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0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2012/08/11
なんとも存在感のある変形ロゴだけのジャケット。ニドロローグと読むのかな?全体の感じは、マニアックでアングラな暗い雰囲気ですが、テクニックはしっかりしていて、リコーダーやオーボエなどの古楽器が入って来るあたりは、GENTLE GIANTやGRYPHONなどを想わせたりもしますが、テクニック一辺倒ではなく、静と動、明と暗を対比させる展開は、KING CRIMSONに近い。しかし、曲はつぎはぎだらけでCRIMSONほど完成されていないのですが、逆にそれがアングラ臭くて良いです。いろんな楽想が飛び出す目まぐるしい展開は、なかなか刺激的。次作では、マニアックな雰囲気は若干整理されて洗練された感があるので、こちらの1stの方が良いです。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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11人の方が、このレビューに「共感」しています。 2012/07/31
このエディションは、主にテルデック/エラートの音源だけあって、中低音域の抑制が効いた、なんとも優美なバッハ全集です。 リリング/バッハアカデミーの全集が、少し粗削りで男性的なバッハだとすると、こちらは味わいのある女性的なバッハ。 有名どころの演奏家が多いだけではなく、全集としてのまとまりやバランスも良いです。手元に置いておいて、何回も繰り返し聴く価値のあるものだと思います。
11人の方が、このレビューに「共感」しています。
7人の方が、このレビューに「共感」しています。 2012/07/23
MUSICAL OFFERINGの最初のリチェルカーレとトリオ・ソナタがフォルテピアノですし、室内楽作品に時折フォルテピアノを使っています。他にも、平均律にオルガンが登場したりで、鍵盤作品もチェンバロ一辺倒ではなく、リュート・ハープシコード、クラヴィコード、現代ピアノが登場したりで他の全集とは一味違うものとなっています。(ちなみに、コロリオフのピアノは、GOLDBERG、INVENTION&SINFONIA、ITALIEN CONCERTO、FRENCH OVERTUREなど。ピノックのチェンバロは、PARTITAのみです) こうしたことで、とかく単調になりがちな全集を変化のあるバラエティーに富んだものにしています。 それにしても、リリングの宗教作品やオーケストラ作品は別として、無名の演奏家や寄せ集め的なものが多いなか、全集として聴いた場合には、なかなか素晴らしいものになっているのは、リリング監修のせいなのか? 3種類ほどあるバッハ大全集でハズレがないのは、楽器も演奏者も選ばない懐の深いバッハの音楽の普遍性ということなのかも…。
7人の方が、このレビューに「共感」しています。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2012/07/13
ゴルトベルクはいろんな編成で演奏されることが多いのですが、ジャズトリオで演奏というのもおもしろそうだったので買ってみましたがハズレでした。 これはバッハのジャズ風イージーリスニングですね。原曲をほとんど変えずになぞるピアノにベースとドラムスが申し訳程度にリズムを刻む雰囲気だけのもの。 原曲の持つ複雑な構成やダイナミズムは消し去られ、ジャズの醍醐味であるモチーフから発展する迫力あるインタープレイ的な展開もほとんどありません。時に頑張っている所もありますが、なんか素人っぽい感じで説得力がありません。 この手のものでは、EUGEN CICEROやSVEND ASMUSSEN、GEORGE GRUNTZなどの方がよっぽどまし。 BGMとして流しておくには良いかもですが、それだったら有名処のクラシックの演奏家で十分です。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2012/06/05
LA出身の8人組バンドのデビュー作。 フォーク、ジャズ、サイケロックの雰囲気を持ったポップ・サウンドですが、清涼感のある女性ボーカルとハーモニーでしっとりした雰囲気に浸れます。チェロ、フルート、ハープシコード風キーボードがクラシカルな良い味出しています。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2012/05/22
GONGをよりスペイシーにしたというよりも、この人独自の世界感を持った小宇宙が展開されます。 アコースティック・ギターのフラメンコで始まる穏やかでヒーリング/ニューエイジ的な雰囲気ながら、その系統のものとは一線を画する無垢で楽園的な雰囲気が全体を支配しています。心洗われます。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2012/05/21
ソフトで陰りのある歌声もさることながら、チェンバーなアンサンブルと少しジャジーでブルージーなセンスの良いアレンジが味わい深いです。 飽きのこない、心に滲みるフォーク/ポップスの名盤だと思います。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2012/05/20
'69年の1stソロアルバム。内容は、モノローグ的独白劇の付随音楽といった風情。そこには、クラシックからの編曲や現代音楽的な音響効果を狙ったもの、フォークバラード、サントラ風ポップス、ポエトリーリーディングなど時代を反映した様々な要素があります。Serge Gainsbourgに近い感じで、なかなか良い雰囲気です。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2012/04/28
透き通った美しい歌声です。オーケストラ、シタールなどを使ったアレンジも上手いです。フレンチポップ風、歌謡曲っぽい曲もあって聴きやすいけど、何度も聴けるなかなか奥深いアルバム。もっと評価されて良いのでは…。心に滲みる隠れた名盤だと思います。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2012/04/25
2ndの「THE ANVIL」では、まさにニュー・ロマンティック真っ只中のムンムンと立ち込める陶酔感をも感じさせるリリシズムがありましたが、この3rdアルバムはよりポップに整理された感じがします。時代の終わりを告げるような一抹の淋しさは禁じ得ませんが、胸にキュンとくるロマンティックなメロディラインなど全体の雰囲気はヴィサージ特有のものを持っていて、こうしてリマスター盤で聴くと、これはこれで良いアルバムだなと思いました。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2012/04/14
フーガの技法は、楽器指定がないため様々なスタイルの演奏がありますが、オルガンやハープシコード、ピアノといった独奏楽器のみの演奏は単調になりがちで、各声部もぼやけてしまいます。 弦楽四重奏での演奏も音色が似ているため、同じような単調なものになります。 オーケストラの大規模な演奏は昔はやりましたが、大上段に構えた古風なもので、この曲の理想像とは思えません。 しかしこの演奏は、リコーダー、ヴィオラ・ダ・ガンバなどの古楽器、管楽器、弦楽器、オルガン、ピアノ、ビブラフォンまで登場し、各コントラプンクトゥスの性格に合わせて使用楽器を選んでいるため、単調な演奏に陥ることなく楽しめます。 しかも、アレンジ、オルガンと指揮にあたるHERIBERT BREUERという人は、この複雑な楽曲を入念に研究しており、よく聴くと古楽中心のアンサンブルであることからもわかるように、単に奇をてらったものではありません。 対位法の極限を追求するための楽究的な意味に重点を置かれて作曲されたこの曲集をわかりやすく再現し、しかも音楽的な質を落としていないのは、さすがドイツの演奏家だと思います。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2012/04/13
堂々とした落ち着いた演奏。タメが効いており、タッチが自在で起伏に富んでいます。各声部をきちんと捉らえており、他の演奏家ではあまり気付かなかった旋律が絶妙のタイミングで歌われます。複雑なゴルトベルクをなるほどと納得させられる構成力があります。 あまり知られていないピアニストですが、数あるゴルトベルクのレコーディングの中でも説得力のある、なかなか渋い演奏だと思います。
0人の方が、このレビューに「共感」しています。 2012/04/11
オランダのPROG/JAZZ-ROCKバンドということですが、もう少し歌謡風でラウンジ風な音です。 これは'72年のデビュー盤。退廃的なヨーロッパの独特な雰囲気もあります。 次作ではブラス・ジャズロック色が少し強くなりますが、どちらも良いです。
6人の方が、このレビューに「共感」しています。 2012/04/08
「フーガの技法」の最初の音を聴いた時、これがピアノなのかと疑いました。プリペアード・ピアノのような、電子処理されたピアノ音のような…。 しかも、主題はスタッカートで提示されます。 極端に遅いテンポで抑揚がなく、低音は分厚く響き、オルガンのようです。 これらはすべて意図的なもので、かなり分析的なものです。演奏というより、一旦曲をバラバラにして再構築したような感じです。 一音一音確かめるような、幾何学的なバッハの音を最適な場所にはめ込むような、音楽というよりパズルをしているような感じです。しかし、注意深く聴くと、遅いテンポだから可能な各声部の音色の微妙な変化、スタッカートやレガートで対比させることでより明確になるポリフォニックな旋律の歌わせ方は上手い。壮大なこの曲集の全体像が浮かび上がります。 今まで聴いたことのない極めてユニークな演奏です。
6人の方が、このレビューに「共感」しています。
2人の方が、このレビューに「共感」しています。 2012/04/07
ソフトで甘美な音色、ゆったりとしたテンポで朗々と歌います。 全体の印象は、一聴淡々と感じられますが、クールながら細部に気を配った分析力が、見事な構成感を生み出し、個々の前奏曲とフーガに留まらず曲集全体を統一感のあるものにしています。 バッハ、しかも平均律というと対位法的解釈を表面に打ち出した演奏が多いのですが、こういう解釈もあるのかと関心させられます。もちろん、レヴィナスの演奏が対位法的でないという意味ではありません。 分析力や構成力はまさしく対位法的な解釈に裏付けされるものですから…。 5枚のディスクを聴くのはかなりの時間を費やしますが、ハマると次々に聴きたくなります。 現代的なクールな叙情性というか、ある意味いろいろな解釈が可能な懐の深いバッハの側面を捉えたおもしろい演奏だと思います。
2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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