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　2011/01/13

　早めのテンポでメリハリが利き、浮き彫りにされた譜面の和音、リズム、メロディー、力強くクールでドライな音色でフランス音楽を聴きたい人にはお薦めである。早めのテンポで展開される指揮棒に十分対応し奏でる1985年当時のチェコフィルのアンサンブル芸が堪能できる。色んな箇所でうまいなーーったのしいなーとニヤっと笑えるアルバムである。そして、最後の屋根の上の牛、16分33秒でもニヤっとしておわれた。これを聴かずしても、フランス音楽もチェコフィルも語ることは出来るが、記憶に残る名人芸アルバムである。

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　2009/07/08

　全体的に、声をむやみに張り上げさせず何とも抑制の効いた落ち着きの中で奏でられているように感じる。シェルヘン特有の宗教音楽でみせる遅さも、冒頭や不思議なラッパあたりで聞かれる。涙の日のラストのアーメンが抑えた音で印象的だ。サントゥスの合唱の抑制が印象深い。声楽も楽器の一つのような印象をもつ演奏で声のテンションの抑制が心に鈍く響いてくる。何とも禁欲的な重い祈りの世界を感じる。2つのコンチェルトはレクイエムと逆で軽やかでほっとする。

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　2009/06/27

　最後のアーメンは強烈、壮絶です。そして、シェルヘンの宗教音楽世界が満喫できます。ルガノとのベートーベン交響曲全集の強烈だけが、シェルヘンの演奏ではない。この祈りの世界も間違いなくシェルヘンの個性だと実感できます。

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　2009/06/26

　幻想、アンタール、イタリアのハロルド、と文学性の強い作品は、しっかりとしたシェルヘンの意思があるように思う。ことに幻想が失恋しアヘンを飲んだ主人公の音楽であることを思い出させる。ゆったりと歌い、凶暴に荒れ狂いとまあ、その変化が何とも分かりやすい気がする。レクイエムでも感じたが、ベルリオーズの虚栄と虚無のような音世界がたまらなく美しい。僕にベルリオーズの面白さを教えてくれたのは、シェルヘンとムラビンスキーである。

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　2009/06/22

　ジックリ、ドッシリ、シェルヘンの宗教音楽へのアプローチの特徴である。ベルリオーズの虚栄ともいえる、ただただ大音量の怒りの日と最後のあの繊細な虚しさのような静けさとのギャップが何とも心うごかす。シェルヘンのベルリオーズの演奏は、幻想にしてもどこかしっくり来る。ベルリオーズの虚栄と虚無のグロテスクな美ともいえる世界をえぐり描いているような印象がある。

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　2009/05/25

　この１番はピッチの問題がある。再販の視聴を聞く限りピッチの問題は解決されていないようだ。ピッチの修正をおこなえばまた違ったものに聞こえることは言うまでもない。その問題を解決し再販してもらいたい。

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　2009/05/25

　シェルヘンは３つのマーラー７番の録音があるようだ。最も、度肝を抜かれるのは演奏時間が７０分弱というトロント響との晩年のライブ演奏だろう。これは、クレンペラーの演奏の全く逆のようなイメージをもてる。
　最初のウィーン響とのライブは、マーラー７の録音のもっとも古いもののようだが、何ともオケや録音が辛い。ただ、１楽章のグロテスクさや最終楽章のオケの暴れっぷり、乱れっぷりは絶品で、マーラー７番だなーという感じがする。
　最も安心して聴けるのは、１９５３年のこの演奏だとおもう。逆に言えば、この３つの演奏の中で最も