交響曲第4番『ロマンティック』 ラトル&BPO(CD-EXTRA仕様)
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k.k | 大阪府 | 不明 | 2021年02月25日
カラヤンでブルックナーは、かなり取り上げられている作曲家で、ヴァントでも録音されている。ベルリン・フィルハーモニーにとっても演奏頻度の高い作品です。よって、演奏慣れしている作品でもある。ただ、カラヤン、ヴァントと名盤の後ではやはり辛いものがある。貫禄と云うか、どっしりと構えた演奏ではなく、どこか軽さを覚えたからである。決して、オケがラトルを軽く見てないのだか、あなたにはブルックナーは似合いませんよと言いたげな演奏に聞こえるからである。ブルックナーは、もう少し修行を積みなさいと教えているようである。上手くまとめてはいるが、物足りなげさの方が聞いた後残った。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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つよしくん | 東京都 | 不明 | 2013年03月02日
この演奏ははっきり言って良くない。ラトルは、2008年のマーラーの交響曲第9番の録音あたりから、猛者揃いのベルリン・フィルを漸く掌握して、自らの個性を発揮した素晴らしい名演の数々を成し遂げるようになったが、2002年の芸術監督就任後の数年間は、それこそ鳴かず飛ばずの状態が続いていたと言える。世界最高峰のオーケストラを手中におさめ、それだけに多くのクラシック音楽ファンの視線は厳しいものとならざるを得ないが、そうしたことを過剰に意識したせいか、気負いだけが空回りした凡庸な演奏を繰り返していたと言えるところだ。個性を発揮しようと躍起になるのは結構なことであるが、自らの指揮芸術の軸足がふらついているようでは、それによって醸成される演奏は、聴き手に対して、あざとさ、わざとらしさしか感じさせないということに繋がりかねない。ラトルは、ヴァントが、その最晩年にベルリン・フィルとともに行ったブルックナーの交響曲のコンサートを聴き、実際に楽屋を訪ねたこともあったようである(ヴァントの自伝にその旨が記述されている。)。しかしながら、本演奏を聴くかぎりにおいては、ヴァントから学んだものなど微塵もないと言わざるを得ない。いや、むしろ、ヴァントの神々しいまでの崇高な名演を過剰に意識するあまり、しゃかりきになって、独自のスタイルを打ち出そうともがいているような印象さえ受ける。これは、ブルックナーの交響曲を演奏するに際しては、危険信号であると言えるだろう。ベルリン・フィルも、そうしたラトルの指揮に戸惑いを見せているような雰囲気も感じられるところであり、もちろん重量感溢れる演奏は行っているものの、今一つ音楽に根源的な迫力が感じられない。ラトルも、無用なテンポの振幅は最小限に抑えているようではあるが、独自のスタイルを打ち出そうと言うあせりのせいか、時として無用な表情づけがなされているのが問題だ。ラトルは、昨年、ブルックナーの交響曲第9番(終楽章の補筆版付き)の名演を成し遂げたが、かかる演奏との格差は歴然としており、現代のラトルがブルックナーの交響曲第4番の録音を行えば、より優れた演奏を行うことができたのではないかと容易に想定できるだけに、ラトルは、同曲の録音を行うのがいささか早過ぎたと言えるのかもしれない。音質は、従来CD盤でも十分に良好な音質であったが、今般、ついに待望のSACD化が図られることになった。音質の鮮明さ、音場の拡がりなど、どれをとっても既発の従来CD盤とは比較にならないほどの極上の高音質であり、あらためてSACD盤の潜在能力の高さを思い知った次第である。もっとも、高音質化がなされても本演奏自体のグレードが上がるというものでもなく、ラトルには、今後、ブルックナーの交響曲第4番の再録音を大いに望んでおきたいと考える。演奏内容の評価は★2つであるが、SACDによる高音質化を加味して、★3つの評価とさせていただきたい。3人の方が、このレビューに「共感」しています。
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ほんず内閣総理大臣 | 北海道 | 不明 | 2011年02月06日
ベルリンフィルのシェフとして避けては通れないブルックナー。やっぱりラトルとしてはこの「ノリ」に合わないのかな。第1楽章は、茫洋とした息の長さに我慢しきれずいろいろな手を使って必死に持たせようとしている感じ。そうすると、例の改訂版と同じ発想に陥ってしまって、凝った表情付けだの違うバランスだのというのが目立つ結果となります。この第1楽章で大いに失望しましたが、第2楽章では抒情にひたむきに沿ってこれはよい結果となりました。第3楽章はまた悪いところが少し顔を出し、第4楽章はいいとこと悪いとこが折衷する印象。全体は本当はいいとは言えないけれども、ま、普通で★三つ。ベルリンフィルはなんだか味気ない。録音も味気ない。総じて言うと高水準とはいえないなあ。残念です。1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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ken | 東京都中央区 | 不明 | 2007年06月30日
バーミンガムとの「第7」がブルックナーの深い呼吸を周到に表出しており素晴らしかったので期待していたが、残念な結果に終わった。 用意周到で目標達成のために妥協を排している姿勢はいつものラトルであり、敬意を表さざるを得ない。が、今回、彼が目指したものは、マニエリスムに傾斜しすぎたのではないか。ブルックナーの宇宙的な広がりからは大きく隔たってしまった。細部の描写と彫刻に固執した表現に終始してしまった。無論、詩情と独創性に満ちた箇所は少なくないのだが・・・。もう少し大局を見た表現をしてほしかった。2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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