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Review List of DJもちお 

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     2021/06/29

    タイトルが長い。そして、本書のエッセンスはタイトル通りで、10年もラーメン屋を続けるのは至難の業であるものの、本書はラーメン屋をやるうえでこれだけはやってはいけないことを指南してくれる一冊でもある。結局、開業資金として準備した1000万円はすぐに溶け、プロレスラー時代に所有していたベンツ3台もすぐに換金し、それでもなんとか続けられるというのがラーメン屋の世界。まあ、ここのお店の立地が絶望的に悪いというのもあるのだが。

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     2021/06/27

    本書の主張は明確で、教育と研究にかけるお金は削るな、科学立国を維持したいなら基礎研究にも投資をしよう、である。この主張を裏付けるべく、各種公表データから教育研究とGDPの共分散構造分析を行い、GDPに対する研究投資の割合を国際比較し、国別の論文の引用状況や研究支出に占める人件費や設備費も比較する本書から。本書から見えてくる日本の研究に関する未来は暗い。他の先進国と比較しても、どの比率も大幅に劣る上に、選択と集中の名のもとに日本だけが教育と研究に対する投資を減らしている。ではどうすればいいのかのも実は簡単でGDPの成長との共依存関係がある以上、教育研究に対する投資を少なくともOECD平均までGDP比へ行うこととGDP成長を維持するためにまともな金融財政政策を続けるような政治家を選挙で選び続けることである。この20年間の投資減少を反転させるには国民の行動こそが大事なことも分かる一冊。

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     2021/06/23

    著者は過去のものを捨てろや遊べというメッセージを過去の著作で繰り返している。本書はコロナ後の世界の予測を踏まえた、従来の主張の2020年版と捉えていい。本書の正しい読み方は適当なページを開き、ぱらぱらと読み、自分の人生に意味がある部分のみ頭に残しておくだけでいい。成毛ファンよりも自己啓発書好きに刺さりそうな一冊。

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     2021/06/21

    買い物は人間が生きている限りやるが、「買い物」は近い将来なくなるかもしれない。そんな予感を文章にしたのが本書だ。「買い物」とは、家を出て、商品を売っている場所へ出かけ、店頭に並んでいる商品をみながら欲しいものを選び、必要に応じて、店員とコミュニケーションをとり、レジでお会計をし、家まで買ったものを持って帰ることをいう。
    このプロセスを省略したのが、90年代後半から出てきた、Eコマースである。本書の刊行時点である2019年で日本におけるEC経由の買い物は7%前後にすぎない。一歩進んでいる米国でさえ、20%なんて到達しておらず、新型コロナウイルスの経験を踏まえた現在、Eコマースの割合はさらに成長することは確実である。
    そして、もう1つ大事な点は、もはや自分で欲しいものを探すから、欲しいものが勝手に推薦される世の中に向かっていることである。すでに日本の若者はググることすらせず、アプリのレコメンド機能から商品を選んでいる。この背景には、現代人にとってもっとも大事なものは時間であり、ググって1円でも安いものを探すよりも、購入履歴から勝手に選ばれた商品を買うほうがたとえ値段が高くとも時間を節約できるということにある。
    近未来を想像する楽しみを与えてくれる一冊だ。

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     2021/06/19

    消費税が10%に引き上げられた後の日本経済がどのようになっていくかを広い視点から展望した一冊。類書との大きな違いはGDPベースでの趨勢の分析にはじまり、アベノミクスによる金融緩和政策の評価、財政政策に関する主流派経済学に対する新たな理論の解説、消費税のあるべき姿の考察に、将来的な税制の展望までカバーする範囲が広く、読み応えがたっぷりなところだ。また、随所に垣間見える俗説に対する批判(例えば、一人当たりの平均賃金が低下しても賃金総額が増えていれば問題ないとか)も読んでいて小気味がいいし、カルト経済理論のMMTのシミュレーション用の数式を著者が作成して試算しているというところもよい。おわりにところにオーストラリアとメキシコ、韓国の政策を比較して、後者に批判をしている点も含めて、すべてのページが価値ある一冊。

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     2021/06/19

    2020年のアメリカ大統領選をめぐり、冒頭で紹介されているジャーナリストをはじめとして、バイデン候補の当選を認めたくない界隈がQアノンの主張をそのまま流し続けるという事態が発生していた。かれらの言説では、票の集計をしているドミニオン社のソフトには不正プログラムが仕込まれている、米軍が同社のサーバーが保管されているドイツのフランクフルトからサーバーを回収したにはじまり、投票用紙に不正が仕込まている、郵便投票には死者の投票が含まれていて、投票率が300%を超える郡が多数あったのような、出来の悪いハリウッド映画みたいな話を延々と続いていた。
    本書ではこれらの主張のおかしさを指摘したうえでQアノンが誕生するまでのアメリカの社会事情、90年代後半のドラッジ・レポートにはじまる、リベラルに対する反発としてのメディアの活性化を紹介し、Qアノンの主な思想もカバーしている。
    Qアノンは無視でいいが、日本にはオウム真理教もあったのだし、この手のカルトの論理は改めて理解しておくことが今後の社会運営に有用であると感じた一冊。

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     2021/06/19

    デフレは既存の借入金の負担が大きくなる一方、固定収入を得る人間は利得が大きい。円高は輸出産業にとっては値上げに該当するため、これを改善するにはコストカットが必要。これらの放置は経済を悪化させる。これらを平易に説明した一冊。

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     2021/06/17

    本書を読む前に本書の成り立ちと当時の時代の空気は理解しておく必要がある。当時は安倍第2次政権の成立後、アベノミクスで経済の改善という状況があり、それ以上に3.11の余波がまだまだ日本人の心に残っていた時代である。ちなみに、この時期に2021年に開催されることになるであろう東京オリパラが決定している。
    こういう時代になると、政権に対する反発を表明することが一つのファッションとなり、この本のはじめにという導入の対談において、「日本は民主化しつつある」という発言から始まっている。この発言から、いわゆる日本の左側勢力(日本の左翼は国際標準のリベラリズムではないのであえてサヨクといわせてもらう)の論者に集中していることが分かる。
    そう、サヨク陣営によるドキュメンタリー映画のカタログとなっているため、脱原発に3.11の被災地のドキュメンタリー、官邸前の抗議活動に沖縄基地問題が主に紹介されており、申訳程度にセックスやhip-hopなんかを触れている。
    21世紀を生きのびるためにはこれだけでは足りない。まずは決定的に足りないのが、経済活動と格差、とくにテクノロジーがもたらすクリエイティブクラスとその他クラスの致命的な差である。また、米中の2強となった現状において、それぞれの情勢を理解せずして、両国に挟まれた位置にいる日本国はどうして生きのびることができるというのか。いや、経済も地政学も国際関係も分からなくてもいい。だとしても、ドキュメンタリー映画を扱う書籍で王兵やフレディック・ワイズマンがいないのはなぜなのか。彼らの映画は映画としての出來があまりによく、とと長いこと以外には誰でもみたら腰を抜かす。これくらい、映画としての出來がいいものをもっと紹介すべきではないか。
    このようにサヨク陣営に足りないことが明確に分かる書籍となっており、カツを入れたい一冊である。

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     2021/06/16

    日本の現実として晩婚化もさることながら、生涯未婚率の上昇トレンドに歯止めがかからない。現に2019 年時点での最新データは男性が 23.37 %、女性が14.06%も生涯未婚と平成の初頭から30年で隔世の感すらある。
    そう、この結婚することすら困難な日本社会において、果敢にも結婚しようと悪戦苦闘する記録がこの一冊である。現在の婚活の主要アプローチである、婚活アプリ、結婚相談所(厳密には結婚情報サービスだろうが、相談所のほうがなじみがある)、そして、婚活イベントである。
    これらの体験談が実体験を脚色しつつ、面白おかしく語られており、とにかく読ませる。個人的に大好きなエピソードは赤ちゃん言葉になってしまう女性とミステリアスな女性だ。本当にこれらのエピソードは声に出して笑ってしまうほど、面白い。
    が、ちょうど、新型コロナウイルスの感染拡大時期も本書には含まれており、女性の貧困問題が婚活にも影を落としているのも分かる。先のミステリアスな女性もコロナウイルスのせいでミステリアスに振る舞いざるを得なかったのであろう。
    現在の婚活事情を把握するにはとてもいい一冊であるし、日本社会が滲んでいるのも本書の優れた点である。
    蛇足だが、本書の読了後、著者は本当に結婚する気あるのか、婚活事体がライフワークになっていないかもとても気になる。年次報告してもらいたいくらいと思った。

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     2021/06/12

    実はタイトルだけで言いたいことが要約されており、本好きであれば読まなくてもいいし、本読まない人はそもそもこの本を手に取らないというジレンマを抱えている一冊でもある。同時並行で本を読む工夫や貧乏時代でさえも本を買っていたという話は面白いのだが、本を読まない人を貶める感じはこの本の品性を少し下げてしまっている点が惜しい。

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     2021/06/12

    2017年までのプロ野球の名言や珍言がまとまっている一冊。どういう価値基準で言葉が選ばれているかはさっぱり分からない上、王や長嶋をはじめとして、複数の選手の言葉が複数選ばれているというのはいかがなものか。まあ、いろいろな時代の言葉が選ばれているので相応に楽しめるのだが。

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     2021/06/12

    松下電器、今のパナソニックが低迷を続けた原因を30年をトップ人事から迫る一冊。本書のメインは創業者で経営の神様といわれた松下幸之助氏の娘婿世治氏が会社に与えた影響である。2代目の松下電器社長に就任後目立った功績もなく、3代目以降の社長人事にも都度都度介入し、引き上げられる人間も営業出身が続く。そもそも世治氏にトップの適性がないと幸之助氏は知りつつも、妻や娘への手前上自分では鈴をつけずに3代目の社長に遺言としてその役割を残すのが大きな原因でもある。その後も会社の絶頂期に購入したMCAを巡るお粗末な顛末にも唖然とするし、プラズマテレビと液晶テレビの競争時にプラズマテレビに振り切り敗北、さらにその前にはブラウン管テレビに大幅投資して大失敗と、世界一ともいわれた家電メーカーの衰退とそれを反転できなかったトップ人事が連動して見えてしまう。本書は最後に8代目現社長の津賀氏の体制になったところで終了するが、ようやく通常の会社に戻ったともいえるし、逆に20年以上も混迷をしても会社が継続しているという面では巨大家電メーカーの体力は恐ろしいともいえる。読み応えたっぷりで歴代社長の思惑が良質な企業小説くらい面白いのも本書のいい点である。

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     2021/06/12

    パチンコ愛好家の著者が語る、パチンコ業界の全容とそこから見える業界の将来が本書である。パチンコ業界とつかず離れずの警察、直接的には違法ではないものの誰がどう見ても賭博にしかみえない三点式、朝鮮人と業界の関係にパチンコ依存症に対する業界の取り組み等これを読むと業界のすべてが分かる面白い一冊。

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     2021/04/25

    この本は世界的経済危機を迎えた2009年に刊行された本であり、あの時代に大量の雇用がなくなったという背景は理解する必要がある。当時からすでに、単純作業や均一化された作業はアウトソーシングされるのが一般的であった。コールセンター業務はフィリピンへ、事務作業はインドへアウトソーシングされ、次に待っているのは自動化であり、人間がいらなくなる。さらにいえば、ありとあらゆる仕事がこの過程を通らざるを得ず、特にホワイトカラーの仕事、あるいは、専門性が高いとされる弁護士のような仕事は完全にテクノロジーに代替されると予測している。この状況に対して、19世紀の産業革命に起こった機械打ちこわし運動、ラッダイト運動のように対抗する動きが出てくる可能性があり、他方、経済学者は人々が豊かになり、他の仕事領域を見つけるため、これらの効用が奪われる雇用を上回るとして、著者の懸念を一笑する。著者の懸念は失われた雇用とそれに伴う消費の消滅が何らかの救済がない限り、失業者があふれる点にあるのだが、人間は仕事しなくてもよくなって遊ぶだけでいいのではないか。著者は雇用=労働が人間に必要なものという前提があるが、現在の仕事がテクノロジーに代替されたら、今までにない、人間ならではの価値を見つけるのではいかな。産業革命時の娯楽と今の娯楽を比較するとか人間ならではの時間の使い方に対する考慮がないところが残念な本。

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     2021/04/25

    フィリピン戦線から命からがら帰国した中内功が小売りの日本一の企業となったダイエーが小売りの売上高日本一になるまで、当時の中内功の著書やインタビュー記事や関係者へのインタビューを踏まえてダイエーの絶頂からその後会社を追われるまでを丁寧に追っていく一冊。佐野眞一の著書らしく、著者の主観たっぷりで的外れで陳腐な考察が多いのがとても残念だが、この点を除けば、戦後の小売りのナンバーワンとなった企業を作り上げた人物を描いた渾身の1冊。

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