ベスティオン&ラ・タンペート/『バッハ・ミニマリスト〜バッハ、グレツキ、アダムズ』
2023年07月07日 (金) 18:00 - HMV&BOOKS online - クラシック
刺激的な美しさ! バッハとミニマル、インプロヴィゼーションの出会い
シモン=ピエール・ベスティオンが2015年に結成した「ラ・タンペート」。これまで主に声楽アンサンブルとしてCDをリリースしてきましたが、器楽アンサンブルにも力を入れている彼らならではの、目の覚めるような弦楽合奏によるアルバムが届けられました。
ベスティオンが「まるで現代の曲のように聴こえる」という大バッハのチェンバロ協奏曲第1番第1楽章から、同じニ短調で書かれたグレツキの協奏曲になだれ込むというオープニングからたいへんスリリング。チェンバロは、指揮者ベスティオンの弟でアンサンブル・レ・シュルプリーズの共同主宰者でもあるルイ=ノエル・ベスティオン・ド・カンブラが担当しています。またガット弦を用いているため、ジョン・アダムズなどはたいへん新鮮な響き。現代ノルウェーの作曲家クヌート・ニーステッドが、バッハのコラール『甘き死よ来たれ』 BWV.478を元にゆったりとしたインプロヴィゼーションの要素を加えて作曲した合唱曲『不滅のバッハ』は、弦楽合奏版とラ・タンペートのためのア・カペラ版と2回収録しており、トーンクラスターが美しく響くこの作品で、今回ただ1曲だけ彼らの高度な合唱(メンバーはアンサンブルと兼任)を聴くことが出来ます。
最後は、視力を失った死の床のバッハが口伝で譜面を起こさせたという伝説を持つ美しいコラールを小編成で収録。これまでのアルバムでも古楽と現代を行き来する先鋭的なプログラムを得意としてきた彼らですが、今回はより刺激的な構成になっているといえるでしょう。(輸入元情報)
【収録情報】
1. J.S.バッハ[1685-1750]:チェンバロ協奏曲第1番ニ短調 BWV.1052〜第1楽章:Allegro
2. グレツキ[1933-2010]:チェンバロ協奏曲 Op.40〜第1楽章:Allegro molto
3. ニーステッド[1915-2014]/ベスティオン編:不滅のバッハ(弦楽合奏)
4. アダムズ[1947-]:シェーカー・ループス〜I. Shaking and Trembling
5. ジャン・アラン[1911-1940]/スティオン編:リタニ
6. アダムズ:シェーカー・ループス〜II. Hymning Slews
7. J.S.バッハ/ベスティオン編:パッサカリア ハ短調 BWV.582
8. ニーステッド/ベスティオン編:不滅のバッハ(無伴奏合唱)
9. J.S.バッハ:チェンバロ協奏曲第1番ニ短調 BWV.1052〜第3楽章:Allegro
10. グレツキ:チェンバロ協奏曲 Op.40〜第2楽章:Vivace marcatissimo
11. アダムズ:シェーカー・ループス〜III. Loops and Verses
12. アダムズ:シェーカー・ループス〜IV. A Final Shaking
13. J.S.バッハ:コラール『汝の御座の前に、われ進み出で』 BWV.668(弦楽合奏)
ルイ=ノエル・ベスティオン・ド・カンブラ(チェンバロ)
ラ・タンペート(弦楽合奏、合唱:8)
シモン=ピエール・ベスティオン(指揮、編曲)
録音時期:2022年4月
録音場所:パリ、サン=ピエール・ルーテル教会
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
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