Dweleオフィシャル・インタビュー!
2008年7月22日 (火)
Dwele オフィシャル・インタビュー |
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Telephone Interview Session with Dwele Date: Thursday, July 10th , 2008 Conducted by: Yumi “Dzmama” Parks |
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「グラミー賞にノミネートされたって電話をもらったとき、もう少しで車を追突するとこだったんだ。」 Yumi (以下Y) 新譜のお話を伺う前に、まずは前2作のアルバム『Subject』(03)、『Some Kinda』(05)を振り返っていただけますか? Dwele(以下D) 『Subject』はよりソウルフルなアルバムだったと思う。『Some Kinda』はオレが持つジャズよりの視点から作ってみたアルバムで、『Subject』よりもジャジーな作品に仕上がったと思う。今回のアルバム『Sketches of A Man』は『Some Kinda』や『Subject』よりもヒップホップ要素が根底にある作品なんだ。 Y 今になって前作2枚に対してご自分ではどんな評価をされてますか? D そうだな・・・2枚とも好きだよ(笑)。どちらも楽しんで作れたし、両方のアルバムにフェイバリットな曲が入ってるからね。10点満点以外の評価をつけるのはおかしいと思うし(笑)、満足しているからね。 Y もし可能だとしたら、変えたい点なんかはありますか? D 今となっては満足しているけど、正直なところ作品を制作している時点では色々と変えたい部分、変えるべきだって思った部分はあったね。でもすでに結構な時間が経ってるわけで、それぞれの作品に自分自身も既に馴染んでるからね、現状のままで今は満足してる。どのプロジェクトに関してもそんな風に感じるんだ。誰かがストップをかけて、その作品をオレから取り上げるまでずっと作業を続けてしまう。今回のアルバムだって、そういう風にしたと思う。でもオレの周囲にいる仲間たちが「もう充分だから、この作品を世に送るべきだ」って忠告してくれるんだ。
Y その間にもKanye Westの「Flashing Lights」、Commonの「The People」や、EWFのトリビュート作での「That's The Way of the World」などでグラミーにノミネートされた訳ですが、どんな気持ちでしたか?
D 最高だよ。グラミーにノミネートされるなんて思ってもみなかったからね。ノミネートされてなかったらグラミー賞の放送自体観なかったと思うし(笑)。ノミネートされたって電話をもらったとき、もう少しで車を追突するとこだったんだ。側道に車をとめてちょっと落ち着くようにしたけどね。予想だにしてなかったから、本当に嬉しいよ。実際にグラミー賞に出席して、色んなアーティストたちのパフォーマンスを観たり、音楽業界の仲間たちと一緒に会場にいられるってのは嬉しいよね。それに来年も同じ席に座りたいって気持ちにさせられたんだ。
Y また、この3曲のセッションで得られたものとは?
D どんなコラボレーションからもオレは色んな知識を身につけていってると思う。他のアーティストやプロデューサーたちと仕事をすると、彼らが一体どんな風に仕事をしてるのか学べるからね。Kanyeは本当にワーカホリックなんだ。彼は26時間分のスケジュールを無理やり24時間でこなそうとしてる。彼のそんな仕事ぶりにはインスパイアされたよ。Commonとのコラボはお互いにツアーや他の仕事で色んなところを旅してたから、インターネットを介しての仕事だったんだけど、彼が送ってくれた音にオレがヴォーカルを吹き込んでまた送り返して電話で色々と調整をしながらすすめていったんだ。オレもCommonもずっと一緒に仕事をしたかったから、遂に一緒に仕事ができる機会を得られて本当に嬉しかったんだ。
Y Earth Wind And Fireのトリビュート作品に関しては如何でしたか?
D Earth Wind And Fireのジョイントは最高だったよ。やりたい曲を選ぶように言われたときに自分が一番好きな曲「That’s The Way The World」を選んだんだけど、かえって自分のヴァージョンを作るのに一苦労した。あの曲の中にはいくつものマジカル・モーメント(魔法が起こったような瞬間)があるからね、その部分は一切いじりたくなかったから、一体どうやったら自分らしい楽曲にできるのかって悩んだんだ。最終的に収録された作品の前に、実際に3つのリミックスを作ったんだ。
Y 他にも今までにアナタは相当な数のコラボレーション、そしてプロデューシング・ワークをこなしてきていますが、Slum Village、J Dilla、New Sector Movements、Mitsu The Beats、そして最近にはFoxy Brownといったアーティストたちとのコラボレーションが印象に残ってますが、こういったアーティストたちとの仕事で思い出話、とっておきのエピソードとかはありますか?
D Slum(Village)との仕事はいつだって最高なんだ。彼らはファミリー同然だからね。彼らとの仕事は呼吸をしてるのと同じ位本当にイージーなんだ。もう何年も一緒に仕事してるからね。J(Dilla)に関しても同じことが言えるよ。彼は本当に優れたマインドを持っていて、彼との仕事は本当に最高だった。以前『Welcome 2 Detroit』っていうアルバムに収録されている「Think Twice」って曲を一緒にやったんだけど、あまり知られてないんだけど、彼はあの曲で歌ってるんだ。オレはホーンとキー(ボード)、それからベースとか楽器のみ担当してるだけで、彼が実際にブースに入って歌を歌ったんだ。
Y New Sector Movementsとの仕事は如何でしたか?
D 彼らと実際に会うチャンスはなかったんだけど、マネージメントに彼らから楽曲が送られてきて、オレも実際にそれを聴いてみて直ぐに凄く気に入って、彼らと一緒に仕事ができたことを誇りに思ってるよ。
Y 日本のDJ Mitsu The Beatsもやはりインターネットを介して一緒に仕事をされたんでしょうか?
D そうなんだ。マネージメントが彼のビートをオレに聴かせてくれて、気に入ったんだ。でも実はこの楽曲に関して一体どんな仕事をすればいいのか最初戸惑った。(マネージメントからは)「彼らはフック部分を歌って欲しいんだ」って言われたんだけど、実際に聴いた楽曲にはリリックも何もなくビートだけだったからね、どうしたらいいのか混乱したんだ。でも自分の楽曲を作るのと同じようにただビートを聴いてそれにあわせて作っていったんだ。楽曲のヴァイヴにあわせて曲を仕上げていったんだよ。でも仕上がった作品はすごく気に入ってる。なかなかいい感じのヴァイヴ持ってる曲だからね。
Y 彼からは何もディレクションはなかったんですか?
D 全くなかったんだ(笑)。ただビートだけ渡されたんだ。彼のスタッフとオレのマネージメントの間でコミュニケーションがスムーズにいかなかったのかどうか分らないけど。(マネージメントからは)「とにかくビートにあわせて出来ることやってくれ!」って感じだったんだ。
Y Foxy Brownとはどうでしたか?彼女にとっても大きなカムバック作品となったわけですが・・・。
D あのジョイントをやった時点では彼女とは実際に会えなかったんだけど、丁度彼女はまだオツトメ中だったと思う(笑)。ニューヨークにいるときに曲をもらって、家に帰ってからあの曲を仕上げたんだけどね。
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