【チケット情報】若林顕

2015年10月7日 (水)

若林顕　ピアノ・リサイタル　＜サントリーホール30周年記念参加公演＞
衝撃のサントリーホール・リサイタル（2014年1月）から2年！
世界的ヴィルトゥオーゾ若林顕による、壮大なピアニズム！

若林 顕
Akira Wakabayashi
東京芸術大学で田村宏氏に、ザルツブルク・モーツァルテウムやベルリン芸術大学でハンス・ライグラフ氏に師事。17歳で日本音楽コンクール第2位。85年ブゾーニ国際コンクール第2位。87年エリーザベト王妃国際コンクール第2位受賞。その後、国内外の多数のオーケストラとの共演や全国各地でのリサイタルなど、多忙な演奏活動を展開している。
02年にはニューヨーク・カーネギーホールでリサイタル・デビューを果たしマイラヘス＝リサイタル・シリーズ（シカゴ）、ラ・フォル・ジュルネ（フランス・ナント）などにも出演。NHK交響楽団をはじめとする国内の主要オーケストラのほか、ベルリン交響楽団、サンクトペテルブルク交響楽団、ロシア・ナショナル交響楽団、ノールショピング交響楽団、スコットランド室内管弦楽団といった海外の名門オーケストラとも多数共演。室内楽の分野でもK・ブラッハー、S・イッサーリス、堤剛、K・ライスター、ライプツィヒ弦楽四重奏団、ウィーン八重奏団など内外の名手達と数多く共演。 近年は妻でもあるヴァイオリニスト鈴木理恵子との共演を重ねており、作品の本質に迫る深い音楽性が各地できわめて高い評価を受けている。13年に鈴木理恵子との共演による「ブラームス：ヴァイオリン・ソナタ全集」（キングインターナショナル）を発表。また、同年秋リリースの「ラフマニノフ：ピアノ・ソナタ第2番」、14年1月リリースの「ベートーヴェン：3大ピアノ・ソナタ」（両盤ともオクタヴィア）は、共にレコード芸術・特選盤となる。その後も、鈴木理恵子とのデュオによる「シューベルティアーナ」、「モーツァルト：ヴァイオリン・ソナタ集Vol.1」、ピアノ独奏による「チャイコフスキー：くるみ割り人形（ピアノ独奏版・世界初録音・レコード芸術特選盤）」、「リスト：ピアノ作品集」（レコード芸術特選盤・いずれもオクタヴィア）と、続々とＣＤが発表されている。
14年1月にはサントリーホール（大ホール）でソロ・リサイタルを行い、大きな反響を得た。その模様はNHK「ベスト・オブ・クラシック」でも放送された。
92年出光音楽賞、98年モービル音楽賞奨励賞、04年ホテルオークラ賞受賞。現在、桐朋学園大学特任教授、国立音楽大学招聘教授、サントリーホール室内楽アカデミー・コーチング・ファカルティ。
オフィシャルＨＰ　http://www.wakabayashi-akira.com/


若林顕、50歳の新しい道
―日本を代表するヴィルトゥオーゾから、世界のヴィルトゥオーゾへ―
エリザベート王妃国際コンクール第2位をはじめ数々のタイトルを受賞し、若き日から日本を代表するヴィルトゥオーゾ・ピアニストとして常に最前線で活躍してきた若林顕は、日本が誇る世界一級レベルのピアニストである。

若林顕は今年50歳を迎えた。
歴史的な巨匠ピアニストたちはどのように50歳を迎えたのだろうか。
巨匠たちの人生はいずれも波乱に満ち、輝かしい栄光と大きな苦悩に彩られている。
ウラディミール・ホロヴィッツは50歳から12年間、健康上の理由でコンサート活動を休止した。
グレン・グールドは50歳でこの世を去った。
そして若林顕が心から敬愛する二人の歴史的ピアニスト、アルトゥール・ルービンシュタインとスヴャトスラフ・リヒテルは次のような50歳を迎えた。

ルービンシュタインは、天才ピアニストとして12歳でデビューしてから89歳で引退するまで、80年近い演奏活動を行った。天才ピアニストとして華々しい活動を展開していたが、若い時の彼は派手な技巧を誇示するスタイルだったそうである。しかし47歳で音楽への姿勢を改め、演奏活動から一時遠ざかり、約3年をかけて演奏技術を徹底的に磨き直し、演奏スタイルを根本的に変えた。派手なパフォーマンスとは正反対の楽譜に忠実なスタイルを確立したルービンシュタインは、真の大芸術家へと生まれ変わり、50歳でアメリカに移住。89歳の引退まで、芸術に殉ずる活動を展開した。

リヒテルは子供の頃、ピアニストであった父がスパイの容疑で不当に処刑されたという悲劇的な体験を持つ。若い頃からその才能を大きく開花させた彼は、冷戦下のソ連においてなかなか西側に出ることができず、長らく「幻のピアニスト」と噂されていた。45歳で西側での演奏を許可され、ようやく国際的な舞台に登場することができた。そして1965年、50歳の時にはカーネギーホールでコンサートを開催し、センセーションを巻き起こした。自身も「本当にうまくいった演奏会だった」と語ったという。その後1997年に82歳で没するまで20世紀を代表するヴィルトゥオーゾとして世界中で精力的に活躍した。若林顕は中学生の時にリヒテルの来日公演を聴き、音楽と空間と自身が一つの宇宙のようになるという神秘的な体験をした。そのことは若林のピアニスト人生に大きな影響を与えた。

リヒテルを聴いた少し後、17歳で日本音楽コンクール第2位受賞、ザルツブルクに留学し、22歳の若さでエリザベート王妃国際コンクール第2位に輝き、若林顕は一気に世界の檜舞台に躍り出る。その後の華々しい活躍はあらためて語るまでもない。音楽の深淵を奏でることのできる稀有なピアニストとして、彼は国内外で数多くの聴衆を魅了し続けてきた。若林はその活動の中で常に新しい美を発見し、世界を深め、広めてきた。

若林顕の音楽の根源には深い祈りがある。彼は楽譜に忠実に、真摯に作品の世界を紡ぐ。そこには、作品に対する誠実な思いと、それを実現するために必要な完璧なテクニックがある。そういう音楽だからこそ、若林顕だけが持ちうる眩い光を放つ。そして近年、彼の音楽にはこれまで以上の自由さ、華やかさ、色彩感が加わり、彼が紡ぎだす作品世界は、より一層特別な深さと強さ、輝きと優しさを宿すようになった。

2014年1月に、この公演と同じサントリーホール（大ホール）で開催したソロ・リサイタルは音楽ファンに大きな衝撃を与えた。その後、各地でリサイタルやオーケストラとの共演を重ね、今年3月にはスウェーデン・ノールショッピング市に招聘され、ヴァイオリニストの鈴木理恵子とデュオ・リサイタルを開催。デュオはもちろんのこと、プログラム前半のソロ演奏が大きな反響を得て、地元紙にも大きく紹介された。今後も、ハンガリーやスロヴァキアでオーケストラとの共演やリサイタルが予定されている。海外の聴衆たちが彼を待っている。

日本を代表するヴィルトゥオーゾ若林顕は、50歳にして、世界的なヴィルトゥオーゾへと変貌を遂げようとしている。
我々は、その変貌を同時代に間近で見られるという幸運に恵まれているのだ。
1月30日、新たな歴史が刻まれる。

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2016年1月30日（土）　18：00　サントリーホール　大ホール
● ラフマニノフ：コレルリの主題による変奏曲Op.42
● ショパン：練習曲集Op.25　 全12曲
　第1番変イ長調『エオリアンハープ』
　第2番ヘ短調・第3番ヘ長調
　第4番イ短調・第5番ホ短調
　第6番嬰ト短調
　第7番嬰ハ短調
　第8番変ニ長調
　第9番変ト長調『蝶々』
　第10番ロ短調
　第11番イ短調『木枯らし』
　第12番ハ短調『大洋』
● ベートーヴェン：ピアノ・ソナタ第29番変ロ長調『ハンマークラヴィーア』Op.106
　若林顕（ピアノ）

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【関連情報】
《鈴木理恵子＆若林顕　プラチナデュオリサイタル》
2015年10月30日（金）19時　JTアートホール　アフィニス
ヴァイオリン：鈴木理恵子
ピアノ：若林顕
モーツァルト：ヴァイオリンソナタ第28番 ホ短調K.304
モーツァルト：ヴァイオリンソナタ第35番 ト長調K.379
モーツァルト：ヴァイオリンソナタ第40番 変ロ長調K.454
ベートーヴェン：ヴァイオリンソナタ第9番 イ長調「クロイツェル」Op.47
チケット：全席指定　5000円　学生2000円
お問い合わせ：03-3235-7772
コンサートイマジン　
http://www.concert.co.jp