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マーラー(1860-1911)

SACD 交響曲第3番 ジョナサン・ノット&バンベルク交響楽団、藤村実穗子(2SACD)

交響曲第3番 ジョナサン・ノット&バンベルク交響楽団、藤村実穗子(2SACD)

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  • ★★★★☆ 

    ほんず内閣総理大臣  |  北海道  |  不明  |  2011年12月11日

    ノットさんのマーラー、5番と9番は正直いい出来だと思いませんでした(各項参照)。慎重・執拗な楽譜の再現が音楽を活きたものとしていないように思えたのであります。今度の3番、これはすぐれた出来栄えでしょう。ノットさんの基本は同じですが、音楽それ自体が大きくていろんな攻め方を許容する感じ。しっかりと流れてゆく音楽の上に、ノットさんならではの味付けがそこそこ活きているかな。ただ、一種彼流の手練手管が鼻につくのも事実。これがもっと自然なタッチになればすばらしいのでしょうけどね。藤村さんの歌唱はすごい。第4楽章では、まさしく真夜中に目覚めた人間の驚きと恐れとを繊細な表現で歌う。第5楽章では、一転、十戒を破った女の悲痛な懇願の歌を、あざといまでに表現する。なかなか聴いたことがない、この大曲中で存在意義を強くアピールする声楽部であります。終曲はもっと抑揚をつけて、コーダももっと力強いとよかったなあ。といふことで、多少の不満はありつつも、今回のノットさん、よろしかったと思います。録音は優秀。バンベルク交響楽団は、ライヴのせいかな、後半少し疲れ気味っぽい気もしますが、名門オケぶりを主張しています。

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