ベートーヴェン(1770-1827)

CD Sym, 3, : Furtwangler / Vpo (1944)

Sym, 3, : Furtwangler / Vpo (1944)

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  • ★★★★★ 

    つよしくん  |  東京都  |  不明  |  2011年08月27日

    一時は絶滅の危機に瀕したSACDが息を吹き返しつつある。SACDから撤退していたユニバーサルが昨年よりSACDの発売を再開するとともに、本年になってついにEMIがSACDの発売を開始したからだ。一昨年末にESOTERICから発売されたショルティ&ウィーン・フィルによるワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」のSACD盤が飛ぶように売れたことからもわかるように、ガラスCDのような常識を外れた価格でさえなければ、少々高額であっても、かつての良質のアナログLPにも比肩し得る高音質のSACDは売れるのである。最近は、オクタヴィアがややSACDに及び腰になりつつあるのは問題であるが、いずれにしても、大手メーカーによる昨年来のSACD発売の動きに対しては大きな拍手を送りたいと考えている。そして、今般、ターラレーベルがフルトヴェングラーの過去の遺産のSACD化を開始するということは、SACDの更なる普及を促進するものとして大いに歓迎したい。ターラレーベルからは、既にフルトヴェングラー&フィルハーモニア管弦楽団によるベートーヴェンの交響曲第9番(1954年)がSACD化されている(既にレビュー投稿済み)ので、本盤におさめられたいわゆるウラニアのエロイカは、ターラレーベルによるSACD第2弾ということになる。フルトヴェングラーによるエロイカについては、かなり多くの録音が遺されており、音質面を考慮に入れなければいずれ劣らぬ名演であると言えるが、最高峰の名演は本盤におさめられたウラニアのエロイカ(1944年)と1952年のスタジオ録音であるというのは論を待たないところだ。1952年盤が荘重なインテンポによる彫の深い名演であるのに対して、本盤の演奏は、いかにも実演のフルトヴェングラーならではのドラマティックな名演であると言える。第1楽章からして、緩急自在のテンポ設定や思い切った強弱の変化、そして大胆なアッチェレランドを駆使するなど、これ以上は求め得ないようなドラマティックな表現を展開している。第2楽章の情感のこもった歌い方には底知れぬ深みを感じさせるし、終楽章の終結部に向けて畳み掛けていくような気迫や強靭な生命力は、我々聴き手の肺腑を打つだけの圧倒的な迫力を誇っていると言える。このように、本演奏と1952年盤は同じ指揮者による演奏とは思えないような対照的な名演であると言えるが、音楽の内容の精神的な深みを徹底して追及していこうというアプローチにおいては共通していると言える。ただ、音質が今一つ良くないのがフルトヴェングラーのエロイカの最大の問題であったのだが、1952年盤については本年1月、EMIがSACD化を行ったことによって信じ難いような良好な音質に蘇ったところであり、長年の渇きが癒されることになった。他方、本演奏については、これまではオーパスによる復刻盤がベストの音質であったが、1952年盤がSACD化された今となっては、とても満足できる音質とは言い難いものがあった。ところが、今般のターラレーベルによるSACD化によって、さすがに1952年盤ほどではないものの、オーパスなどのこれまでの復刻CDとは次元の異なる良好な音質に生まれ変わったと言える。いずれにしても、ウラニアのエロイカをこのような高音質SACDで聴くことができる喜びを大いに噛み締めたい。

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  • ★★★★★ 

    奥白根  |  埼玉県  |  不明  |  2011年09月20日

    こんな事を書いていいのか分かりませんが、私は自分の耳には自信があるつもりですが、CD購入で迷っときはいつも音楽評論家のコメントよりも「つよしくん」さんのコメントを一番信頼しています。 さて、ウラニアのエロイカも過去の復刻のどれよりも素晴らしいと感じます。どうしても避けられなかった音のつぶれが、ターラでは見当たらず、大げさに言うと一瞬52年盤か?と勘違いする部分もあり(演奏ではなくあくまで音質ですが)、これがリファレンスとして聴き続けられるでしょう。 私は住宅事情の関係で、あまりスピーカーを使えずヘッドフォンが多いのですが、悪い録音だとアラが目立つ場合がありますが、このウラニアは気持ち良く聴き通しました。

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  • ★★★★★ 

    恐怖のタヌキ男  |  不明  |  不明  |  2010年12月10日

    ウラニアのエロイカは、EMIのCDも持っていますが、今回のtahraの方が良い音質です。これを聴くと、ベートーヴェンがクラシック音楽界の頂点に位置していた時代の記録であり、全ての音にフルトヴェングラーの個性が刻印されたもので、その壮絶さに圧倒されました。フルトヴェングラーの英雄では、52年のスタジオ録音と同じ指揮者とは思われないものです、モノラルのハンディも何のその、素晴らしかった!

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  • ★★★★★ 

    風太郎  |  東京都  |  不明  |  2021年10月09日

    このGRANDSLAMのGS-2247の2トラ38シリーズから出た、1944年録音の、いわゆるウラニアのエロイカを聴いて感じたのは、音質が非常に良く、しかも不自然な音質改善が感じられなかったことです。 その為に演奏の姿が、細部にわたってしっかりと浮かび上がってきました。 余多あるウラニアのエロイカ復刻CDの中に、あえてぶつけてきた平林氏ですが、納得できる仕上げりです。

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  • ★★★★★ 

    John Cleese  |  静岡県  |  不明  |  2021年10月05日

    以下は、最新のグランドスラム・平林直哉先生によるテープ起こし復刻版のレヴューです。 内容についてはいまさら申し上げることはないのですし、ここはやはり皆さん聞きたいのは従来との音質の違いだと思いますので、その話に絞ります。ただし昔のピッチが高かった復刻はもう私も聴かなくなって久しいので比較的新しい復刻をリファレンスにしました。 昨日、アナウンスされていた発売日よりかなり早く届きました。もう矢も楯も止まらずさっそく通し鑑賞。現状では個人的な意見ですがウラニアのエロイカの最良復刻版は2011のターラ盤(TAHRA Furt2008、なんだこのテキトーな番号は?でも米国の某サイトでは100ドルを超える価格が・・・)のハイブリッドSACDですので、終了後すぐにそれとの比較。またもう一点2012年のオルフェス盤(C834118Y)ウィーンフィルとの共演に特化したセットの3枚目もよく聴くので一部聴き比べしました。結論。今までのどの復刻と比べても迫力はものすごい!いい歳して興奮しました。なんだこれは?という衝撃は最初のピッチが高かったヒステリックな復刻を聞いた衝撃にも近いです。「ロックだな、これは!」と思ったものです。この最新復刻では音場が左右に広がり(モノラルなのに何言ってんだ!と思うかもしれませんが)近接した弦楽器の様子など生生しくてびっくり。低弦なんか最新録音みたいな深みを感じる。平林先生もライナーノートで「確証は持てないが・・・」と言いながらも書いておられるようにこれはなんと!「全楽章通しの一発録音」だったようです。楽章間のアンビエンス音も聴き取れます。比較すると、全体のバランスの良さではターラ盤に分があります。SACD層ではなおさら優美に聴こえます。オルフェス盤はもっと整いすぎて大人しい演奏に聴こえ、なんか普通のエロイカになっております。今回こそ、ウラニアの唯一無二の破天荒な魅力と迫力を伝える復刻です、大変気に入りました。お薦めです。

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  • ★★★★★ 

    masato  |  新潟県  |  不明  |  2011年10月31日

    「これがウラニアのエロイカ…?」が第一印象。30歳は若返って見える魔法の化粧品でもって化粧したかのよう…! あまりに美しすぎると「どうせ化粧でごまかしているだけだろ…?」ともなりかねないが,そんなひねくれた意識さえ浮かんでこないほど美しい…! 演奏の素晴らしさに関しては触れる必要もないでしょう。その素晴らしさを更に引き出している音質改善には,ほんとただただ感心・感動。

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  • ★★★★★ 

    広島のパヴァンヌ  |  広島県  |  不明  |  2013年03月10日

    この盤のSACDによる復刻は大変素晴らしい。「ウラニアのエロイカ」といえば劣悪な音質で知られていますが、この盤にはその片鱗さえもなく、十分に鑑賞に堪える音質に改善されていることは驚異的です。他の方が書いておられるように弦楽器が少し遠目に聞こえるのは、周波数2KHz〜4KHzの音成分がある程度余分に出ていることが原因です。拙宅ではイコライザーで調整し、かなり満足行く音で聴くことができます。ただ、EMIの52年スタジオ録音の音質にはかないません。音の密度の差があり、それはイコライザーではどうにも埋めることができない部分です。それでも十分に現在に通用する音質になっており、この盤の価値が極めて高いと言えるでしょう。演奏については、ほうぼうで多く語られているので、繰り返す必要はないと思います。評価の☆5つはこの音質に対して少し甘いかもしれませんが、「フルヴェンのウラニアのエロイカ」がこのような良質な音源として蘇ったことに対する賛意からです。

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  • ★★★★★ 

    独居人  |  東京都  |  不明  |  2010年06月15日

    実に濃厚なエロイカ。のっけから弦の力強い合奏で幕を開ける。 その切り口はザラッとしつつも豊潤で分厚いサウンド! それでいて微に入り細をうがった正統派の趣。 そして最後まで途切れない集中力。 やはり戦時下の演奏を聴くと、戦後は多少物足りなさを感じるのを禁じ得ない。 録音はヒスノイズを抑えつつ豊かな響きを醸し出していて、時代を感じさせない迫力を感じる。 むしろ感心するのは、ムジークフェラインザールのホールトーンの良さ。 絶妙の長さでオーケストラを引き立てている。名演奏の陰には名ホールがあるのだろう。 永遠の普遍性を持った名演。

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  • ★★★★★ 

    カニさん  |  兵庫県  |  不明  |  2021年10月04日

    この盤の特徴は、インターバルがないので、フルトヴェングラーの演奏の特徴がハッキリと表れている。古典主義の演奏の特徴と言えるラストへのテンポ・アップと華々しい盛り上げが、このベートーヴェン交響曲第3番「英雄」には、無い。古典主義的だと、第4楽章が軽快でそこまでの演奏と合わず多くの指揮者が様々な仕掛けをする。フルトヴェングラーは、全体のスローテンポと重厚感をパワーアップで押し切っています。まるで、ロマン派的な表現です。演奏は、これ以降のものの方が円熟している。それでも、聴きやすいこのリマスター版は、価値ありだ。

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  • ★★★★★ 

    ヴォータン  |  三重県  |  不明  |  2008年09月27日

    ウラニア盤のレーザー再生とはCDのどこにも書いていない。針音は皆無、まるでテープ録音かのような聴きやすい仕上がりでとなっており、迫力も充分ある。44年の「エロイカ」の録音を聴くには私のスタンダード盤となるだろう。ウラニアの復刻盤では、オーパス蔵とグランドスラムのCDに手が伸びそうだが。今後も大いに期待したい。

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  • ★★★★★ 

     |  岐阜県  |  不明  |  2023年06月21日

    ウラニアは、EMI盤、メロデイア旧盤、板起こしのセレナード盤を聞いた。EMI盤はぼやっとしていてお話にならない。メロデイア旧盤は悪くないが思ったより彫りが浅い。セレナードは明瞭だが、音が金属的過ぎる。エルプ盤はメロデイアとセレナードの間ぐらい。大いに勧められる。

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  • ★★★★★ 

    ルパン四世  |  静岡県  |  不明  |  2009年10月15日

    とても良い復刻だと思う。ノイズが少なく、音も自然に聴こえる。それまで聴いていたデルタ盤は、比較すると高音がキンキンして割れているので聴きづらい印象がある。

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  • ★★★★★ 

    一人のクラシックオールドファン  |  芦屋  |  不明  |  2009年02月25日

    1944年VPOとの「英雄」は例のウラニア版とかユニコーン版とかいろいろあり前者はイコライゼーションの関連で半音程高くタイムも従って40秒程度短いとかマニアにとっては興味の対象ですね。私はLPベースで聴き始めたのですが緊迫した第1楽章・・・あのバックのテインパニーの切り裂くような敲きつけなど、第2楽章は他の演奏より充分時間をかけて深く沈潜する想いをフルトヴェングラーは語っています。最終楽章も素敵ですが私は今述べました初めの二つの楽章演奏が忘れられず最高としました。

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  • ★★★★★ 

    ケルビーノ  |  浜松市  |  不明  |  2008年10月23日

    盤のコンディション云々について言っておくが、エルプはレコードの傷や埃に大変弱い!綺麗に洗浄された、状態の良いレコードでなければ再生出来ない。プロ用のレコード洗浄機が必要になる。従って、使われたレコードは綺麗なレコードである筈である。 今までの復刻盤に比べて、低音の振幅が強力なので、良い音で鳴らない場合は、インシュレーターが必要になる。プレーヤーの足のしたに挟んでみると良いだろう。

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  • ★★★★★ 

    レーダーマン  |  神奈川県  |  不明  |  2008年09月18日

    うーん、感動した。デルタ盤は密度が高くて、音色が美しいが、響きがいまいち感じられず平面に聴こえ正直聞き辛い。ALTUS盤の音が自然で、立体的に感じられる。その上演奏の凄さ、強力な響きを十分伝えていると思う。蛇足ですが一言。以前はCDをそのまま再生して聴いていたが、CDプレーヤーでは、恒常的に読み取りエラーがあり、CDのデータを全て再現できない様なので、私はitunesにCDデータをフルサイズ(WAV、AIFF、エラー訂正あり)で入れ、ipodに移してミニジャックからアナログ入力でコンポに直結して聴いています。

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