもので、シャープな音像に濃いロマンティシズムをどう融合させるか迷っている印象であった。近年スカラ座と来日したバレンボイムは全くの別人。自信に溢れ、指揮もメリハリが効き、ダイナミックでかっこいい。どこかカルロス・クライバーを思わせるところもある。ここまで印象の変わった人も珍しいが、私は冴えない頃のバレンボイムの方が真摯に音楽に向かいあっていたと思うのだ。例えばシューマン。シカゴの厚いサウンドとバレンボイムの重い指揮はおよそ前期ロマン派の響きではない。にもかかわらず、これはシューマンの本質に肉薄する傑出した演奏であり、SKBとの再録音はずっとすっきりしたが、内容的にはつまらなくなった。この選集には超名演と冴えない演奏が混在しているが、超名演だけでも元が取れる価格だし、冴えない迷えるバレンボイムを聴くのも一興だ。

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     2014/03/21

    ヴァレーズ・サラバンドのベスト盤を買い、気に入ってレビューを書いたのだが、音が良すぎ、不審に思って調べてみると再録音だとわかった。こうなるとオリジナルを聴きたくなるもの。結局手に入るEMIからMGMのものを買いそろえることになってしまった。その中で突出していると思ったのが、この「LOVE IS」だ。まず「リヴァー・ディープ・マウンテン・ハイ」が最高。バードンのヴォーカルも凄いがバンドのプレイもかなりのもの。正直このアルバムを初めて知ってテンションが上がっている。これが低評価だったなんて信じられない思いだ。

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     2014/03/21

    私はJJジョンソンの痛快なトロンボーンが大好きだ。代表作は「ダイアルJJ5」なんだろうが、このワンホーンによる快演もわくわくさせてくれ最高である。「ハロー・ヤング・ラヴァーズ」からノンストップ。残念なのは、LPを尊重して「ブルー・トロンボーン」をフェイドアウトで2分割のままにしてあること。意味がないと思うのだが。

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     2014/03/13

    ベツレヘムの社運を賭けての大企画だったそうで、スイングジャーナルのゴールドディスクにもなっていた。しかし、内容は大外れ。シケタ演奏が続き、ちょっと盛り上がってきたかなと思うと、あらすじを追うナレーションがいきなり入りムードをぶち壊す。都会的なメル・トーメと下品なフランシス・フェイの珍妙なヂュエットとかどうなってるんだと言いたい。ガーシュインのオリジナルの「ポーギーとベス」は大傑作であり、このジャズ盤を聴いて「ポーギー」をつまらないと思う人がいたら本当にもったいないことだ。

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     2014/03/08

    ベイヌムは大好きなので、既に持っていてもつい手がでてしまうのだが、スクリベンダムは音質、盤質、編集などで問題のあるレーベルであり、一抹の不安があった。1枚のみなぜかカーステで再生しにくいものがあったが(他の再生機ならOK)、音はフィリップスから出ていたものより優れているのが多く、充分お勧めできる。50年代の余情を排して音楽の核心に突き進む音楽家(ライナー、セル、フリッチャイ等)は私の大好物だが、ベイヌムの場合はオーケストラが桁外れに優秀なため、指揮者の表現の血肉化が他を圧倒している。得意としたブラームスが特に素晴らしいが、ブルックナー、ヘンデル、バッハ親子も名演。というより、つまらないものは一つもない。ベートーヴェンの録音が少ないのは残念。そしてどうせならフィリップス録音を網羅してくれたらよりよかった。

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     2014/03/04

    「眠れる森の美女」のワルツと「白鳥の湖」のフィナーレに不可解なカットがある。ウィーン・フィルのデッカ盤にはないし、カラヤンはストコフスキーじゃないんだからこんなことしないと思うのだが。CD化時に編集されたのかもしれないが聴いててどうしても気になるので減点。

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     2014/02/20

    音質について。クレンペラーは他盤と比較した訳ではないが、上質のモノーラルで問題なし。ケンペもスクリベンダムより良好でまずまず。演奏についてはクレンペラーのベートーヴェンには少なからず戸惑った。スタジオ録音でのインテンポ、巨大、武骨、構造解析という印象がことごとく覆る。テンポは引き締まり、しなやかで、時に大きくタメも作る。(弦主体に聴こえるのはマイクのせいかもしれないが)EMI盤では魅力のかけらもないフィルハーモニアがまるでウィーン・フィルかのように艶っぽく、色気たっぷりである。とにかくスタジオ盤とは全く別物と考えた方がよい。個人的には両翼配置で内声がよくみえるEMI盤の方がクレンペラーらしいのだが、この複雑な内面を持つ巨匠の新たな世界が知れるという点でも不朽の価値のあるものだ。ケンペのブラームスの良さについてはコメントは不要だろう。

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     2014/01/16

    威圧的なところの全くない清廉なマーラーだ。ノットは細部まで丁寧に仕上げており、感受性も豊か。興奮ではなく深い感動に導くところが素晴らしい。合唱も出色の出来。惜しいことに女声独唱陣がビブラートの強い粗い歌唱でがっかりさせる。この曲は指揮、オケ、独唱、合唱、録音すべてが及第点になければ聴き手を納得させられない。そしてそうした録音は殆んどない難物なのだ。同系のブーレーズよりずっと良いが、それでもこの課題はクリアできなかった。

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     2014/01/10

    ブーレーズはシェーンベルクの主要曲を再録音しているが、「グレの歌」は行っていない。これ以上の演奏は不可能と考えたのかもしれない。ここでのライヒによるシュプレッヒシュティンメは圧倒的であり、LPが出た時解説で林光氏が絶賛していたように、最後の数小節だけを歌い合唱に繋げるという離れ業が凄い。「グレの歌」はアバドもケーゲルも好きだが、このメロドラマ部分のシュプレッヒシュティンメだけはなんともならない。合唱曲も再録音がないが、これも素晴らしい。「地には平和」は圧巻で是非聴いてほしい。「モーゼとアロン」についてはケーゲルというとんでもない演奏があるのでブーレーズ新旧盤とも分が悪いが、それでもライヒのモーゼが聴ける点で充分価値がある。他の曲も概ね好演。「ヤコブの梯子」だけは曲の良さがわからない。

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     2014/01/05

    ヴァレーズ・サラバンドの復刻は上質で、音に古さを感じさせない。マイナスはデータが全くないことで、私のようなエリック・バードン初心者(中学生の時ウォーとのアルバムを買ったきり)には、どこまでがイギリス録音でどこからがアメリカ録音なのかもわからない。この手の商品では当たり前なのだが。それにしてもエリック・バードンはかっこいい。”Inside Looking Out”なんて最高だ。ウォーとのアルバムが手に入らないということは正当に評価されていない証拠なんだろうがもっと聴かれて欲しい人だ。 

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     2013/12/21

    「ガイーヌ」の決定盤。ストーリーはともかく音楽は土俗的で実に面白く、全曲盤で聴くべきだ。輸入盤は全くお話にならないくらいひどい音であり、国内盤の再登場は大歓迎。ナショナル・フィルも健闘している。

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     2013/12/06

    「ダフニス」と「ラ・ヴァルス」は数年前エヴェレストがら酷い音で出たものと同じだと思うが、判別できないくらい音が違う。こんなに優秀な録音だったんだ。演奏もラヴェル、ドビュッシーが最高だ。ラヴェルはバルビローリ・マジックと呼びたいほどの幻想と興奮。「海」も最晩年のパリ管とのものより演奏、録音ともはるかに上まわる。「幻想」はオケの非力さが目立つのが残念だが、独特の語り口は味わえる。リハーサルがステレオで入っているが、晩年のダミ声と違い、明るい声で指示を出しているのがわかる。パイ時代の演奏の覇気はここからきているのだろう。

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     2013/12/04

    オーマンディのマーラーなんて殆どの人は興味がないだろうが、実は名演である。「大地の歌」をこれほどカラフルに美しく演奏したものは聴いたことがない。厭世観はないかわりに生きる力に溢れていて面白い。二人の独唱者も立派な出来。10番は中間3楽章の楽想の乏しさが如何ともしがたく、終楽章を聴くために我慢するのが常だが、この演奏ではオーケストラの圧倒的な名技によって実に楽しく聴かせてそのハードルを軽く越えてしまうのが驚きだ。ただ、肝心の終楽章に胸を締め付けられるような瞬間が全くなく、ひたすら美しく流れるのは大いに不満であるが。ラトルやギーレンのようにトルソとして描くのではなく、完成作品としてとにかく聴かせてしまうという点で一聴に値すると思う。

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     2013/11/29

    マゼールは今回のチクルスではいつもの手練手管を抑え、巨視的にマーラーを描こうとしたようだ。テンポは遅く、タメをたっぷりとり、悠然と進むその演奏を緩いと感じるか、巨匠的と感じるかは人によって分かれよう。ただ、同じロイヤル・フェスティヴァル・ホールでのライヴであるユロフスキ/LPOと比べると、表現の新鮮度、色彩とも劣り、特に1番は完敗である。2番も巨大な表現であり終楽章は高揚するが、どこか醒めており、テンシュテットのような感動は得られない。どうやらマゼールは曲が複雑になればなるほどやる気がでるようで、1番→2番→3番とだんだん面白くなってくる。3番はオケ、合唱も含め屈指の出来。録音も不足ない。評価は迷うが、やはり聴いてほしいという気持ちが強いので、甘いながらも満点とした。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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