CD 輸入盤

『わが祖国』全曲 サヴァリッシュ&スイス・ロマンド管弦楽団

スメタナ(1824-1884)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
88697771452
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

SONY CLASSICAL MASTERS
サヴァリッシュの『わが祖国』
久々の復活!


1977年ステレオ録音。CD最初期に発売され、久しく廃盤で入手できなかったサヴァリッシュの『わが祖国』がお買得価格で復活となります。
 録音当時、サヴァリッシュはパウル・クレツキの後任としてスイス・ロマンド管弦楽団の首席指揮者に就任して7年目を迎えた頃で、コンサートマスターにペーター・リバールを起用したオーケストラ再建も実を結び、すでに合奏精度なども向上していました。
 名高いシューマン全集から5年後のここでの演奏では、70年代サヴァリッシュならではの力強く引き締まったものとなっており、全曲を一体感のある見通しの良い音楽づくりで楽しむことができます。

【わが祖国】
第1曲『高い城(ヴィシェフラド)』
プラハの南、モルダウ河のほとりの崖の上に建つヴィシェフラド城は、10世紀後半に建設された中世ボヘミア王国の城で、そこではかつて伝説の吟遊詩人ルミールが、英雄や愛について歌っていました。 曲頭のハープの動機は、この吟遊詩人ルミールのハープを表したもので、以後、『わが祖国』全体を通じて変形使用されることとなり、この連作交響詩が、あたかも吟遊詩人によって歌われたボヘミアの物語であるといった様相を呈しています。

第2曲『モルダウ(ヴルタヴァ)』
『わが祖国』を代表する人気作で、単独で演奏される機会の非常に多い作品でもあります。内容的には、チェコの中央部を流れる大河モルダウとその周辺の景観を描写したもので、変化に富む水の流れと、民族舞曲や月夜の水の精、聖ヨハネの急流などが描かれており、最後には循環動機でもある『高い城』の主題をモルダウの主題にかぶせて輝かしく終わります。

第3曲『シャールカ』
恋人の裏切りから、なぜか全男性への復しゅうを誓ってしまった女傑シャールカ率いる女性の軍隊と、男性の軍隊との戦いを描いた作品で、同じ題材のヤナーチェクのオペラも有名です。シャールカ討伐に向かったツティラートが、色香と酒によって簡単に負かされてしまうといったストーリーが、スメタナの音楽では最後の勇猛果敢な音楽に象徴されるようにきわめてシリアスなものとして描かれています。

第4曲『ボヘミアの牧場と森から』
きらきらと輝く陽光を受けた緑の平原、収穫祭を思わせる農民たちの楽しげな踊り、森にそよぐ風や小鳥たちのさえずりがあるときは陽気に、あるときは淋しげに描かれる『モルダウ』に次ぐ人気作。

第5曲『ターボル』
免罪符販売を非難したことによってローマ法王から破門され、やがて虐殺されることになるチェコの宗教改革運動家、ヤン・フスの衣鉢を継いだ急進的グループ「ターボル派」を中心に巻き起こったフス戦争を描いた作品。スメタナはフス教徒たちの信条を民族主義の旗印として捉え、主題に彼らの賛美歌(コラール)を用いることで、チェコの歴史上、最大の民族的盛り上がりを見せた出来事を叙事詩的壮大さをもってダイナミックに描き上げています。

第6曲『ブラニーク』
前曲からつながっているこの作品は、ボヘミアのブラニーク山に眠る救国の騎士たちの伝説を描いており、主要主題には第5曲のターボルの主題が用いられて、チェコの危機を救う英雄の存在を強く印象付けます。
 実際の戦争では、十字軍のたび重なる侵攻を撃破しながらも、結局は内部分裂によって敗戦を迎えることになる彼らの戦いぶりを考えると、スメタナの描写は少々理想主義的美化が過ぎるようにも思えてきますが、この曲集が、吟遊詩人ルミールによって語られるチェコについての幻想的な物語である点、『ターボル』と異なり、フス教徒ではなく伝説上の存在である騎士たちに戦いがシフトしている点を考慮すれば、スメタナの設定は当を得たものと言えるのではないでしょうか。

【収録情報】
・スメタナ:連作交響詩『わが祖国』全曲 [74:32]
 第1曲「高い城(ヴィシェフラド)」[14:01]
 第2曲「モルダウ(ヴルタヴァ)」[12:47]
 第3曲「シャールカ」[10:00]
 第4曲「ボヘミアの牧場と森から」[11:30]
 第5曲「ターボル」[12:26]
 第6曲「ブラニーク」[13:48]

 スイス・ロマンド管弦楽団
 ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指揮)

 録音時期:1977年12月16,17日
 録音場所:ジュネーヴ、ヴィクトリア・ホール
 録音方式:ステレオ(セッション)
 プロデューサー:チャールズ・ガーハート

収録曲   

ディスク   1

  • 01. Vysehrad
  • 02. Vltava (The Moldau)
  • 03. Sarka
  • 04. From Bohemia's Fields And Groves
  • 05. T\xE1bor
  • 06. Blanik

ディスク   2

  • 01. Record Label: Rca Red Seal
  • 02. Catalog#: 88697 771452
  • 03. Country Of Release: NLD
  • 04. Year Of Release: 2010
  • 05. Notes: Wolfgang Sawallisch

総合評価

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残念ながら最近出たリマスター盤は、1985年...

投稿日:2016/09/30 (金)

残念ながら最近出たリマスター盤は、1985年にヨーロッパで製造されたRCA RED SEAL盤に比べると音質が曇り気味で、鮮度の劣化を感じる。演奏がいいだけに惜しまれる。オリジナルテープが痛む前にSACDでの再発売を期待する。

ROYCE さん | 神奈川県 | 不明

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指揮者はご存じN響の名誉指揮者で日本にも...

投稿日:2014/05/12 (月)

指揮者はご存じN響の名誉指揮者で日本にも馴染みのあるサヴァリッシュ。お亡くなりになりましたが、この録音は1970年代。指揮者はともかく、オケはやや往年の勢いが無くなったスイス・ロマンド。期待薄、バーゲンだったので購入してみたが嬉しい裏切りであった。チェコ・フィルのローカル色には及ばないが、アンセルメ時代の艶のある響きが戻っているようでした。いい買い物でした・。

k.k さん | 大阪府 | 不明

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写実的であり叙情的であり まぶたを閉じる...

投稿日:2014/05/01 (木)

写実的であり叙情的であり まぶたを閉じると、きらきら光るモルダウ川の水面が映るようです。 故郷を遠く離れた日本人が「ふるさと」(童謡)とを聞き、ジーンと来るようにこの演奏もそうなのでしょう・・・きっと。

氷の丈二 さん | 山梨県 | 不明

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