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Review List of フォアグラ 

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  • 2 people agree with this review
     2013/12/06

    「ダフニス」と「ラ・ヴァルス」は数年前エヴェレストがら酷い音で出たものと同じだと思うが、判別できないくらい音が違う。こんなに優秀な録音だったんだ。演奏もラヴェル、ドビュッシーが最高だ。ラヴェルはバルビローリ・マジックと呼びたいほどの幻想と興奮。「海」も最晩年のパリ管とのものより演奏、録音ともはるかに上まわる。「幻想」はオケの非力さが目立つのが残念だが、独特の語り口は味わえる。リハーサルがステレオで入っているが、晩年のダミ声と違い、明るい声で指示を出しているのがわかる。パイ時代の演奏の覇気はここからきているのだろう。

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  • 3 people agree with this review
     2013/12/04

    オーマンディのマーラーなんて殆どの人は興味がないだろうが、実は名演である。「大地の歌」をこれほどカラフルに美しく演奏したものは聴いたことがない。厭世観はないかわりに生きる力に溢れていて面白い。二人の独唱者も立派な出来。10番は中間3楽章の楽想の乏しさが如何ともしがたく、終楽章を聴くために我慢するのが常だが、この演奏ではオーケストラの圧倒的な名技によって実に楽しく聴かせてそのハードルを軽く越えてしまうのが驚きだ。ただ、肝心の終楽章に胸を締め付けられるような瞬間が全くなく、ひたすら美しく流れるのは大いに不満であるが。ラトルやギーレンのようにトルソとして描くのではなく、完成作品としてとにかく聴かせてしまうという点で一聴に値すると思う。

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  • 2 people agree with this review
     2013/11/29

    マゼールは今回のチクルスではいつもの手練手管を抑え、巨視的にマーラーを描こうとしたようだ。テンポは遅く、タメをたっぷりとり、悠然と進むその演奏を緩いと感じるか、巨匠的と感じるかは人によって分かれよう。ただ、同じロイヤル・フェスティヴァル・ホールでのライヴであるユロフスキ/LPOと比べると、表現の新鮮度、色彩とも劣り、特に1番は完敗である。2番も巨大な表現であり終楽章は高揚するが、どこか醒めており、テンシュテットのような感動は得られない。どうやらマゼールは曲が複雑になればなるほどやる気がでるようで、1番→2番→3番とだんだん面白くなってくる。3番はオケ、合唱も含め屈指の出来。録音も不足ない。評価は迷うが、やはり聴いてほしいという気持ちが強いので、甘いながらも満点とした。

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  • 4 people agree with this review
     2013/11/26

    ペトレンコの表現はシャープで大仰なところが一切ない。オーケストラ・コントロールは抜群であり、この大曲を最後まで凄まじい緊張感をもって引っ張る。ムラヴィンスキーがもしこの曲を振ったらこんな感じになったのではと思わせる圧倒的名演である。RLPOの見事さも絶賛したい。グローヴスやマッケラスの指揮でひなびた演奏をしていたのと同じ団体とはとても思えない。余談だが、私が初めてこの曲を聴いたのはハイティンク/LPO盤。30年程むかしだが、当時の音楽批評では酷評であった。それも演奏以上に曲に対して。高名な評論家は「所詮5番の試作にすぎない」と評したため、レコードを買うのに勇気がいったものだ。ところが聴いてみて一発で大傑作だと確信。「ラトルやチョンによってこの曲の真価がわかった」なんてのは嘘だ。突然の曲想の転換やパロディ語法といったこの曲の新しさに何度も聴いて慣れただけだろう。ハイティンクだって決して悪くなかった。評論家は一般リスナーの三週くらい遅れているという代表例である。

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  • 2 people agree with this review
     2013/10/21

    先に出たニールセンで驚き、是非バルビローリ・ソサエティからチャイコフスキー、ドヴォルザークも出してほしいとレビューに書いたら早速出た。テイチクやロイヤル・クラシックスでの埃っぽさ、粗さが見事に改善された丁寧な復刻であり、買い直す価値は充分あると思う。それにしてもこの演奏の熱さはどうだろう。決して上品な演奏ではないのだが、その感情の爆発の激烈さに心を奪われずにはおかない。オケの燃え方も凄い。バルビローリの代表盤としてドヴォルザークとともにカタログに永く残してほしい。

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  • 0 people agree with this review
     2013/09/30

    前作のシューベルトは、半ば地元贔屓でレビューを書いたが、このモーツァルトはそうしたこと抜きで、充分推奨に値する名品だと思う。2年前生演奏で聴いたモーツァルトは流れがよくなく、もうひとつの出来であった。ところが今回は、タッチがはるかに洗練され、音楽の流れも非常によい。それでいてデビュー当時のピュアな感性も保っており、瑞々しい演奏になっている。「トルコ行進曲」のリズムは異論もあるかもしれないが、基本的に装飾も趣味がよく、第1級のモーツァルトといえる。カメラータのオンマイクすぎる録音は相変わらずだが、前作よりは音の抜けはよくなっており、演奏の足を引っ張ることがなかったのは幸いだ。

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     2013/09/27

    深い音色から醸し出される含蓄という点ではフィリップス時代の方が上であり、ベートーヴェンのソナタはフィリップスへの60年代の全集に軍配を上げたい。一方でこのEMI選集では、ヴィルトゥオーゾ要素は明らかに優っており、さらに瑞々しいファンタジーに溢れていることが特筆される。有名なジュリーニとのブラームスが圧巻だが、それ以外のガリエラとのコンチェルトもどれも良く、フィリップスへのものを大きく凌ぐ。ショパンのエチュードとソナタも全く素晴らしく、めったに演奏されないシューベルトの3つの即興曲が取り上げられるなど、聴きどころ満載。これを聴かなければ、本当のアラウを知ることはできないといっていい。

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     2013/09/21

    小学生のころ、ガンバのロッシーニはよく聴いた。今聴いても、活力みなぎる演奏は充分魅力的だ。殆ど忘れられた指揮者になってしまったのが不思議である。もう1枚の名序曲集の出来栄えもいい。「エグモント」からパワー全開だ。なお、HMVの曲目紹介では、ロッシーニの「コリントの包囲」序曲が抜けている。

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  • 3 people agree with this review
     2013/08/18

    第1楽章のボレロでは、オケの色彩、表情がどこかおしゃれである。成程当初はナチスもファッショナブルであり、それが憧れにも繋がったことを思い起させる。それが繰り返される毎に巧妙にテンポアップされ、だんだん息詰まる展開になっていき、事態を止められなくなった時にはとんでもないことになってくる様子が鬼気迫る演奏で表出される。第3楽章の木管もカラフルであり、通常のモノトーンの印象とはだいぶ違う。その分を、弦が心を抉る。ペトレンコの表現は奇抜ではないが、充分個性を発揮しており、現在進行中のショスタコーヴィチ・シリーズの中でも傑出したものである。オケも好演。終楽章のグランカッサが腹に響く。

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     2013/07/22

    オケは両翼配置、響きの重心は低く渋く、往年のドイツの団体かと思わせる。テンポもゆっくりだが、第1楽章の弦の刻みは克明。まさに堂々たるブルックナーだが、第2楽章終盤で驚くほど美しく、そしてあまりに人間的な瞬間が現れる。これはマーラーでしょうと言いたいが、デイヴィスにとってはこういう曲だったのだろう。こういうブルックナー、けして嫌いではない。録音が悪いというレビューがあるが、私はむしろLSOライヴとしては上出来だと思う。

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  • 3 people agree with this review
     2013/07/01

    コマンド録音を出してほしいとここに書いていたが、メモリーズから出るとは。ただし復刻には問題ありだ。音質は4番→3番→2番→1番の順で良く、4番は良好だが、1番はレンジが狭く低音は出ず、フォルテはうるさく、鑑賞の限界だ。コマンドは35ミリマグネティックフィルム録音のはずだが、どうして曲ごとにこんなにばらつくのか。演奏は優秀。ライナー、セル、ベイヌムと共通する即物主義、硬派のブラームスであり、4番は、このスタインバーグが他の3人を凌ぐ。オーケストラも素晴らしい出来であり、いわゆるビッグ5比べと全く遜色がない。だからこそ復刻の不備が残念だ。コマンドの版権はユニヴァーサルが持っていると思われるので、DG録音と合わせてセット化してくれることを強く要望したい。

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     2013/06/30

    モノラル録音だが、音質は問題なし。デュ・プレの弓が弦を噛む音を生々しく捉えておりスタジオ録音よりいいぐらい。演奏はまさにデュ・プレ。無骨で体当たり的、音楽がどこに進むのかと思わせる危険性を孕んでおり、実に魅力的。ゲルバーのブラームスも聴きごたえがある。アルブレヒトの指揮が熱情に溢れ、ロマンティックそのもの。展開部でのゲルバーの打鍵の強烈さには圧倒されるが、この人は22才にして高度な音楽設計ができており、そこがデュ・プレとの違いだ。

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     2013/06/13

    演奏はどれも素晴らしい。音質もいい。ブラームスもディスキーよりよくなっている。それでこの価格は凄い。ドイツ音楽好きは買って絶対損しない。個人的には、ブラームスの1番、「ハフナー」「ジュピター」「グレート」が大好きだ。この時期のLPOは木管が優秀で、それがブラームスで効果絶大である。

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     2013/06/06

    これはアルトゥス盤についての感想。エルプでの復刻ということだから、当然ソースはLPということになる。ならば、どの盤を使ったのか、メロディア盤か、ヴォックス盤か、はたまたウラニア盤かを記すべきではないだろうか。肝心の音は、ウラニアのエロイカとしてはごく普通の出来で、特別優れたものではないだけに、データの不足もあって大いに不満である。音がよくなったといううたい文句で、こんなに種類がでているのはどう考えても不自然だと思うが。

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     2013/05/29

    テイチクの廉価盤LPを聴いてきた者としては、これは驚異の復刻だ。粗く安物くさい音だったのが、きめの細かい優秀録音に変貌。当時のEMIでもこれだけの音質のものはない。演奏も最高。ダイナミックで熱情的だが、一方ではニールセンの頑固で強引、晦渋な北欧気質をよく理解した上で綿密に曲想を追いじっくりと壮大なクライマックスを築いている。ブラームスはウィーン・フィルとの綿々とした情感はなく、端正でバルビローリとしてはやや情熱が足りないが悪くはない。それにしてもこれだけの高音質での復刻が可能ならば、ドヴォルザーク、チャイコフスキーも是非バルビローリ・ソサエティから出してほしい。

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