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グラシル・たけちゃん さんのレビュー一覧 

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     2011/06/23

    ガルッピの録音は今でこそ数は増え、非常に個性的なものまで揃うようになったが、本盤は最近にしては珍しく誠実で飾り気がない。それが安心感に繋がるのか、久々にチェンバロ音楽のCDで温もりというものを感じた。ガルッピには結局家庭的な温和な演奏が合うのかもしれない。マリア・クロティルデ・シエーニという奏者は今まで知らなかったが、特に卓越したテクニックということはなく、スタジオ録音にしては珍しくミスタッチまで散見するが、例えば、アクセンフェルトのチェンバロ演奏に母性本能を感じるように、じっくり聴くほど誠実であることの意義を見いだせる演奏である。かつてのデーラーの録音(ショルツの現代チェンバロ使用)以来の癒されるガルッピであった。

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     2011/06/18

    フェヴリエのクラヴサン曲集のまとまった録音が遂に登場した。レオンハルトがPHILIPSのアンコールアルバムで「とても心地よいもの」を録音しており、その余りにも美しいメロディに魅了され、この作曲家の他の作品を聴いてみたいと思っていた。イメージとしてはクープランよりもダカンに近い。どの曲も淡泊ながら誠実で素直なものが多く、ヨーロッパの華やかな庭園でも想像したくなるような曲想が連続する。Moerschの演奏も健全で嫌味がない。残念な点としては録音の点であり、音の広がりが非常に窮屈なこと。チェンバロの音色に艶が欲しかった。しかし、それを差し置いても、知られざるクラヴサンの世界を堪能できた喜びは大きい。

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     2011/03/08

    ついにDVDで登場したロスのレッスン映像!某動画サイトに何度かupされてはいたが、ロスのファンであれば是非とも所有しておきたいDVDである。この映像で終始感じるのはロスの「静的な情熱」である。弟子(今では2人とも古学界のベテランだが)への説教も非常に淡々としている。指先の動きも静かだ。音楽論にも説得力がある。彼は非常に多趣味と聞くが、どの分野でも集中力を欠かないことを示唆する彼の人間性を如実に示す恰好の映像といえるであろう。 同レッスンシリーズにはケネス・ギルバートがオリヴィエ・ボーモンを指導する映像もある。こちらのDVD化も期待したい!

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     2011/02/24

    最近でこそ16フィート付オリジナルチェンバロの録音は珍しくないが、本盤はやや異色である。16フィートが乱用されているのだ。大半で16フィートを入れており、最も美しいであろう8フィート単独はほとんどない。残響の多い録音であり、16フィートがやや騒々しい。録音が優秀なかつてのモダンチェンバロの16フィートの方が美しいくらいだ。演奏自体もやや粗い。無数のチェンバロ録音を聴いてきたが、久々に耳が痛くなった。16フィート付きの演奏であればシュタイアーや往年のプヤーナらによる録音を推奨したい。

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     2011/02/07

    待望のペシェッティのソナタ集。高度な演奏技術は必要とせず、ギャラント様式のいわゆる聴きやすいメロディーの数々。プラッティに近い。かつてはルチアーノ・スグリッツィの名演があった(今となっては古めかしいが、ノイペルトを使用したそれはそれは華麗な演奏)が、その後はまとまった録音が無かった。ラヴィッツァはいつもの通り丁寧に弾き込んでいるが、余りにも優等生であり、どの曲もインパクトに欠け、BGM的な演奏になり下がってしまった印象。スグリッツィの演奏を聴いた後には余りにも物足りなさが残る。ピアノ初心者の練習曲にすら聴こえてしまう。プラッティやアルベルティの録音でも感じたが、ラヴィッツァにはもう少し歯切れ良くノリのいい冒険的な演奏を期待したい!今後も18世紀のイタリア鍵盤音楽を録音して欲しいがそれが唯一の願い。

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     2010/05/20

    予想通りの素晴らしい演奏。若い頃のシュタイアーからすると大人しくもあるが、ゴールデンスタンダードを目指していることがよく分かる「決してやり過ぎない」円熟した演奏である。節回しや間の入れ方等に関してはアンタイの方が面白いと感じるものの、こちらは骨太で全く揺らぎのない大伽藍のような演奏に仕上がっている。ハスをモデルにした16フィートを備えた楽器を使用しており、所々では低音が充填され迫力満点。しかし、多様し過ぎることもなく、全体としてのレジスター変化は最小限に抑えられている。ルセ、アンタイ他、究極の推薦盤といえるものが珍しくはないが、ここにさらにそれらの上を行くと言っても過言ではない録音の登場に拍手喝采を送りたい。付録のDVDも素晴らしい。欲を言えば、全曲の映像も欲しかった。

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     2010/05/20

    購入すべきか迷いながら結局購入した。というのも、いままでビートルズをバロック調に編曲した録音は多数存在し、一度は「なかなか良い感じ」と思いつつ、「結局はオリジナルの味が崩れている」と思ってしまい、最終的にはBGM程度になり下がって深く聴き入ることができない。しかし、鍵盤音楽を愛する私にとって、さずがに今回のクラヴサン編曲は興味深かった。さて、その結果は・・可も無く不可も無く。「ビートルズ好き」には抵抗あり、「クラヴサン好き」にはなかなか面白いかもしれない。ビートルズを意識せずに無名の作曲家による組曲だと考えれば、これほど色彩に富んだ作品はないであろう。ある意味、クープランやダングルベールに飽きた耳には余計に面白い。当然ビートルズのオリジナルの味は全く崩れているし、古典的な奥深さは無論ない。あくまで折衷された風変わりな組曲。だからこそ一聴の価値はあり。・・ということで、全体としてはなかなか楽しめた。他に難をいえば、鍵盤のアクション音が多く、音の広がりも少な目。昨今のクラヴサンの録音としては音響的に優れているとはいい難い。

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     2010/04/03

    ラモー以来のピノックの久々のソロ・アルバム。しかもlive録音!パーセルの第2番以外は確か正規録音も過去になく(ARCHIVのヘンデルの録音と曲目は重複していない)、レパートリーとしても新鮮。昔から変わらないピノックらしい溌剌とした指裁きが心地よいが、とりわけ驚くのはliveと思えない程の完成度の高さ。どの曲もほぼノーミスで進行(あのヘンデルのパッサカリアさえもミスタッチがほぼ皆無!)。まるでスタジオ録音のCDをコンサート会場で聴いているような錯覚に陥るほど。ある意味では「liveらしくない」ともいえるが、随所ではきちんと盛り上がっている。強いて言えば、演奏会ならではのアドリヴの挿入など、冒険もして欲しかった。最終アンコールにパーセルのグラウンドをしみじみ入れるあたりはかなり地味な演出だが好感がもてた。ピノック・ファンは必携の一枚。

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     2010/03/22

    ついに登場した 「コンセールによるクラヴサン作品集」の「完全独奏盤」!つまりクラヴサン・ソロののみを単独演奏したもの。ラモー自身もソロ・パートのみでも成立するとしており、5作品は独奏作品にもなっている。しかし、他についてはロス、ピノック、ボーモン等が数曲をソロヴァージョンで録音しているに過ぎなかった。今回の全曲盤を大いに歓迎したい。というのもソロ部分が非常に饒舌で、むしろ弦楽が邪魔だと感じる箇所も多々あったからだ。実際に聴いてみて、例えばLe Vezinet, La La Popliniereは弦楽を省くと隠れていた旋律が表面化される。それはまるで、鍵盤作品の中間旋律を発見するような愉悦と似ている。一方、La RameauやLa Maraisはやはり弦楽がないと拍子抜けすると感じるものもある。いずれにせよ、新鮮な印象を受けることは間違いない。ラモー好きには一聴の価値あり!

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     2010/03/13

    ありそうでなかった温かいサウンドの宝箱。CM曲「季節はずっと」で一気に有名になったインディーズバンド。もはやメジャーである。CM曲の素晴らしさを知ったオーディエンスからの問い合せの数はとてつもない数だった模様。私もCM曲がきっかけだった。絆をテーマにした歌詞も多く、家族を持つリスナーからの評価も高い。どこかノスタルジックなギターサウンド、聴いていて癒される一種のヒーリングミュージックと言える。CM曲以外のどの曲も素晴らしく、特にメロディラインのデッサンが素直なので癖がなくとても心地よい。綺麗な景色を眺めながら聴いてみたい。おすすめ!

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     2010/01/02

    世の中には自然と涙の出る歌声というものがある。確かにあのオーディション番組での感動を重ね合わせると、とりわけ感極まるが、それを差し置いても彼女の紡ぎだす音楽には類い稀な魅力がある。一つ一つのレガートの美声を堪能してみよう。これ以上ない程の美しい瞬間瞬間に背筋が凍る思いがする。音階が頂点にのぼり詰めた後の息の長い天国的なまでの美しいフレーズ(例えば、夢やぶれての1分39秒や2分26秒から、日本盤ボーナストラックWings To Flyの1分45秒や2分18秒、3分13秒から)には感謝の念すらおぼえる。これほどまでに感動したアルバムはいつ以来であろうか。素晴らしい宝物をありがとうと言いたい。

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     2009/11/28

    Forquerayの音楽は豊かなメロディーの宝庫である。ガンバは息の長い歌うような演奏が必須だし、チェンバロ独奏では軽快な洒落た節回しも欠かせない。本盤は廉価ながら標準レベルを超えている。チェンバロ独奏版の録音は多い(ルセ、ボーセジュール、オッホ、コープマン、西山・・)が、ガンバ原曲盤はサヴァール以降、名盤が少ない。かつてのセンペは両方をうまく混在させていたが、これは同様の録音。なかなか愉しめた。が、しかし、本当はガンバ独奏盤でこれだけ集めた録音は滅多にないと思い購入したのだが、大半がチェンバロ独奏であった。購入後に知った。せめて記載が欲しかった。その意味で減点。しかし、フォルクレ入門には最適。そろそろガンバ原曲全曲の優秀録音が欲しい。

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     2009/11/28

    これは嬉しい収穫であった。ヘンデルの鍵盤組曲集は第1巻こそ多かれど、第2巻を網羅している録音は少ない。これは演奏・録音ともに優秀な全集である。ロス、ピノック、ボーモン・・・最近ではイェーツやダントーネ、中野といったいわゆる優秀盤の数々を網羅してきたつもりだが、どれにも負けていないどころか勝っている感さえある。非常に「遊ぶ」。反復での装飾や改変はダントーネを凌ぐ。悦楽はヘンデルでは必須。そして「歌う」。短調のしみじみとした緩徐楽章は歌曲のよう。これはボーモンやイェーツより上。購入する前は正直余り期待していなかったが、全曲盤ということを抜きにしても特選として良いと思う。

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     2009/11/28

    ルクレールの録音は最近でこそ非常に充実してきたが、意外に入手困難であったのがこの作品1である。かつてヤープ・シュレーダーによる第4番の演奏があった。極めて鄙びた独特の演奏で、オクラホマミキサーを想起するような風変わりな曲想と一致してそれはそれは印象に残る演奏であった。本盤は端正で、総じて聴きやすい自然な流れがあると同時に、温もりがある。時にルクレールの作品の緩徐楽章に類稀な美しい旋律を発見するが、この作品1にも早速幾つかの発見があった。これからじっくり聴き込んでみたいと思う。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/11/19

    今回のSempeも素晴らしい.そして選曲も秀逸.後期フランスバロックの比較的感情表出の多い人気曲を惜しみなく集めている.三美神ではトリルも心地よく,天国的なまでの美しさ.バルバートゥルやロワイエでは,他に類をみない程の劇的な演奏が繰り広げられる.Sempeは自在に速度を制御して,まるで風に乗るかのような自然な音楽の流れを形成している.フランス・クラヴサン音楽の録音は過去に莫大な数を収集してきたが,これは楽器・演奏ともに3本指に入れてもよいほどだ.マイナーレーベルのためか,注目度が薄いのが残念だ.

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