『ルツェルンの第九』〜交響曲第9番『合唱』 フルトヴェングラー&フィルハーモニア管(1954)
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HQ | 愛知県 | 不明 | 2015年06月07日
Audite AU95641(2014年12月26日発売、CDバージョン)「ルッェルン1954年第9」は、テープ音源『SRF(スイス放送協会 Schweizer Radio und Fernsehen)の保管庫に秘蔵されていたオリジナルのマスターテープ』からのマスタリングであって、テープヒスをほとんど感じません。テープの経年変化による音質の悪化も感じられません。まずは、安心して購入できるアルバムだと思います。 さて、肝心の音は、管楽器や打楽器を中心に音像がはっきりしていて、音質のバランスのよいものになっています。第一楽章、第二楽章と弦楽器の高音部分と管楽器は自然で悪くない。ティンパニーの締まり具合も自然で良いと思います。コントラバスの響きはもう少しあっても良いのではないでしょうか。バイオリンの音はもう少し綺麗であってほしいと思います(音源次第ですね)。 演奏は、第一、第二楽章のできに比べて、第三楽章の静寂な部分、バイオリンの音作りの影響でしょうか、やや奥へ引っ込んでいるようにも聞こえます。第四楽章、ソリストは決して演奏に埋もれてしまうことなく、一人ひとり聞き取ることができます。合唱団は、迫力が感じられますが、全員合唱の部分は、広がりが小さく、やや汚いようにも感じます。しかし、第三楽章の静寂部分があって第四楽章の雷鳴、フィナーレへの展開はフルトベングラーらしくすばらしいものです。 本アルバムは決して安価なものではないが、現在入手できる「ルッェルン1954年第9」のなかではコストパフォーマンスの高いアルバムだと思いました。8人の方が、このレビューに「共感」しています。
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フランツ | 神奈川県 | 不明 | 2014年12月24日
音質が飛躍的に良くなり、細部が克明に聴こえる様になった分、アンサンブルのいまひとつの未整理が目立つようになった。ライブでもあるし、高齢でもあることを考えればそうなんだろうなとは思う。 1,2楽章は、だから期待が大きかった分がっかりした。ただ、3楽章からアンサンブル云々を超越した場面が続々と顔を出してくる。3楽章のゆったり静かにたたずむように流れるまさに天上の音楽!フルトヴェングラーでなければ聴くことができない世界だ。4楽章は、声楽陣が尋常でない。特に合唱団。この合唱が聴けるだけでもこの演奏の価値は高い。まもなく音楽人生を終えようとしている老巨匠への最大限の貢献が聴ける。 ということで、前半は星は3つくらいだが後半が凄いことになっているので間をとって星は4つとした。5人の方が、このレビューに「共感」しています。
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