著者の最高傑作だと思っています。初めて読んだのは分厚い単行本で10年以上前ですが、その時に大変な衝撃を受けました。読み終えた直後に再読するほどでした。動物好きの方におすすめです。未読の方にはぜひ読んでもらいたいです。

世界観や用語の説明が中盤くらいまであり、少し退屈に感じましたが、子供たちが怪物に遭遇するあたりから一気に引き込まれました。 下巻はもう、「黒い家」を読んだときのように追い詰められる緊張感でページをめくる手が止まりません。

冒頭から惹きつけられる導入部で、丁寧な展開とスピード感ある展開の絶妙な組み合わせに最後まで一気にぐいぐい読まされました。グロテスクな表現が苦手な人には厳しいかもしれないけれども、ミステリーが好きな人には、お勧めですね。

結末に批判的なレビューもあるようですが個人的には蓮実が常に先のことを考えて言動を起こしていることから、この物語は決してここで終わりではないのだなという感じがして好きでした。

貴志祐介さんの大ファンでずっと読み続けていますが、なんとなく貴志祐介らしくないという感じの作品です。蜂との格闘に終始しているので。ただ作者の先入観なしで読めば蜂も不気味だし、ハラハラドキドキもあるし普通に面白いと思います。

防犯探偵・榎本シリーズ。主人公たちは皮肉っぽいのに憎めなくて、事件は悲惨なものが多いのにどこか笑えてサクサク読めます。貴志先生の作品の中ではかなりライトに読め、シリーズ３作目も納得の内容です。

貴志祐介さんの作品は大好きなので買ってよかったです。ただ、いつものダークな感じではありません。 トリックやストーリーが分かりやすくて面白いです。また、短編集なのでがっつり読みたい人には物足りないかもしれません。

サイコスリラー作品が好きなのですが、サイコパスが主人公というかサイコパス目線が中心に物語が進んでいく作品を読んだのはこれがはじめてでした。他の目線もあり、様々な伏線もあり、ゾクゾクする展開です。

この物語は、とても嫌悪感を抱く人も多いと思いますが、難しいことは考えなくて良いと思います。高校を舞台にしており、人気の高い先生が、実は殺人鬼だというシチュエーション。ただ楽しい作品。面白い以外の何の要素もないと思います。

倒叙形式最高傑作の１つ！！倒叙は犯人が既にわかっていて、それが追い詰められていく所謂古畑任三郎スタイルの作品のことです。主人公が親父を殺し、警察に追い詰められていく、その過程と結末にもうドキドキしっぱなし。一生売れない作品です。