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マーラー(1860-1911)

SACD 交響曲第3番 ジョナサン・ノット&バンベルク交響楽団、藤村実穗子(2SACD)

交響曲第3番 ジョナサン・ノット&バンベルク交響楽団、藤村実穗子(2SACD)

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  • ★★★★★ 

    rela-cla88  |  愛知県  |  不明  |  2021年03月13日

    5番の演奏が良かったので、今度は3番を聴いてみました。ヨーロッパで大活躍の藤村実穂子を聴いてみたかったこともありました。ノットのテンポはかなりゆっくり。最初は大丈夫かなぁと不安に思うくらいでしたが、スコアの見通しが良いためか、音楽のフォルムが良く分かり、バンベルクの素晴らしいアンサンブルもあって、最後まで緊張感を切らさず楽しめました。途中て細かいテンポの変化はありますが、基本的にはゆっくりしたテンポが維持されています。藤村実穂子はさすがで、ゆっくりなテンポに崩れることもなく深々とした声を響かせています。発音にしっとりとした日本人的美しさを感じるのは気のせいでしょうかね。最終楽章の構築力は見事なもので、ノットはこの曲が良く見えているのだと思います。ノットの多くを聴いたわけではないのですが、精密なスコアリーディングと音の構築力がこの指揮者の特徴かなぁと感じます。ノット / バンベルクのマーラーシリーズを追いかけてみたいと思います。 皆さんにもおすすめします。

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  • ★★★☆☆ 

    コーキロマンハ  |  兵庫県  |  不明  |  2020年07月28日

    所要時間約104分、大変ゆっくりで終始退屈した。バーンスタインがニューヨーク・フィルを振った新録は105分を要しこれより更にゆっくりなのに退屈さは全く感じなかった。なぜだろうと要所を聴き比べた。素人なりに思うに、曲調毎のテンポの緩急のつけ方に一貫したものがなく場当たり的で聴いていて少しいらいらします。曲全体が流れていない。バラバラに見えるそれぞれのモチーフのつながりを考えずにただただ重々しくゆったりと、時にはやや軽快にと、全体感なく演奏している感じです。まず第一楽章冒頭のホルンユニゾンの強奏からしてそう。開始早々テンポ゜よく、いかにも牧神パーンの目覚めよろしく開始された、と思いきや、直後いきなりテンポを重々しく演奏させています。もう最初からあれっ?という感じでした。最終楽章は最たるもの。パーンスタインは28分もかけて演奏しています(これより4分長い)が大事な最終楽章を十二分に謡わせ最後の嵩まりへ導いていきます。ノツトのこれはいやいややっと終わったか、という印象でした。力みがありありの指揮でした。オケは優秀だしSACDの音響も素晴らしいのに大変残念でした。

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  • ★★★★☆ 

    ほんず内閣総理大臣  |  北海道  |  不明  |  2011年12月11日

    ノットさんのマーラー、5番と9番は正直いい出来だと思いませんでした(各項参照)。慎重・執拗な楽譜の再現が音楽を活きたものとしていないように思えたのであります。今度の3番、これはすぐれた出来栄えでしょう。ノットさんの基本は同じですが、音楽それ自体が大きくていろんな攻め方を許容する感じ。しっかりと流れてゆく音楽の上に、ノットさんならではの味付けがそこそこ活きているかな。ただ、一種彼流の手練手管が鼻につくのも事実。これがもっと自然なタッチになればすばらしいのでしょうけどね。藤村さんの歌唱はすごい。第4楽章では、まさしく真夜中に目覚めた人間の驚きと恐れとを繊細な表現で歌う。第5楽章では、一転、十戒を破った女の悲痛な懇願の歌を、あざといまでに表現する。なかなか聴いたことがない、この大曲中で存在意義を強くアピールする声楽部であります。終曲はもっと抑揚をつけて、コーダももっと力強いとよかったなあ。といふことで、多少の不満はありつつも、今回のノットさん、よろしかったと思います。録音は優秀。バンベルク交響楽団は、ライヴのせいかな、後半少し疲れ気味っぽい気もしますが、名門オケぶりを主張しています。

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  • ★★★★★ 

    リョウ  |  埼玉県  |  不明  |  2011年08月01日

    音作りはノットらしいもので、響きの一つ一つにニュアンスが感じられます。オケの演奏も色彩感があり表情豊か。3番という特殊な交響曲の物語的な構造が明瞭に聞き取れる演奏です。周到な準備をした上で圧倒的なフィナーレへもって行く手腕も見事。すべてが計算ずく。音楽を創る上でのグランドデザインが出来ていて、その全体構造のなかに一つ一つの響きを位置づけている。なんとなくというところがないんですね。ノットは知性派。ブーレーズの後を襲ってアンサンブル・アンテルコンテンポランの音楽監督になっただけのことはあります。

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  • ★★★★★ 

    村井 翔  |  愛知県  |  不明  |  2011年08月01日

    第1楽章「冬の主題」部でオブセッションのように繰り返される葬送行進曲の三連音符、普通はもっと重々しく「もっさりと」奏されるものだが、この演奏では徹底して切れ味鋭く、シャープに造形されている。一方、「夏の行進曲」部ではポリフォニックな対位旋律が全部透けて見えるように聴こえ、本家ブーレーズ以上にブーレーズ的だ。つまり、下手な大芝居を打つのは避けて、細部を徹底的に磨き上げることによって、この破格の大交響曲の威容を浮かび上がらせようとするアプローチで、このコンビのこれまでのマーラー・シリーズと基本的には変わらぬやり方だが、3番ではそれが格別、成功しているように感じられる。ジャケットに使われているココシュカのフォーヴィズム(野獣派)的な絵とは正反対のアプローチと言えよう。第1楽章に劣らず前衛的な第4楽章も、おそらく史上最長の演奏時間を要して、きわめて繊細な手つきで演奏されている。藤村実穂子も貫祿の名唱だし、第5楽章では故意にアルカイックな、むしろ稚拙な感じを出しているのも面白い。一方、第6楽章のように音楽書法としては比較的伝統的な部分では、このコンビはやや「手持ち無沙汰」のように感じられるが、非常に丁寧な演奏であることは変わらない。

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