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ブーレーズのバルトーク:ピアノ協奏曲全集

2004年11月12日 (金)

ブーレーズ関連の新譜5タイトルが登場。3人のピアニストとの共演が見逃せないバルトークのピアノ協奏曲、『ル・マルトー・サン・メートル』再録音など豪華絢爛です。


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 バルトーク:ピアノ協奏曲全集

@ピアノ協奏曲第1番
  クリスティアン・ツィメルマン(P)
  シカゴ交響楽団
Aピアノ協奏曲第2番
  レイフ=オヴェ・アンスネス(P)
  ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
Bピアノ協奏曲第3番
  エレーヌ・グリモー(P)
  ロンドン交響楽団

 ピエール・ブーレーズ指揮
録音:2001年11月、シカゴ、シンフォニー・ホール@
    2003年2月、ベルリン、フィルハーモニーA
    2004年10月、ロンドン、St.ルークス・ジェルウッド・ホールB

ブーレーズ恐るべし! バルトークのピアノ協奏曲全集が驚異の顔ぶれで登場!!

バルトークのピアノ協奏曲3作品が、巨匠ピエール・ブーレーズの指揮のもと、あっと驚く形で録音された。何しろ、3作とも演奏しているピアニストとオーケストラが違うのだ。それも第1番がツィメルマンとシカゴ響、第2番がアンスネスとベルリン・フィル、第3番がグリモーとロンドン響という、これ以上望みようのないほど贅沢かつ絶妙な組み合わせ。“適材適所”という言葉はこういう時にこそ使うべきだろう。こんなことを実現してしまうなんて、ブーレーズ恐るべし、である。
ここ10年ほどの間に彼がドイツ・グラモフォンから出した録音は粒揃いの名盤ばかりだが、とりわけバルトークに関しては、いずれもマスターピースと呼ぶにふさわしい出来を示している。《中国の不思議な役人》にしても、《オケコン》にしても、《弦チェレ》にしても、この人の手にかかると、奇抜な発想に満ちた作品というより、堂々たる様式美をたたえた古典的名作のように聴こえてくるからおもしろい。“バルトークが奇抜? 難解? それは指揮者が遅れてるだけだ”といわんばかりである。
バルトークのピアノ協奏曲といえば、この作曲家へのエントランスとも言われる人気作品。しかし、ブーレーズが昔ダニエル・バレンボイムと組んで録音した第1番と第3番は、指揮者と独奏者のテンションの差が出た、ぎこちない演奏であった。彼自身、いつか再録音を、と機会を窺っていたに違いない。そして今回、機は熟し、意図通りの“キャスティング”で、彼らしい完璧な録音を世に送り出したわけである。
ピアノを打楽器的に扱った第1番では、ツィメルマンがコントロールのきいた、それでいて勢いのある演奏を聴かせる。熱さと力強さを維持しつつ、細かな音のニュアンスをおろそかにしないオケの力量も大したものだ。ポリーニ/アバド盤以来の理想的なアプローチ、と私は言いたい。バルトークの遺作で、《オケコン》《弦チェレ》と共に最も親しまれている第3番では、グリモーが限りない慈しみを込めたタッチで、作曲家の晩年の境地を表現。“宗教的に”と指示された第2楽章でのオケとのやさしい対話はなかなか感動的だ。ただ、なんといっても、この協奏曲全集の白眉は第2番である。全3作の中では、作曲者自身の「親しみやすく気楽な性格を持っている」という言葉にもかかわらず、ニューロティックで、とっつきにくい印象のある第2番。それがこの演奏で聴くと、うどんでものみこむように楽々とのみこめてしまう。アンサンブルのバランス感覚のすばらしさ(ほかの2作にも共通することだが、ブーレーズは木管の音を際立たせ、美しく響かせる名人である)、テンポ設定のうまさ、アンスネス&ベルリン・フィルの卓越した技術、洗練された音色、どこをとっても文句のつけようがない。そして、すべてが調和している。——なんとなく、この録音を終えた後のブーレーズの満足げな表情が見えてくるようである。(阿部十三)

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 マーラー:管弦楽伴奏付き歌曲集

・さすらう若人の歌
  トマス・クヴァストホフ(B)
・リュッケルトの詩による5つの歌曲
  ヴィオレッタ・ウルマーナ(M)
・亡き子を偲ぶ歌
  アンネ・ゾフィー・フォン・オッター(M)

 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 ピエール・ブーレーズ指揮

絶賛された交響曲第3番に続くブーレーズのマーラー・シリーズ、今回はオッター、ウルマーナ、クヴァストホフとこちらも凄いソリスト陣とVPOを起用した歌曲集です。

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・ブーレーズ:『ル・マルトー・サン・メートル』
・ブーレーズ:『デリーヴ』第1番&第2番

 アンサンブル・アンテルコンタンポラン
 ピエール・ブーレーズ指揮
 録音:2002年9月、パリ

作曲家ブーレーズの代表的傑作として名高い『ル・マルトー・サン・メートル』待望の再録音。現代音楽の超技能集団アンテルコンタンポランとの共演だけに、かつてにまさる完璧演奏が期待されます。

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・ブーレーズ:ピアノ・ソナタ第1番〜第3番

 パーヴァリ・ユンパネン(P)
 録音:2004年4月、フィンランド

ユンパネンは、ブーレーズ自身の推薦でレコーディングに起用された、フィンランド出身の新進ピアニストです。
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・ブーレーズ:『エクスプロサンテ=フィクス』
・ブーレーズ:ノタシオン I-XII
・ブーレーズ:ストルクチュール II

 ピエール・ロラン・エマール(P)
 フロラン・ボファール(P)

 アンサンブル・アンテルコンタンポラン
 ピエール・ブーレーズ指揮

こちらもエマールの参加に注目の自作自演盤です。再発売。


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※表示のポイント倍率は、
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。

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ピアノ協奏曲全集 クリスチャン・ツィメルマン、レイフ=オヴェ・アンスネス、エレーヌ・グリモー、ピエール・ブーレーズ&シカゴ響、ベルリン・フィル、ロンドン響

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ピアノ協奏曲全集 クリスチャン・ツィメルマン、レイフ=オヴェ・アンスネス、エレーヌ・グリモー、ピエール・ブーレーズ&シカゴ響、ベルリン・フィル、ロンドン響

バルトーク (1881-1945)

ユーザー評価 : 5点 (13件のレビュー) ★★★★★

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発売日:2005年01月29日
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