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1人の方が、このレビューに「共感」しています。 2024/06/07
新星堂が企画・販売し、東芝EMIが自社の音源から製造していたシリーズの一つ。 わりと珍しい音源が多数復刻されていたが、このロシア管弦楽作品集もその一つ。 最初に登場するのはエフレム・クルツ指揮、フィルハーモニア管弦楽団の演奏で収録されたカバレフスキーの組曲『道化師』です。 クルツはロシア出身でバレエを得意とした他、ロシアの作曲家の演奏でも定評のある演奏を残している。 この道化師、有名なギャロップの追い込みが凄く、1番の聴きどころですが他の曲も非常に充実しており、名演の一つと言えるでしょう。 次に登場するのはジョルジュ・プレートル指揮、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団による演奏で収録したもので、ボロディン『ダッタン人の踊り子』『中央アジアの草原にて』ムソルグスキー『禿山の一夜』リムスキー=コルサコフ『スペイン奇想曲』 プレートルと言えばフランスもののイメージが強いが、ここに収録された演奏はすごい! 禿山では冒頭は大袈裟すぎる表現をしたり、スペイン奇想曲の終楽章では情熱的で推進力に溢れた演奏を聴かせたり、超高速な中央アジアの草原にてだったり非常に個性的な演奏で、この時代ならでは。 録音は1960年代ですが、音質は良好です。
1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2024/06/05
エリック・カンゼル指揮、シンシティ・ポップス管弦楽団の演奏で収録されたCD。 このコンビが得意とする映画音楽を集めた内容です。 発売年が1999年という事もありその頃にヒットした、いわば録音当時最新の作品を集めた内容となっています。 当時の映画は今でも名作として名高いものも多く、それらの作品からよく知られたメインテーマ等を選曲し、収録した内容となっています。 ポピュラー調の曲もあるのですが、オーケストラを存分に使った作品が多く、これぞハリウッド・サウンドが味わえます。 演奏はさすがにどれも確かなものですが、冒頭のハムナプトラやスターウォーズ等のキレの良さや、アメリカらしいストレートなブラスの鳴りの良さ、タイタニックでの弦楽の美しさ等、このコンビならではの演奏です。 優秀な録音で知られたテラークだけに20年以上経った今でも音質は良好と言えるでしょう。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。
1人の方が、このレビューに「共感」しています。 2024/06/03
オランダのミラサウンドは吹奏楽のCDをたくさん発売していたが、これもその1つ。 22曲の軍楽行進曲を集めたアルバムです。 本CDの音源はミラサウンドが今までに発売したCDより取られたものが多く、特にサリュート・フロムシリーズからの抜粋が多いです。 ただ、レックス・ヴァン・ディーペン指揮、オランダ王立空軍軍楽隊の演奏はこのCD以外では見かけません。 初出でしょうか? 演奏者はポーランド陸軍中央軍楽隊、ウクライナ陸軍中央軍楽隊、ルーマニア国防軍中央軍楽隊、サンクトペテルブルク海軍本部軍楽隊といった旧東側の団体、オランダ王立空軍軍楽隊、オランダ王立海軍軍楽隊、オランダ王立陸軍軍楽隊、イギリス近衛兵合同軍楽隊、ベルリン警察音楽隊等。 いずれの団体のそれぞれ特徴のある演奏を繰り広げており、その大多数が自国の行進曲ということもあり、演奏そのものはさすが軍楽隊、行進曲はお手の物と言えるでしょう。 録音は録音時期が数年にわたり録音されているので、統一感にはかけます。 最後に収録曲です。 1.祝祭ファンファーレ・タトゥー(ラインスコーテン) 2.ユーロビジョン行進曲(ホランド) 3.ベルギー第1近衛連隊行進曲(ベンダー) 4.サンクトペテルブルク行進曲(作者不明) 5.HRHケンブリッジ公(アーノルド) 6.ロレーヌ行進曲(ガンヌ) 7.スラヴの皇帝(フチーク) 8.軍楽隊の響き(アルデレヌ) 9.ベルリンの風(リンケ) 10.オランダ王立空軍分列行進曲(バンデル) 11.ヨゼフ・ポニャトフスキー行進曲(ドブロゼンスキー) 12.ザポロスキー行進曲(モロゾフ) 13.オランダ王立海軍分列行進曲(ハーゼルベック) 14.サンクトペテルブルク万歳(ブロン) 15.ワシントン・ポスト(スーザ) 16.旧友(タイケ) 17.ベルギー国家警察行進曲(プレヴォー) 18.ヴィクトリア行進曲(パイウ) 19.エスカドラ行進曲(ランドヴィスキー) 20.カリンカの記念碑(サペリェンコ) 21.サンブルミューズ連隊からのリフレイン(プレヴォー) 22.ネーデルランド讃歌とタトゥー(ラロ) 演奏 J.P.ラロ指揮、オランダ王立海軍軍楽隊 1、13、22 ピーター・ヤンセン指揮、オランダ王立陸軍軍楽隊 2、7 ノイベール・ノジー指揮、ベルギー・ギィデ交響吹奏楽団 3、17、21 アレクセイ・カラバノフ指揮、サンクトペテルブルク海軍本部軍楽隊 4、14 ロドニー・パーカー指揮、イギリス近衛兵合同軍楽隊 5 C.M.A.ソリーン指揮、フランス海兵隊中央軍楽隊 6 C.コマン指揮、ルーマニア国防軍中央軍楽隊 8、18 ペーター・フィーゲル指揮、ベルリン警察音楽隊 9 レックス・ヴァン・ディーペン指揮、オランダ王立空軍軍楽隊 10、16 グジェゴシュ・ミエリマカ指揮、ポーランド陸軍中央軍楽隊 11、19 ヴァシリー・グリュコ指揮、ウクライナ陸軍中央軍楽隊 12、20 フランソワ・デ・リデル指揮、ベルギー・ギィデ交響吹奏楽団 15
1人の方が、このレビューに「共感」しています。 2024/06/02
ジョス・ファン・インマゼール指揮、アニマ・エテルナの演奏で収録されたヨハン・シュトラウス2世のワルツとポルカ集。 指揮者のインマゼールは古楽の分野で活躍している指揮者だそうで、古楽分野で活動した指揮者によるシュトラウスと言えばアーノンクールの録音が有名です。 本CDではミヒャエル・ロートによる新しい楽譜を使い演奏されたもの。 古楽の演奏によくあるそれまでの慣例を廃し、ピリオド楽器を使い楽譜通りに演奏、更にリズムを通常の三拍子にして演奏する大胆な解釈です。 ただの色物かと思いきや、これはこれで面白く、妙に早めの美しき青きドナウや、淡々としつつも表情豊かなオペレッタの序曲、更に古楽のサウンドを生かしたポルカとこれはこれで刺激のある演奏です。 CDはスリーブケース仕様で、解説も非常に詳しくかいてあり、充分です。 録音はデジタルなので良好です。
1人の方が、このレビューに「共感」しています。 2024/06/01
このCDはヨーゼフ・ランナーの作品を集めたアルバム。 ランナーはヨハン・シュトラウス1世と共にウィンナ・ワルツを発展させた人物として知られるが、その作品は一部を除いて知られていない。 本CDはランナーの作品の中から10作品をピックアップ、有名な『シェーンブルンの人々』『シュタイヤー風舞曲』『ハンス・イェゲル・ポルカ』『宮廷舞踏会』は収録、更に『タランテラ・ギャロップ』『真夜中のワルツ』『魔女の踊り』等、演奏機会が少ない曲も収録されているのがこのCDの特徴だろう。 曲はやはり有名な曲の方が出来が良い。 知られざる作品もしっかりとランナーらしさはあるが。 ヴォルフガング・デルナー指揮、カンヌ管弦楽団の演奏で収録。 フランスのオーケストラでウィンナ・ワルツというのも中々珍しい。 有名曲に関しては必ずしもこの演奏がベストとは言えないが、演奏水準は充分だし、フランスのオケらしい繊細なサウンドは中々のもの。 廉価盤ながらランナー入門にもおすすめ。 録音も近年のナクソスらしく質の良い音質だ。
2人の方が、このレビューに「共感」しています。 2024/05/31
ロヴロ・フォン・マタチッチ指揮、ベルリン放送交響楽団の演奏された、ヨハン・シュトラウス2世とヨーゼフ・シュトラウスの作品集。 1958年に録音されたもので元々は放送用音源だったのでしょう。 マタチッチのレパートリーの中では、シュトラウスのワルツは珍しい部類に入るのだそうです。 ここに収録された作品は、シュトラウス好きにはお馴染みの、シュトラウス好きじゃなくても一度は聴いたことのある作品で、その分多数の録音があります。 マタチッチの演奏はウィーンの響きとリズムの取り方で、ドイツのオケなので、サウンド自体はドイツ的なのですけど、これは中々に意外かつハマっています。 ワルツは全体的に遅めのゆったりとしたテンポで特に『南国のばら』は通常よりはるかに遅い演奏なのですがその分、シンフォニックに音楽が作られて、こういう演奏は中々聴けません。 また『トリッチ・トラッチ・ポルカ』ではこの演奏でしか聴けない強弱がついています。 また『ペルシャ行進曲』は打楽器が強調され、軍楽隊の様な力強い演奏となっています。 これらはマタチッチにしか出来ない演奏で、ここが一番このCDの聴きどころではないでしょうか。 ドイツの放送用録音ではよくある各楽器をフォーカスした録られかたをしており、全体のサウンドはちょっとわかりにくい部分はあるが、その代わり各パートの音はわかりやすい。 モノラル録音ながら、音質は年代を考えると十分聴ける。
2人の方が、このレビューに「共感」しています。
2人の方が、このレビューに「共感」しています。 2024/05/30
『剣士の入場』『フローレンスの人々』で知られるユリウス・フチーク。 現在では幾つかの作品集もあり、中にはノイマンやヤルヴィら著名指揮者による音源もある。 今回新たにマルコポーロから出た作品集は、全曲、世界初録音またはオーケストラによる演奏では世界初録音というこのレーベルらしいマニアックなアルバム。 この中でまだ比較的知られているのは行進曲『大胆で誠実』でこれは吹奏楽では幾つか録音が知られ、国内盤もある。 フチークは軍楽隊出身であるためか行進曲がとにかく有名であるが、意外とワルツも中々良い作品が多い。 本作収録のワルツも、明るさと暗さのあるメロディを同時に持った作品も多く、個人的にはシュトラウスの作品よりも親しみやすいと思う。 『人生の御伽話』『夢の国』『春の知らせ』は『冬の嵐』『ドナウの歌』といった作品に並ぶ曲だと思う。 今回これらを演奏するのはマレク・シュティレツ指揮、チェコ・パルドビツェ室内管弦楽団である。 シュティレツはすでにこのオケとエドゥアルト・シュトラウスの作品集を発売、これはそれに続くものだが、演奏はチェコの作曲家の作品ということもあるのか、なかなか力が入っており、前作より良い演奏となっている。 作品の魅力を充分に伝え、世界初録音ということ考えると高い水準なのではと思う。 録音は2022年8月23日から30日にかけてであり、ナクソス品質なので問題ない。
1人の方が、このレビューに「共感」しています。 2024/05/26
アントン・パウリク指揮、ウィーン・フォルクスオーパー管弦楽団の演奏によって収録されたヨハン・シュトラウス・ファミリーの作品集です。 キング・レコードの発売ですが、元はヴァンガード・レコードが発売したもの。 1990年にシリーズ5枚が出たうちの3枚目にあたり、タイトルにあるウィーン気質を含め14曲収録しています。 有名曲も多数ありますが、わりと演奏機会の少ない作品も幾つかあり、エドゥアルトの作品、ギャロップ『負けるものか!』ポルカ『若人の情熱』の収録は珍しいでしょう。 指揮のパウリクは1939年からフォルクスオーパーの指揮者を務め、同オケとの録音を多数残している。 オペレッタの録音が多いが、シュトラウスとその周辺の作品も幾つか残していて、このヴァンガードの音源は代表的なもの。 戦前から活躍した指揮者らしい職人的な演奏で、派手さはありませんが穏健で鄙びたワルツやポルカがこのCDの聴き所です。 録音はかなり古く、年代相応な所もありますが、問題なく聴けるのではないでしょうか。
1人の方が、このレビューに「共感」しています。 2024/05/25
このCDはプレイザー・レコードが発売するツィーラー・エディションの17枚目にあたるCD。 演奏はハンス・シャーデンバウアー指揮、オリジナル・カール・ミヒャエル・ツィーラー管弦楽団。 シリーズではお馴染みの演奏者で、2003年にツィーラー作品を演奏する目的で結成された団体との事。 今作では『祝典行進曲』で始まり、ワルツやポルカ、オペレッタのアリアやマルシュリードなどを挟んで、行進曲『グッゲンベルガー』で終わる、行進曲で始まり行進曲で終わる選曲。 隠れた名作と言えるほどの作品はないが、どれもツィーラーらしい美しいメロディを持った作品が並ぶ。 演奏は中規模ぐらいの編成で、いかにもウィーンといった甘いリズムとサウンドを併せ持った演奏で、作品を聴くにあたって問題ない水準の演奏だ。 録音年は不明だが、恐らく発売年と同じ2011年頃と思われ、音質などは問題ありません。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2024/05/24
オーストリアの作曲家、カール・ツェラーは喜歌劇をたくさん残しましたが、現在では『小鳥売り』1作品が有名であり、その他の作品はあまり知られていません。 このCDに収録された『坑夫長』は、劇中のアリアが僅かに知られているのみで、全曲盤は現在このCDが唯一の現役盤です。 作品はツェラーらしい親しみやすいメロディが続く佳作。 このCDはヘルベルト・モック指揮、シェーンブルン宮廷劇場管弦楽団による演奏で収録されたものになります。 歌手はCPOを含むオペレッタのCD録音に参加した人物が多く、録音ならではの人選と言えるでしょう。 シェーンブルン宮廷劇場管弦楽団は小さな編成で、それを活かした小気味の良いサウンドが特徴的。 歌手もオペレッタでの経験がある歌手が多いためか、思いのほか決まっており、名盤の一つと言えるのではないでしょうか。 録音も非常に良好で綺麗。 セリフなども書かれたライナーは中々充実しています。
1人の方が、このレビューに「共感」しています。 2024/05/23
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の楽団員からなる、室内アンサンブル、ウィーン・ヴィルトゥオーゼンが1993年にポニーキャニオンに録音したアルバム。 ヨハン・シュトラウス親子の作品を集めたものとなっています。 選曲面では有名な作品が中心なのですが、中盤のヨゼフ『大急ぎで』エドゥアルト 『エンス川のほとりで』ヨハン1世『中国人のギャロップ』と比較的珍しい作品も取り上げられています。 同アンサンブルは弦楽器が5人管楽器が5人の10人編成との事ですが、演奏はそんな少人数で演奏しているとは思えない立派なもので、オーケストラの様な厚みと各パートが上手いので室内楽的な繊細な音色を併せ持った演奏だ。 室内楽で聴いた時のシュトラウスのワルツは物足りなさがあるが、本音源はそれがない。 もちろんウィーンの演奏家なので、ウィーン特有の訛りも聴ける。 またこのCD、録音が非常に良い。 かなり鮮明に録られており、さすがです。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2024/05/21
このCDはミクロス・ローザの映画音楽から『エル・シド』『ベンハー』『キング・オブ・キングス』を収録したCD。 リヒャルト・ミュラー=ランペルツ指揮、ハンブルク・コンサート管弦楽団&合唱団の演奏で収録。 収録曲はいずれも組曲形式に編曲されたもので、録音時期的に最新の映画作品だが、結果ローザのこの分野の代表的な作品を集めた物となっている。 ベンハーでは有名な戦車競争の音楽がない等やや残念な部分もあるが、基本的な曲は収録されている。 指揮のリヒャルト・ミュラー=ランペルツは1910年にベルリンで生まれ、1982年にリューネブルクで亡くなったドイツの指揮者。 1950年代ぐらいから録音を残しており、クラシックの分野ではオペレッタの抜粋録音やオペラの序曲集、歌手の伴奏や管弦楽小品集、本CD音源の様な映画音楽、更に101ストリングス・オーケストラを振った軽音楽と言った比較的ライトな作品を中心にディスコグラフィーが残っている。 生地ベルリンのオケとも共演、録音を残したが、ハンブルクともゆかりが深くハンブルクのオケとも録音が多い。 やはりというかその殆どが未CD化で、数少ないCDも伴奏が多いのでこの音源は貴重なランペルツ主役のCDだ。 演奏団体のハンブルク・コンサート管弦楽団は解説に詳細な記載がないが恐らくこの録音のための楽団だろう。 響きはヨーロッパ的であるが、伸びやかなサウンド、明朗かつ明快なランペルツのタクトによる演奏はローザの壮大な音楽を十分に表現できている。 オーケストラも技量はなかなか上手く、メンバーにはもしかしたら北ドイツ放送交響楽団の楽団員が参加しているのかもしれない。 録音は1962年5月。 年代を考えるとまぁ良いほうの音質で十分聴けるだろう。 原盤はヴァレーズ・サラバンドの様だが、CDではビクターの国内盤以外復刻されていないようだ。
1人の方が、このレビューに「共感」しています。 2024/05/20
1.KLM行進曲(スコーテンマイヤー) 2.オランダ海軍の歴史(ペンデルス) 3-6.オランダ組曲(ラインスコーテン) 7.メディチ(ヴィヒェルス) 8.ピート・ハイン狂詩曲(ヴァン・アンルーイ) 9.オランダ交響曲(アンドリーセン) 10.オランダ陸軍行進曲(レーヴェン) 11.オランダ序曲(ハウバスト) 12.低地からの狂詩曲(ラインスコーテン) 13.フットボール王(スコーテンマイヤー) 14.オランダ国歌 演奏団体 オランダ王立陸軍軍楽隊 1、7、10、11 オランダ王立海軍軍楽隊 2、8 メロマン・アンサンブル 3、4、5、6 アムステルダム・ウィンド・オーケストラ 9 ナショナル・ユース・ウィンド・オーケストラ 12 オランダ王立空軍軍楽隊 13 指揮 ピーター・ヤンセン 1 アンネ・ポーツムス 7 ヤン・ヴァン・オッセンブリュゲン 10 トム・ベークマン 11 ヤープ・コープス 2、8 ハンス・ラメルス 3-6 ハインツ・フリーセン 9 ヤン・コーベル 12 レックス・ヴァン・ディーペン 13 ミラサウンドが発売していたsalute fromシリーズは世界の吹奏楽団を紹介していくもので、その吹奏楽団ゆかりの作品や、その国の吹奏楽作品が収録された貴重なものでした。 基本的に新録でしたが、ミラサウンドお膝元の本CDは、新規録音ではなく同じオランダの楽譜出版社、モレナールが自社の楽譜の参考演奏として録音されたものが大半を占めます。 これらの音源はモレナールではすでに廃盤になっているので貴重と言えます。 演奏陣はオランダの名門吹奏楽団。 いつも高い水準の演奏を聞かせてくれる、フリーセンとアムステルダム・ウィンド・オーケストラ、そしてオランダを代表する3大軍楽隊。 オランダ王立陸軍軍楽隊はポーツムス楽長やオッセンブリュゲン楽長、ヤンセン楽長時代までの録音を収録、行進曲ということもあり演奏は文句なし。 コープス少佐率いるオランダ王立海軍軍楽隊は、海軍関連の楽曲を取り入れた吹奏楽オリジナル。 ピート・ハイン狂詩曲はオランダ海軍分列行進曲のトリオで流れるシルバー・フリートの歌を使った作品であり面白い。 演奏はさすがオランダの至宝と言われるだけあります。 オランダ王立空軍軍楽隊の音源、これは他では見ないので初出でしょうか? スコーテンマイヤーの名行進曲、フットボール王を軽快に演奏しています。 収録曲最後の国歌は演奏者の記載はありません。 しかし吹奏楽編成であることや、サウンドからオランダ王立海軍軍楽隊の演奏ではないかと思われます。 録音年はバラバラだと思われますが、上手いこと編集されており聴きやすい。
1人の方が、このレビューに「共感」しています。 2024/05/19
ティボール・ヨナス指揮、ミュンヘン・サロン・オーケストラによる演奏で収録されたCDです。 この団体はヨナスによって1981年に設立されたもので、ヴァイオリン、ヴィオラやピアノ等11名で編成されているそうで1990年頃に日本にも来日しているようです。 このCDはヨハン・シュトラウス等のウィンナ・ミュージックを軸に聴きやすいクラシックの小品を集めたもの。 前述の来日公演で演奏された曲もいくつか含んでいます。 楽器の編曲は楽団員によるもので、アレンジはオリジナル重視のアレンジ。 演奏はこの手のものとしては充分立派なもので、ちょっと硬めのドイツ的サウンドを活かした肩のこらない聴きやすい演奏です。 録音は1985年から1986年にかけて、40年近く前に収録されたものですがデジタル期の録音なので音質は綺麗。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2024/05/18
ミクロス・ローザの映画音楽を集めたCDです。 1、2曲目は、エルマー・バーンスタイン指揮、ユタ交響楽団の演奏で『地球全滅』『彼のせいで』を収録。 いずれも序曲だけ一曲ずつの収録です。 元は別の作品2つと組み合わせて1つのCDとして発売されていた音源で、長らく廃盤のため中々聴けなかった音源です。 バーンスタイン&ユタ交響楽団の演奏も悪くなくあまり知られてないこれらの作品を聴くにあたり十分な水準です。 『ベンハー』『ジュリアス・シーザー』『エル・シド』『キング・オブ・キング』『ソドムとゴモラ』『三つの恋の物語』からそれぞれ数曲ずつ収録されており、それを演奏するのは、ライナー・パドベルク指揮、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団。 パドベルクはドイツの作曲家だそうで、主に映画音楽の分野で活躍しているそうです。 指揮者としての録音自体は少ないようで、このローザの音源が代表作の模様。 演奏はなかなかよく、豪快な音楽。 特にトランペットを中心とした金管群をよく鳴らしており、当時のロイヤル・フィルの金管の優秀さがよくわかる。 しかし、歌心もあり、映画音楽の作曲家らしい映画音楽のツボを押さえた好演奏と言えます。 バーンスタインは1984年録音、パドベルクが1985年録音と40年前の録音ですが、デジタル時代の音源のため音質は良好です。
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