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うーつん さんのレビュー一覧 

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2018/05/02

     いつものことながらクレーメルの審美眼とそれを送り出し人口に膾炙させるまでのバイタリティーには感心させられる。どれもが独自のメッセージを持ち、クレーメルのたぐいまれな表現力によって時間に耐えうる芸術の建造物となっていく。ヴァインベルグもその一人だろう。その前にも取り上げられてはいるが、ここまで多方面の音楽を使ってヴァインベルグを紹介することはそうないことだと思う。クレーメルが歴史に名をのこすとするならば、この審美眼とそれを実証する実力と行動力によるものになるのではないだろうか。


      2018年2月に行われた彼のコンサートでもヴァインベルグを取り上げ、ポートレート写真(「失われた時」をテーマにした写真作品)をスクリーン上映しながらソロで50分近く弾ききった迫真の演奏(とその取り上げ方の工夫の素晴らしさ)は彼しかなしえないものだと思う。ディスクはその延長に過ぎないが、それでも当盤の価値が減るものではない。

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     2018/05/02

     いつものことながらクレーメルの審美眼とそれを送り出し人口に膾炙させるまでのバイタリティーには感心させられる。どれもが独自のメッセージを持ち、クレーメルのたぐいまれな表現力によって時間に耐えうる芸術の建造物となっていく。ヴァインベルグもその一人だろう。その前にも取り上げられてはいるが、ここまで多方面の音楽を使ってヴァインベルグを紹介することはそうないことだと思う。クレーメルが歴史に名をのこすとするならば、この審美眼とそれを実証する実力と行動力によるものになるのではないだろうか。


      2018年2月に行われた彼のコンサートでもヴァインベルグを取り上げ、ポートレート写真(「失われた時」をテーマにした写真作品)をスクリーン上映しながらソロで50分近く弾ききった迫真の演奏(とその取り上げ方の工夫の素晴らしさ)は彼しかなしえないものだと思う。ディスクはその延長に過ぎないが、それでも当盤の価値が減るものではない。

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     2018/05/02

     以前からカンチェリの作品は聴いてきたが、以前の作品が持っていた、霧の中からいきなり悲劇が飛び込んでくるかのような衝撃は少ない。レビューにもあるような内面との対話の性格があるからだろうか。内面を抉り出すような動的な表現でなく、内面を丹念に描き出すような静けさの要素が強いように感じる。   以前のカンチェリにあった強靭な力と葛藤、そして祈りへの昇華はそれほど感じないが、表現の放出から内側への収斂を行うことで人間を見つめる眼差しのあたたかさを感じる。クレーメルのヴァイオリンはいつも通り切れ味鋭くカンチェリの長いフレーズをモノローグのように語り、同時にオケと、そしてカンチェリの思想に寄り添って歌い上げている。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2018/05/02

     まず驚かされること、それは当盤がライヴ録音であること。ピュアな音質(いかにもECM!)と自由闊達な演奏、愉悦感に満ちた雰囲気がどのトラックからも体感できる。バッハの権威と言ってしまうと堅苦しくなりそうなところだが、これほど自由さを保ちながら明晰な解釈を、ライヴで行ってしまうのがシフの凄いところ。  ピアノ演奏の醍醐味を味わいつつ、堅苦しくないバッハを舌鼓をうち、それでいておなか一杯にバッハを満喫したい方にお薦めしたい。
     

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2018/05/01

     偏った見方かもしれないが、ゴージャスで美しいデュメイのヴァイオリンと詫び寂びで凛としたピリスのピアノでは相反するような気もする。それなのに何故か聴き入ってしまうくらいしっくりくるのだから不思議だ。渋めの茶碗を絢爛たる金で継いだような独特の美しさがこの二人にはある。

      ブラームスの若かりし頃の切ない情熱とそこに流されまいと構築された音楽の骨格がマッチした作品8が特に好みだが、デュメイとピリス、そしてその中を実直につなぐワン(上述の金継ぎ茶碗の例えを使うなら、漆の役割?)の3人の演奏がとてもマッチしており、理想的な音楽が聴こえてくる。もちろん作品87の仄暗い情熱もやはりブラームスらしい鬱屈さがあり聴きものだ。

      ピリスが引退・・・の時期(2018年4月)ゆえ、改めて聴きなおしている。いつ聴いても美しい演奏で、それぞれ3人が目指す美学が結晶化されたディスクになっている。やはり、ピリスの引退は非常に惜しい・・・。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2018/05/01

     楽器ごとにどのような差異があるのか・・・これに正確に答えられる自信はないが、結局のところ聴いた演奏に心が震えればそれでよいのかもしれない。少なくとも演奏者は「音当てクイズ」の意図で企画していないだろうから。

      とはいっても個人的な感想としてスタインウェイのもつ(と思っている)煌びやかな響きとは趣をかえた落ち着いた潤いのある響きが心地よく感じるディスクだ。夜にじっくりピアノを聴きたい方、暑い昼下がりに一服の清涼剤として聴きたい方などにお薦めしたい。

      恐らくはベーゼンドルファーの響きを堪能してもらうための心配りが嬉しい。音が発せられ、やがて消え入るまでの過程をじっくり愉しめる曲をそろえ、その刹那の儚さに胸をしめつけられる。落ち着いた佇まいの音が豊饒な音楽となっていく。「燦然と降りそそぐ」イメージのスタインウェイと比べ、「ゆっくりと沁みわたる」イメージのベーゼンドルファーの音楽がここにはある。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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     2018/01/20

     ドイツを中心としたヨーロッパを活動拠点とする細川俊夫の音楽思想・音楽を紡ぐ際のバックボーン、ランドスケープを対談形式で著している。 今、最も注目されていると思われる氏の作品ができる過程を知るうえで非常に面白い本となっている。日本を出る前、そしてヨーロッパに渡った後の活動と作品紹介を中心にわかりやすく、丁寧に書かれている。 今年(2018年)2月にはオペラ「松風」の日本初演も予定されているし、今後も日本での作品紹介が増えると思うが、それを「世界のホソカワ」的な話題先行のブームに終わらせないためにもこういった書籍からもきちんと知ることが必要と思う。そういったきっかけとしておすすめの一冊。

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