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- 【France 盤, CD】 ワルツ、ポルカ集 インマゼール&アニマ・エテルナ管弦楽団
基本情報
商品説明
インマゼール&アニマ・エテルナ
つい最近までインマゼールは、ヨハン・シュトラウスの音楽に対して、楽しげだが少し安っぽいとか、何故ブラームスが賛嘆していたのかよく分からない、といった否定的な見解を持っていました。
しかしミヒャエル・ロートによるベーレンライター新校訂版の楽譜に出会ったことで事態は一変。インマゼールはそこに音楽史的な価値を見出して立場を180度転換し、このレコーディングに至ったというわけです。
楽器はシュトラウスが好んだと言われる19世紀後半のものを使用。驚くのはそのテンポで、ウィンナ・ワルツでは常識の拍運び(2拍目と3拍目の間を広く取る)ではなく、インマゼールによると作曲家が生きていた当時のものと推定しうるという、通常の3拍子を採用し、さらには随所で当たり前となっている"ため"を一切拒否という、なんとも恐ろしいもの。「こうもり」序曲や「春の声」、「美しき青きドナウ」など、大変新鮮です。
そんな中でも、アニマ・エテルナらしい躍動感に溢れた音楽は健在で、その響きは非常に斬新でありながら、これらの名曲が本来持っている美しさを味あわせてくれるようです。また、ちゃっかり収録された、あの「エジプト行進曲」(トラック11)は隠れた聴きどころ。妙にグロテスクな演奏で、トリオでの例の"団員たちによるうたごえ"は落ち着いており、ブキミでさえあります。
J.シュトラウス
@トリッチ=トラッチ・ポルカR214
A「こうもり」序曲R503 1
Bチャールダーシュ(「こうもり」より)R503 2
Cワルツ「北海の絵」R390
Dポルカ・シュネル「突進」R348
E新ピッツィカート・ポルカR449
F「無窮動」音楽の冗談(第2稿)R257 2
Gワルツ「春の声」R410
H「ジプシー男爵」序曲R511 1
Iワルツ「美しく青きドナウ」R314
Jエジプト行進曲R335
Kポルカ「ハンガリー万歳」R332
L狂乱のポルカR260
インマゼール&アニマ・エテルナ管弦楽団
その他のバージョン
収録曲
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01. Tritsch-Tratsch-Polka, Op. 214
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02. Die Fledermaus: Overture
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03. Die Fledermaus: Csardas
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04. Nordseebilder, Op. 390
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05. Indigo und die vierzig Rauber: Im Sturmschritt, Op. 348
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06. Furstin Ninetta: Neue Pizzicato-Polka, Op. 449
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07. Perpetuum mobile, Op. 257 "Musikalischer Scherz"
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08. Fruhlingsstimmen, Op. 410
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09. Der Zigeunerbaron: Overture
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10. An der schonen, blauen Donau, Op. 314
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11. Egyptischer Marsch, Op. 335
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12. Eljen a Magyar, Op. 332
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13. Furioso-Polka, Op. 260
ユーザーレビュー
投稿日:2019/03/27 (水)
19世紀当時のオリジナル楽器・ピリオド楽器・時代楽器を使用しての世界初となるユニークな試みを打ち出した斬新な切り口での大人のシュトラウス音楽録音である。ワルツ王ヨハン・シュトラウス2世が生きた往時の響きと音楽世界の再現を今ひとたび蘇らせようという独自の視点・解釈でリリースに至ったという出自・経緯には脱帽・驚愕させられる22世紀へ向けた新たなるこの作曲家の新世界の動向と境地を切り開いた1枚であった。ヨハン・シュトラウス2世在りし日頃のウイーンの町の情景・光景を垣間見させんばかりの時代の針が150年前に舞い戻ったかの様に錯覚させられる、聴いていて素晴らしい光明的世界があふれんばかりの生命力でもって迫ってくる躍動する珠玉の賜物そのものである。我々シュトラウス愛好家たちにとって、ワルツ<美しき青木ドナウ>の響きは今日でこそ耳に聴き慣れた十八番・おはこであるが、このワルツを19世紀の楽器でもって学術的研究の成果・支店を取り入れて演奏。録音するというコンセプトは、ありそうでなかった珍しい発想がこのアルバムの魅力と特性美をよく独自に物語っているオリジナリティーと創意工夫性が本質的に内在していることに気が付かさせられる刺激に満ちたシュトラウス音楽がこの1枚に凝縮されているのを覚えるのだ。ウイーンフィルが毎年元日にプログラムのアンコールとして必ず演奏するニューイヤーでやる<青きドナウ>の伝統を誇る演奏もいいが、オリジナルな響きを再現させるには、なにかひとつ不足しているもの・もうひと工夫の探求心が必要になるだろう。そうした意味でも当盤の存在はこの1枚だけでも我々シュトラウス・ファンの心の友となり重宝するお宝もの的な1枚である。収録された個々の作品の選曲も意表を突く嫌みのない新鮮でいてそれなりに豊かな響きを持つユニークな普遍的世界が濃厚な過不足ない充実の内容・コンテンツでもある。願わくば、このコンセプトでシュトラウス・ファミリーの知られざる世界をもっと探り続けて、市場に音源を送り出してほしというさらなる欲求に駆り立てられる1枚であった。定番中の定番作品<青きドナウ>以外でも、ブルックナーのシンフォニーを聴くかの様な響きを放つ壮大な内容のマイスター・ワルツ<北海の絵(=北海の情景)>、感傷的・センチメンタルなハンガリー風音楽が光る<こうもりのチャールダーシュ>、一歩譲って、シュトラウス2世の管弦楽法の粋な世界を打ち出すことに成功した<狂乱のポルカ(=フリオーソ・ポルカ)>など、どれもこれも気分とテンションが高揚する逸品揃いでもあるが故に、古楽の世界樗木オーソリティー・権威のスペシャリストであるインマゼールの演奏には、ウイーン的な特徴というよりかはベートーヴェンやブラームスのシンフォニーの世界に限りなく近しいオーケストレーションの迫力の圧巻さを見せている。このような演奏は、そうまんざら真似のできる軽々しいものではなく、クラッシック音楽の録音の中でもひときわ異質のエネルギーを描出させることにも貢献している。これはありそうでなかった前例のないレアーな史料的価値の面でも有用なソース・典拠となるべき有意義さを含んでもいる。どれもこれも、マルコポーロ版などの音源でこれまでにさんざん聴き尽くして耳に焼き付きた作品ばかりだが、こうしてこのアルバムを聴くと、従来の演奏・録音には決して見られなかったなにか一味違うヨハン・シュトラウス音楽の重厚な深いエスプレッソ・コーヒーを飲むかのような独自のオリジナル世界が鳴っていることに再認識させられた感興を覚えた1枚でもあった。当盤はリリースから20年くらいもの歳月を経過したアルバムだが、まったくもって色あせることのなき、けがれのない画期的な印象を見せてもいる彫りの深い演奏水準によった、こだわりの1枚だと言えるのかもしれない。19世紀当時の旧き良きウイーンの響きに酔いたいと思うのなら、当アルバムの存在を決して無視・淘汰することはできえなしだろうお宝ものだ。演奏の質においてもデジタル録音ならではの、クアー・鮮明でいて枯渇することのないシュトラウス音楽マニアの喜ぶ格好の極め付き秘盤となろう。よって評価は、なにもこれに匹敵する、あるいは乗り越えるユニークな前例演奏がないというマイナーな希少価値という意味・次元において、文句なしの星5つとして間違い・誤謬はないだろう。この1枚を聴くことで得る印象は相当に意味深長で造形の深さを堪能できる黄金色に輝くワルツ王ヨハン・シュトラウス2世の真骨頂のオーラがまざまざと浮かび上がる、時間を割いてゆっくりと聴き通したい異色の1枚となっている。
松浦博道 さん | 静岡県 | 不明
投稿日:2013/10/28 (月)
シュトラウスのワルツ集のCDは近年ではニューイヤーコンサートぐらいしかなくなってしまったが、このCDは演奏も選曲も秀逸だ。特に「美しき青きドナウ」ではリピートをすべて遵守すると、非常にくどくなるという新たな発見があったりしておもしろい。また無駄な「ため」もなく、モダン楽器でやるときのようなうるささがないので安心して聴ける。この種の曲では個人的にはクライバーに次いで聴くべきCDとなった。
akiapple さん | 大分県 | 不明
投稿日:2009/12/19 (土)
ベートーヴェン交響曲全集の斬新な解釈と音響に感動したのですが、この演奏は慣例を排除しただけで、新しい感動は何も得られませんでした。誰にでも得手不得手はありますので、これでインマゼールの評価が変わるものではありませんが、ファンの方は聞かない方が賢明かと思います。
川崎市民 さん | 神奈川県 | 不明
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