2台ピアノによるラフマニノフ:ピアノ協奏曲全集!
交響曲第2番を編曲した『第5番』やユース・シンフォニーも収録!
「Polymnie」から意欲的なCDを立て続けに出しているピアニスト、アンゲラン=フリードリシュ・リュール=ドルゴルキイの新譜は、ラフマニノフ:ピアノ協奏曲全集の2台ピアノ演奏。
かつてピアノ協奏曲は、オペラや管弦楽伴奏の声楽作品におけるピアノ・ヴォーカルスコアと同様に、オーケストラ部分をピアノ用に編曲した楽譜が出版されるのが普通でした。ラフマニノフのピアノ協奏曲第1番から第4番までとアレンスキーの『ロシア民謡による幻想曲』については作曲者自身の編曲による2台ピアノ譜が出版されており、それがここでも使用されていると思われます。
ラフマニノフの交響曲第2番を2007年にアレクサンドル・ヴァレンベルクが編曲した『第5番』は既に録音はありますが、2台ピアノ演奏は初録音。またアレンスキーの『ロシア民謡による幻想曲』の2台ピアノ演奏も初録音とされます。大オーケストラをバックにピアノが華麗な独奏を繰り広げるオリジナルとは異なり、すべてがピアノの音で混然一体となることで、全体像を俯瞰しながら聴くような新たな視点を得ることができます。
アンゲラン=フリードリシュ・リュール=ドルゴルキイは、1975年パリ生まれのピアニスト、作曲家。リムスキー=コルサコフのピアノ作品全集で注目を浴びたり、ジョン・ウィリアムズの映画音楽を2台ピアノで演奏したり、実に個性的な活動を繰り広げる人ですが、演奏は実に正攻法で誠実なもの。そのジョン・ウィリアムズのCDなどで共演していたマヘリー・アンドリアナイヴォラヴェローナがピアノ協奏曲第1番と協奏曲第2番で第2ピアノを受け持っています。その他はリュール=ドルゴルキイによる二重録音。(輸入元情報)(写真 輸入元提供)
【収録情報】
1. ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第1番嬰ヘ短調 Op.1
2. ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番ハ短調 Op.18
3. ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番ニ短調 Op.30
4. ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第4番ト短調 Op.40
5. ラフマニノフ:交響曲ニ短調『ユース・シンフォニー』(未完、第1楽章のみ現存)
6. ラフマニノフ/ヴァレンベルク編:ピアノ協奏曲『第5番』(原曲:交響曲第2番ホ短調 Op.27)
7. アレンスキー:ロシア民謡による幻想曲 Op.48
すべて2台ピアノによる演奏
アンゲラン=フリードリシュ・リュール=ドルゴルキイ(ピアノ、多重録音:3-7)
マヘリー・アンドリアナイヴォラヴェローナ(第2ピアノ:1,2)
録音:
2012年5月 フランス イル=ド=フランス地域圏ヴァル=ドワーズ県サルセル
2021年6月 フランス グラン・テスト地域圏オーブ県トロワ