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Review List of レインボー 

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     2023/01/12

    イギリスの指揮者、ジョン・バルビローリが、ハレ管弦楽団を振って録音したシベリウスの『交響曲第1番』と組曲『ペレアスとメリザンド』を収録したCDです。
    バルビローリはシベリウスの録音をSP時代より行っており、得意とする作曲家の1人ですが、その中で最も評判が高いのがこの1960年代後半に録音された交響曲&管弦楽作品集です。
    バルビローリのシベリウスの中で1960年代のものは完成度は高く、収録曲はマイナーな曲が収録されていますが、これらの作品の入門としても良いかもしれません。
    録音は時期を考えれば十分と言えるでしょう。

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     2023/01/11

    日本のキープという会社が発売していた、ロイヤル・フィルハーモニック・コレクション。
    これはロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団を起用し、クラシックの名作を収録したもので、安価ながら質の高い演奏が多く話題となった。
    このCDはホルストの作品集で、惑星とセント・ポール組曲を収録したもの。
    指揮はヴァーノン・ハンドリーである。
    ハンドリーはシリーズでも外れのない指揮者ですが、さすが自国の音楽となると、オケも力が入っており、充実した金管や、美しい弦楽等聴きどころたくさん。
    惑星にしてもパンチの効いた天王星や、火星の豪快さなど、この値段なら充分お釣りがくる。
    スタジオ録音が多いシリーズの中で、珍しく教会で録音されたものらしく、ホールトーンが豊かで録音も良い。
    シリーズを代表する名盤の一つ。

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     2023/01/10

    アメリカの作曲家、アーロン・コープランドが書いた映画音楽を集めたアルバムです。
    演奏はレナード・スラトキン指揮、セントルイス交響楽団。
    コープランドのCDは数多く出回っていますが、映画音楽ばかりにスポットを当てたアルバムは珍しいかと思います。
    収録されたのはどれもがコープランドらしいアメリカ音楽を取り入れたわかりやすい作品です。
    演奏もそれに見合うようになかなか立派な演奏であり、この水準なら十分楽しめるでしょう。
    コープランドの作品をこれから聴いていこうという方にも良いかもしれません。
    録音は良好。

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     2023/01/09

    アンタル・ドラティが指揮した音源で、ミネアポリス交響楽団のリムスキー=コルサコフのシェエラザードをメインにロンドン交響楽団の演奏による小品を収録したアルバムです。
    シェエラザードは1958年に録音されたもので、明快な音楽が特徴です。
    またマーキュリーの録音のおかげもあってなかなか色彩的。
    ロンドン交響楽団との小品も出来が良いのですが、その中ではモルダウが良い。
    ややゆったりとしたテンポと、オケを存分に鳴らした演奏は聴きごたえがあります。
    共に古い録音ですが、音質は年代を考えると良好です。

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     2023/01/08

    このCDはジョン・ウィリアムズがソニーに吹き込んだ音源。
    レコーディング・アーツ・オーケストラ・オブ・ロサンゼルスという団体を振って、チェロと管弦楽のための作品を収録。
    チェロはヨーヨー・マが共演している。
    ここに収録された作品は映画音楽家ウィリアムズで見せる親しみやすいものではなく、現代音楽の技法を使ったクラシカルなシリアスな作品。
    いずれもクラシックの作曲家としても充分な技量を持っている事がわかる力作である。
    演奏は作品の魅力を過不足なく伝えてくれるもの。
    万人にはおすすめできないが、ウィリアムズが好きという人は聴いてみても良いかもしれない。

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     2023/01/07

    レイフ・ヴォーン=ウィリアムズの『海の交響曲』を収録したCDです。
    演奏は、アンドリュー・デイヴィス指揮、BBC交響楽団、BBC合唱団と、アマンダ・ルークロフトと、トーマス・ハンプソンの歌唱で収録されている。
    元々交響曲という割には声楽が表に出てくる作品だが、ここではさすが著名なBBCの合唱団と、ルークロフトとハンプソンによる堂々とした歌唱が聴きどころと言えます。
    オケはちょっと引っ込んでいるが、それが上手いこと作用している様に思います。
    録音は綺麗。

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     2023/01/06

    クレメンス・クラウス指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で収録された、リヒャルト・シュトラウスの歌劇『アラベラ』を収録したCDです。
    1942年にザルツブルクでのライヴ録音です。
    アラベラはクラウスが初演を指揮、またこのCDでタイトルロールを歌ったウルズレアクも初演時に同役で歌っていたはず。
    この曲の録音でも古い録音の一つですが、演奏は緊密なシュトラウスの音楽を充実した内容で聴かせてくれ、また歌手陣も素晴らしく、この歌劇の名演の一つではないかと思います。
    年代の割に音は良好です。

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     2023/01/05

    このCDは、ハンス・シュミット=イッセルシュテットが、手兵の北ドイツ放送交響楽団を振って録音したヴェルディのレクイエムである。
    共演歌手にはルートヴィッヒとゲッダという現代でもスターと知られる人物を配役しており、またともにポーランド出身で当時活躍していたカルメリとヴォイトヴィチも参加している。
    もちろん歌唱は悪く無いが特定の誰かが目立つのではなく、全体的にはオーケストラと声楽陣のバランスが上手く良く鳴った演奏で、なかなか壮大な世界を出している。
    年代を考えれば録音は良好。

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     2023/01/04

    アンドレ・クリュイタンスが振った音源を集めたCD。
    幾つかのアルバムを集めてCD化したものだ。
    メインは「交響曲のお誘い」というタイトルで発売されたLPを復刻したもの。
    これは交響曲の名作の聴きどころを集めたアルバムで、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を振ったもの。
    全曲ではないのが残念ですが、ハイライトとはいえ充実した演奏はさすが。
    ウィーン・フィルとは他にスメタナも収録されていますが、これも大変に素晴らしい。
    またドイツ音楽も得意だったクリュイタンス、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団ともドイツ音楽を残しており、その中から一部が集められています。
    この中ではシューベルトが大変素晴らしい出来で、これ程美しい演奏はなかなかありません。
    録音は年代を考えると十分でしょう。

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     2023/01/03

    ディミトリ・ミトロプーロス指揮、ニューヨーク・フィルハーモニックの演奏による、マーラーの交響曲第5番です。
    録音は1960年ですから指揮者の最晩年の録音となります。
    音楽はシリアスに引き締まったスケールの大きな演奏で、有名なアダージェットなどはなかなか。
    最後はライヴという事でミトロプーロスも力が入ったのか、盛り上がって終わります。
    録音年を考えると少々音は悪いのですが、ミトロプーロスのファンはもっておいても良いのではないでしょうか。

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     2023/01/02

    フレデリック・フェネル指揮、イーストマン・ウィンド・アンサンブルの演奏によるバレエの名作を集めたアルバム。
    マーキュリーに録音を入れた事で一躍有名となったフェネルは、スーザを始めとしたマーチや、当時のアメリカの作曲家の吹奏楽オリジナル、果てには南北戦争時の軍楽と多種多様な録音を残していた時代に録音されたもので、通常はオケで演奏されるバレエ作品を吹奏楽で演奏したもの。
    晩年のフェネルの演奏には疑問を持っているが、この頃のフェネルの演奏は勢いがあり、また演奏者も熱意があって良い。
    古い録音ではあるが、優秀な録音だったおかげで現在も聴けるだろう。

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     2023/01/01

    ジョン・バルビローリ指揮、ロンドン交響楽団を振って録音したアルバムです。
    本CDはデューリアスの作品がメインなのですが、選曲面で言えば冒頭の2曲、アイアランド『ロンドン序曲』バックス『ティンタジェル』が珍しいでしょうか。
    バックスのティンタジェルは時折録音があるものの、ロンドン序曲は殆ど録音がありません。
    作品の出来は散漫なのですが、聴けるだけで十分と言えるでしょうか。
    演奏はどれもバルビローリ節全開で、非常に濃密な音楽が繰り広げられていきます。
    イギリス音楽ファンにおすすめのアルバムです。

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     2022/12/31

    アンドリュー・デイヴィスが1989年より主席指揮者をしていたBBC交響楽団時代にテルデックにイギリス・クラシックを録音していましたが、その中でも、エルガー作品集に並ぶと言われているのが、このヴォーン=ウィリアムズの交響曲全集です。
    デイヴィスの演奏スタイルは基本的に堅実な演奏であまり面白い演奏はありません。
    もちろんこの録音でもそういう演奏もあったりしますが、7番や9番などはなかなか良い演奏なのではと思います。
    余白には管弦楽作品も入ってますが、こちらは知られた曲もあり良いと思います。
    これらは既発売のCDを纏めたボックスとなっています。
    個人的にはあまりおすすめしませんが、デイヴィスの音源を集めているという人には良いかも知れません。

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     2022/12/30

    ジョン・バルビローリ指揮、ハレ管弦楽団のコンビによる録音から、ドヴォルザークの後期交響曲集である。
    バルビローリといえばイギリス音楽のイメージがあるが、結構様々な国の作品を振っており、ディスコグラフィーもなかなか多彩。
    本CDで聴けるドヴォルザークはいずれの演奏もなかなかのもので、1950年代のバルビローリの演奏に見られた、ダイナミックな演奏が聴ける。
    個人的には交響曲は第9番が良かった。
    また伝説もなかなか良いと思う。
    録音の状態は今まで出た盤の中では恐らく1番良い復刻だと思う。

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     2022/12/29

    リチャード・ボニング指揮、ニュー・フィルハーモニア管弦楽団によるバレエ音楽『シルヴィア』を収録したアルバムです。
    ドリーブの代表的な作品であるシルヴィアは録音も豊富にありますが、このボニングの演奏はオーケストラが良く鳴っている他、音楽にメリハリがついており、なかなかの良い演奏と言えます。
    この作品のファーストチョイスにもお勧めの音源です。
    余白にはマスネの『ル・シッド』から、バレエ音楽が収録されています。
    これはナショナル・フィルハーモニー管弦楽団が演奏したもの。
    ナショナル・フィルはロンドンの腕利きを集めた録音用オーケストラで、ゲルハルトが振ったコルンゴルトの映画音楽集で有名ですが、その他著名な指揮者とも共演し、その中にはボニングが振った音源もあります。
    色彩的な演奏であり作品を知る分には全く問題ない演奏です。
    録音は年代を考えると問題ありません。

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