ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス
新音楽監督での新録音! シューベルトの(未)完成!
アーノンクールが1953年に妻と設立したウィーン・コンツェントゥス・ムジクス。2016年にアーノンクールが亡くなったあと初めて、彼らがCDをリリースします。現在、アーノンクールとオペラでも共演し信頼厚かったシュテファン・ゴットフリートが音楽監督(首席指揮者)を務め、モザイク四重奏団でもおなじみのエーリヒ・ヘーバルト(コンサート・マスター)、アンドレア・ビショフ(第2コンサートマスター)と共に楽団を牽引しています。
彼らが取り上げたのはシューベルト。世界的バリトンのフローリアン・ベッシュをソリストに迎え、シューベルトの歌曲をブラームスとヴェーベルンがオーケストラ伴奏版に編曲したものと、シューベルトの『未完成』交響曲を四楽章構成で演奏したもの(第3楽章は、シューベルトが残したスケッチを作曲家のニコラ・サマーレと音楽学者のベンヤミン=グンナール・コールスが補完したもの、そして第4楽章は『ロザムンデ』の間奏曲、という構成)という、なんとも注目のプログラムです。ベッシュの歌唱は余裕たっぷりで精確無比なディクションと詩の世界を雄大なスケールで描いており、オーケストラ伴奏でその世界もより一層引き立つような素晴らしいもの。『未完成』ではアーノンクールによって培われた精緻なアンサンブルが炸裂。第1楽章での管楽器のクリアな発音など、ちょっと驚かされるほど。第3楽章と第4楽章も実に自然に流れており、ひとつのあり方として理想的名演が誕生したといえるでしょう。ウィーン楽友協会の会場いっぱいに響き渡るサウンドが心地よくとらえられており、まるでホールにいるような迫力ある演奏が楽しめます。ウィーン・コンツェントゥス・ムジクスの新たな時代の始まりを告げる、実に鮮やかなシューベルトの登場です!(輸入元情報)
【収録情報】
シューベルト:
1. 歌曲集(オーケストラ伴奏編曲版)
● 涙の雨(『美しき水車小屋の娘』第10曲/ヴェーベルン編)
● 道しるべ(『冬の旅』第20曲/ヴェーベルン編)
● メムノン D.541(ブラームス編)
● ひめごと D.719(ブラームス編)
● 肖像(『白鳥の歌』第9曲/ブラームス編)
● タルタルスの群れ D.583(ブラームス編)
● 君は憩い D.776(ヴェーベルン編)
2. 交響曲第7(8)番 D.759『(未)完成』
● 第1楽章:アレグロ・モデラート
● 第2楽章:アンダンテ・コン・モート
● 第3楽章(スケルツォ):アレグロ/シューベルトのスケルツォ(スケッチ)に基づく(2015年、サマーレ&コールス補完)
● 第4楽章(フィナーレ):アレグロ・モデラート/劇付随音楽『キプロスの女王ロザムンデ』間奏曲
フローリアン・ベッシュ(バス・バリトン:1)
ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス
トーマス・フェオドロフ(コンサート・マスター)
シュテファン・ゴットフリート(指揮)
録音時期:2018年4月27,28日
録音場所:ウィーン、ムジークフェラインザール
録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)