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0 people agree with this review 2025/12/03
発売前のレヴューは慎まないといけないが、このディスクについてはどうしても言いたい。アンデルシェフスキは稀代のピアニストなので演奏が悪いはずがない。となると、問題は一つだけ。これは皆様も同じ感想をお持ちだろうが「なんで全部引いてくれないの」である。特に117-1とかは、アンデルシェフスキのあの浮遊するような音にピッタリなのに・・。ということで私は根拠なく予測しよう。今回収録されなかった曲を含めた、ブラームスピアノ曲集Part2が再来年あたり発売になるであろう。作品79とかバラードとかもよろしくお願いします!
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0 people agree with this review 2025/10/13
N響との実演を聴いたが、美音なれど線が細い、と言うのが感想。このディスクは確かに綺麗だが、少々盛っている、と思う。
1 people agree with this review 2025/10/08
ラトルはベルリンフィルの常任を辞してから、さらに深化している。良い意味でのメリハリが明確になったことと、じっくり歌い込む部分の対比が堪らない、と思っていたが、このチェコフィルとの初共演でもその美点が全開である。 まずは冒頭の第一曲を聴けばわかるが、リズム処理が鮮烈。2小節めにガツンと鳴らす、それが曲を締めている。全部良いのだが、とりわけ有名曲は外さない。Op.48-8とか音色の使い分けが見事。Op.72-2とかも痺れるが、なんと言っても白眉はOp.72-8、いわゆる終曲である。もう冒頭から心から歌い込み、涙腺を緩ませる。ラトルはこう言う表現ができる、人の心に届かせることができる指揮者なのである。チェコフィルとしても、ラトルの解釈、凄さを目の当たりにして、自らの能力が伸びた感があると思う。指揮者とオケの理想的な関係が聴けるこのディスク。私にとって愛聴盤がまた増えた。
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3 people agree with this review 2025/06/07
この演奏、「看板に偽り無し」である。あのリヒテルの震撼するような強力な打鍵はCDに収まり切らないが、このCDを聴けば、全てわかるとまでは言わないが、相当数想像できる。私の知る限り、リヒテルのCDで本盤が最もリヒテルの打鍵を伝えるものだと言える。もちろん打鍵だけはなく、それ故の表現の幅の広さ、読みの深さもキレの良さも、とにかく全て良い。当時の録音なので、もう少し広がりとか、ダイナミックレンジが欲しいが、それでも相当マスタリングしたのだろう。よくここまで音を整えて世に出してくれた。文句はいつも通り「THE LOST TAPES」というタイトルのダサさとリヒテルのジャケ写である。こんなコワモテの画像使われたら、本人もあまり嬉しくはあるまい。それはさておき、このディスクは本当に聴く価値がある。多くの方に20世紀の大巨人の素晴らしさを堪能して欲しい、と私は願う。
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1 people agree with this review 2025/04/09
この演奏は、「暗い」。3番→2番の順で収録されているが、3番のツィメルマンの冒頭1音を聴けばわかる。高めのピッチながら、強靭なCではない。沈潜するような、深淵から覗き込むようなCである。当然その後の弦も重く引きずるような音で、主部に入っても3拍子の暗いアレグロ、を奏でる。あのブラームスらしい第2主題も仮初の明るさのようだ。このディスク、録音が2021年6月、2023年4月に分かれており、どこまでが2021年でどこからが2023年かどうか不明だが、この間にはコロナからウクライナ侵攻があり、岡本以外はポーランド出身メンバーらしいので、何かしらの影響を受けていないとは言い切れないと思う。3番の第3楽章も冒頭チェロの岡本のソロが、抑制とか内省と言えるような音楽で、切なさみたいなものを感じる。私にはツィメルマンが若手の奏者に「もっと考えろ。一つの音を大切にしろ、ここで演奏ができる意味を噛み締めろ」と背中で教えているような、そんなアルバムに思える。1番がないのが残念ではあるが、多分このメンバーは一期一会だろうし、ツィメルマンも言っているように1番には興味がないのだろう。岡本がエベーヌに入団した時には、私も勉強不足で、「岡本って誰?」と思っていたが、これを聴くと彼がしっかりキャリアを築いてきた事が分かり、嬉しくなった。
1 people agree with this review 2025/03/05
げたんはさんのレヴューを見て、気になり聴いてみた。いや、おっしゃる通り冒頭から異次元である、との評価に賛同する。この曲の出だしはなんとなく「おっかなビックリ」みたいな音が多いが、エーネスは、繊細さと力強さという相反する概念を一致させたような音である。また、高音があまりに冴えていて、録音いじったんじゃないか?とすら思ってしまう。とにかくこの演奏は、聴けばわかる。私はシベリウスの協奏曲は今でもオイストラフ(とロジェストヴェンスキーの1968年盤)が一番と思っていたが、これを聴いた後なら、シベリウスの協奏曲はジェームズ・エームスのこのディスクが最も優れている、と断言できる。協奏曲以外の曲については、同様に褒めるだけになるので省略する。それにしてもエーネス、以前どこかで聴いたベートーヴェンが少し神経質な気がして、敬遠していたが、私は間違っていた。このシベリウス同様の演奏を連発するようなら、大スターである。
1 people agree with this review 2024/12/17
まず、このアルバムをリリースしている「Mクラシックス」に賛辞を贈りたい。エクストンから独立された小野啓二氏が起こしたレーベル。SACDの名録音が多く、日本の演奏家を応援する素晴らしいレーベルである。そのMクラシックスが、このところエル=バシャの録音をリリースし始めた。第一弾がプロコフィエフの戦争ソナタ。第二弾が本アルバムと思う。 録音がすこぶる良く、小野氏の腕だと思う。今回も粒だちの良い音と、微妙なニュアンスの変化をしっかり拾ってくれていて、聴いていて演奏家の意図がよくわかる。エル=バシャはいつも以上に楽譜をしっかり読み込んで絶妙なバランスで表現の限りを尽くす。彼の場合はこういうと失礼かもしれないが完全な秀才型なので、努力の量が表現に直結し、その表現の結晶が聴いている者に感銘をもたらす。このゴールドベルグも「嫌味にならない、やりすぎない」ギリギリのところで造形を守りつつ、彼なりの工夫を聴かせてくれる。 しかし、冒頭のアリア以外は全てリピートを省略している。彼なりの理由はあるだろうが、全くもって賛同できない。それなら冒頭も省略するならまだ筋は通る。しかし冒頭だけとはどういうことか。以前のベートーヴェンではしっかりリピートしたので、これは今回のエル=バシャなりの結論なのだろう。リピートの有無もこの曲の大きな要素。よって私としては演奏自体は良いが画竜点睛を欠く、と言わざるを得ない。私はこの方が好きだったが、今回は相当釈然としない。
0 people agree with this review 2024/11/09
映画音楽に何が採用されたかはさておき、この演奏は、よく言えば才気煥発。悪く言うとあざとい。ブニアティシヴィリは20番でも23番でもアレグロ楽章はあえて軽めのタッチで疾走感を出す。特に20番第三楽章の出だしはあまりに軽いが、これは彼女の狙いであり、よく考えた結果なのだろう。また緩徐楽章は一転して、じっくり歌い込む。寂寥感を漂わせたい、と言う意図がよく分かる。このように基本的には楽章毎の性格をハッキリ出した二元論的演奏。16番のソナタも同じである。よく練られてはいるものの、いじり過ぎの感もなきにあらず。よく言われる「モーツァルトは難しい」と言う典型では無いだろうか。このアルバムは両手をあげて賛同できないが、それでも自己主張が明確である、言う点は評価できる。自分なりに考え尽くしてのチャレンジが、ブニアティシヴィリを成長させるのだ、と私は思った。
0 people agree with this review 2024/10/29
このところのポリーニは快速流線型、インテンポでちょっと引き飛ばすような感じすらある。ところが楽興の時では、意外にじっくり歌い、味のあるルバート、ニュアンスも変幻。特に第6曲はじっくりしたテンポで、心情吐露するような、気持ちが伝わってくる。考えてみたら、こういうポリーニは今まであまりなかった。圧倒的なテクニックで、クラシック音楽に「キレ」という概念をもたらしたポリーニが最後になって、シューベルトを通じて自分の気持ちを伝えて来てくれたような。節度のある深い響きと優しさがここにはある。幻想曲も同様の名演。腰を据えて、息子と二人、楽譜を深く読んで、気を衒わずに純粋に本質を追い求める。そういう趣がこの曲によくマッチしている。 さて、メインの18番だが、この曲の録音が本当に最後だったようだ。ところがここではまた「快速流線型」のポリーニに戻り、インテンポであっさり弾いている。第一楽章が呈示部のリピートをしてかつ14分だから、どれだけ早いかわかろうというもの。最後はやっぱり「ポリーニ」だったか。なんか非常に残念である。しかし、私とは全く逆の感想で「18番が良いが楽興の時と幻想曲はアカン」という方ももちろんおられるだろう。そうなると、ポリーニは最後の最後で自分の両面を見せてくれた、ということになるのだとしみじみ思った。いずれにしても、歴史に名を残す名ピアニストであったことは疑いがなく、もう新譜が聴けない悲しみもこのディスクには詰まっている。DGが、モノクロで品のある写真をジャケに採用してくれたのも、有り難かった。
2 people agree with this review 2024/10/25
逆説的に、晩年のピアノ曲集から聴いた。私からしたら、レヴィットは「何をしたいのだろう?」としか思えなかった。ソニークラシカルから、ティーレマンとウィーンフィルとのブラームスピアノ協奏曲全集と晩年のあの珠玉のピアノ曲集をリリース出来るなんて、世のピアニストからしたら、望んでもできないレベルの話であり、それこそ全身全霊レベルのことなのに。あと、ティーレマンにも一言言いたい。あなたはこの2曲については、世のすべての指揮者よりよく知っているはずなのに。もっと突き詰めて欲しい。これではシフに遅れを取りますよ。私はこのディスクを聴いて、昔の宇野某先生みたいに「メジャーレーベルの推し」をバッサリ切る気持ちになった。でも、レヴィットを実演で聴いていないので、断定は避けたい。
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2 people agree with this review 2024/10/11
今回の録音でピションは何を目指すのか、非常に興味があった。彼自身のマタイやモンテヴェルディのような清冽さなのか、はたまたサヴァールのようなシニカルさか、いずれにしても、良い意味で「軽やか」と思っていた、が、その予想は綺麗に外れた。ピションは彼の美質である清らかさをベースにしながら、まさに「レクイエム」という死者を悼み鎮魂する「重さ」を出してきたのだ。これは参った。清らかで真摯な祈りほど人の気持ちを打つものはない。冒頭から気持ちを込めたフレージングの連続。もちろん、合唱の精度、音量コントロールとも抜群である。最初のイン・ファンの独唱など、聴くだけで胸に迫る。キリエもテンポは早目だが、その切迫感が、何とも悼みの気持ちを伝えてくる。ディエス・イレも同じ。そして、間違いなく、このピションのこの曲への最大の共感は「ラクリモサ」にある。このラクリモサの凄さは是非聴いてみて頂きたいと切に願う。音に生気を与え、テンポを縦横無尽に駆使し、静謐な中に敬虔さ、荘厳さを音化したピションに心からの賛辞を送りたい。
1 people agree with this review 2024/10/11
ケラスも今年で57歳である。57歳にして二度目のバッハ全曲録音。ケラスには再録音の必然性があったのだろう。それは何かと推測するに・・元々ケラスは均質な音作りで、かつ良い意味で軽やかに演奏する奏者で、旧盤(2007)もその路線だった。今年実演を聴いたが、その傾向は変わらず、でも流す感じは一切しない真摯さが信条と思った。その中での今回の新盤、やはり彼の美質をそのまま受け継ぎ、ますます良い意味での端正さと軽やかさが増した。力むところなどない。まさに自然体のバッハである。特に6番の冒頭を聞けば、ケラスの目指すところがわかると思う。端正と自由さの両立が今回の新録音の特徴だろう。ただし、フランスの奏者のような洒脱なところはないし、そんなものは元来ケラス自身が目指していない。 多分ケラスは、旧録音の頃に比して、自分の進化がわかったのだろう。旧盤も新盤もともにharmonia mundiからのリリースである。ケラス自身が再録音を頼んだのか、プロデューサーの意向なのかは分からないが、ここには間違いなく、ケラスが望み、研鑽し、成し遂げたものがある。また旧盤に比して、録音が相当良くなっており、これがまたケラスの意図をしっかり伝えてくれる。 ある意味HIPスタイルを取り入れているのは間違いないが、この伸びやかさ、自由さは他の演奏とは一線を画している。それ故に、心が洗われる気がする。ケラスの音は天上に伸びていくような、そんな気すらする。
4 people agree with this review 2024/09/14
先日の我が祖国に続き、またビシュコフとチェコフィルが名盤を生み出した。この録音直後にこのコンビは日本公演を行い、この3曲が演奏された。私は8番と9番を聴いたがそれは素晴らしかった。ワールドクラスのオケは金管が上手いが、チェコフィルも凄かった。8番4楽章冒頭のトランペットなど、オクターブで一切の乱れなく、ファンファーレの最後に向かって音を柔らかくするという高等技術を披露したが、それはこのディスクでも聴ける。とにかく、聴いていて安心できる。またビシュコフの指揮も素晴らしい。基本的にはインテンポなのだが、聴かせどころだけちょっとルバートかけるのが効果的だし、各声部のボリュームコントロールが絶妙なので、音楽が明確であり、かつ推進力を失わない。単に「聴かせる」だけの演奏ではない。スコアを徹底的に分析して、チェコフィルの共感を引き出している。ビシュコフは名指揮者だと思い知った。3曲とも名演だが、特に7番は手放しで名演だと言えるディスクが従来なかったので、この演奏がスタンダードと言って差し支えないほどの出来。終楽章353小節は慣習通りホルンに提示部同様のパッセージをオクターブ上で吹かせている。またこの楽章の終わらせ方も見事である。 第8番はじっくり聴かせる姿勢が堪らない。また聴かせどころ、ツボはしっかり押さえているので、聴いていて自然と笑みが溢れてくる。9番は端正。でも、8番同様タメが効いており、快演。2楽章冒頭の金管コラールなどは他の演奏に比しても絶美である。また終楽章の力感も素晴らしい。 また序曲『自然と生命と愛』が併録されているのもとても嬉しい。これら3曲は8番と9番の間に書かれており、まさに橋渡しである。ただ、3曲通じて聴くと、謝肉祭だけ人気が高い理由も良くわかる^^
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6 people agree with this review 2024/08/16
このディスクはマケラの現在地をよく映し出している。やはりマケラの美点はゆったり目のテンポで、過不足なく鳴らすこと。5番を聞けば、鳴らしどころを知っているというか、ある意味余裕さえ感じられる。一方で、この所のマケラに対する不満は何か、ということもこのディスクで私なりに分かった。マケラは、リズム処理が弱い。要はキレがない。例えば4番の冒頭など、マケラは鳴らしているけど、どこか緩い。ここで危機感というか切迫感が感じられないとちょっと辛い。そうだ、春の祭典でもこのキレがないのが不満だったのだ。私見だが、リズム処理が弱いと、譜読みが甘くなる。今は例の事件でしばらく謹慎中のロトなどはこの点が良いのだ。また4番が好きな方は皆1楽章のプレスト・フーガに拘りがあるだろうが、ここでもマケラは追い込みが足りなく聴こえる。何かが物足りない。ショスタコーヴィッチの焦燥感、作曲家としてもっと突き抜けたいという自己表現意欲、人間としての辛さ、苛立ち、それに抗う姿がこの楽章だと思うし、マケラも当然そんなことはわかっているはず。6番の終楽章でも、あのおちゃらけた音楽の奥にあるものを描かず、鳴らすだけ。それでもマケラは現実路線で、こういう表現をするのだろう。だから彼はオケをよく鳴らすことに長けている。でも、これで良いのなぁ・・。この路線は悪くはないけど、それこそマケラに「このままで良いのか」という焦燥感はないのだろうか?ベルリンフィルへの客演もあまり評判良くなかったみたいだし・・ますます心配になってきた。まぁ、私は、知り合いが有名になると、やたら心配したがる近所のおじさんみたいなものだけど。この心配が杞憂に終わることを祈りたい。
6 people agree with this review
4 people agree with this review 2024/07/19
ジャニーヌ・ヤンセンは、とりわけ美音のヴァイオリニストではないが、鳴りっぷりがよく、なんというか「ハズレのない」奏者だと思う。チャイコフスキーの協奏曲実演も聴いたが、熱演が観客に伝わる、そう言うタイプで、第一楽章が終わったら観客から自然と拍手が起こった。このディスクでもそう言う彼女の良さは遺憾なく発揮されている。シベリウスではダブルストップも端正だし、無茶はしない分、安心して聴ける。その分民族性とか北欧の香りは薄いが、ヤンセンにそれを求めるのは違うと思う。またプロコフィエフはより一層曲自体がヤンセンの美質に近いので、これまた堪能できる。 でも、このディスク問題がないわけじゃない。最近マケラに対する風当たりは強くなってきた。私もシベリウスは良かったが、パリ管との2枚とこのディスクは、なんと言うか鳴らすだけで、目指すところがわからない、と言う感想を持った。と言うことでヤンセンの鳴りっぷりは良いが、マケラもそれに乗っかって明るくやや脳天気な伴奏であり、BGMっぽいディスクとなった。当然それは良いこととは言えない、と私は思う。マケラは早くも正念場を迎えた気がする。
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