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バストロン さんのレビュー一覧 

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     2023/09/24

     チェロは全体的に音程があやしい。私は専門の音楽教育を受けておらず、もちろん絶対音感などないが、聴き進めるほどに気になりだし、そのうち気持ちが悪くなって、全部を聴き通すことができなかった。このビルスマという人は、指はよく動き、リズムもよいが、音程は致命的ではなかろうか。オーケストラの響きは非常に新鮮で興味深いが、録音のせいもあってか、高音がややきんきんする。

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     2021/03/06

    機敏なカンマーフィルとテツラフの清新な美音で聞けるモーツァルトで、録音も非常によいが、その割に楽しめなかった。理由はテツラフの振る舞いが硬くて伸びやかさに欠けること。いわゆる「ため」が少ないのが、さわやかな印象を与える一方、こくがなくさらさら流れすぎる。オーケストラ、独奏ともにダイナミクスの幅が狭く、ヴァイオリンが走りがちになる。全体に、思い切りがなく、押さえるところを押さえないまま先に進もうとしている。「ヴァイオリンも指揮も」で余裕がなくなり、あぶはち取らずになったのではないか。しかるべき指揮者と組んでやってほしかった。

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     2020/03/13

    シュターツカペレ・ドレスデンらしい、柔らかくて自然な響きのモーツァルト。オーケストラの自発性と調和がことさら快い。ホールがよく鳴っており、スイトナーの振った協奏交響曲のオーケストラ部は、同指揮者の交響曲と同様に立体感があってすばらしい。クラリネット協奏曲のクルツは、優しくいたわるようなデリケートな響きを出しているが、第2楽章の後半のピアニシモなどやり過ぎのようなところもある。問題は独奏者で、クラリネット協奏曲のミヒャリクという人は、至るところでテンポが走るのが大変気になった。音色もどこか弱々しく、自信に欠けているように聞こえる。正直のところ、よくこれで独奏者に起用されたと思う。協奏交響曲のほうの独奏者陣も走りがち。この曲で頻出する等分のスラーやスタッカートは、木管奏者にとって難しいのだろうか。この録音に限らず走るのを聴くことが多い(例えば、マリナーの録音のファゴット・トゥーネマンを聴いてみてください)。この録音では、独奏者陣のほとんど、例えば第1楽章ではホルン、第2楽章ではファゴット、第3楽章ではクラリネットが、引っ張って走っている箇所がある。この曲のクラリネットは、クラリネット協奏曲とは別の人が吹いているが、音色の傾向は似ており、オーボエとの音色差が少ない感じ。独奏者陣に特にだめな人はおらず、ややおとなしめではあるが、オーケストラと溶け合ったいい音を出している。以上のとおり、どちらも名演とは言いにくく、特にクラリネット協奏曲は薦められないが、オーケストラの響きの美しさはまさに出色で、それを聴くだけでも十分に価値がある。これらの曲の愉しさと独奏部の難しさをともに味わいつつ耳を鍛えるという意味で、得がたい演奏だと思う。

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     2014/06/22

    イギリスのクラシック系の若い女性トロンボーン奏者によるバラード中心のソロ・アルバム。バックにはストリングスが入る。
     コンセプトはジャズだが、アドリブの部分もすべてあらかじめ決めた音で吹いている。
     しかし、これがもの足りないかというと、さにあらず。嫌みのないナチュラルな音にさりげないニュアンスがついて、絶品。第一線のジャズトロンボーン奏者にありがちの「これでもか」というところは全くない。中音域のあまり難しくない、凡百の奏者ではとても売り物にならないであろうフレーズがことのほかすばらしい。クラシックの奏法をベースにジャズやポップスの奏法が統合され、演奏のスキルは全く問題がなく、安心して楽しく聞いていられる。イギリスの奏者らしく楽器はマイケル・ラスを使っており、手作り感のある暗めで深みのある音が心地よい。アルバムのコンセプトにもぴったりだ。
     何か、「普通の才能でも、素直で向上心を持ってしっかり練習すればこの位までいけるかもしれない」という感じを与えるので、トロンボーン奏者、特にヒーリング系を目指す人には是非聞いてもらいたい。
     ジャケットは本人を書いた絵であるが、ジャケ裏やブックレットに写真が何枚か載っており(ユー・チューブでも見ることができる)、大柄なショート・ブロンドの美人だ。なぜジャケット表に写真を使わなかったのか。このアルバムの制作者は何を考えていたのか。このアルバムがあまり売れていないとしたら、その主な理由は、間違いなくジャケットに写真を使わなかったことだと断言する。

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     2013/12/24

     「復活」の名演盤にこの録音を挙げた評論や記事はあまり見ないが、これはすばらしい演奏だ。率直で柔軟な進行、集中力の途切れない弱音部と、力強さとゆとりの両立した強音部(「爆音」という感じはしない。)。オーケストラの音は和声感に富み、リズムには弾力性があり、引き込まれるような響きがする。独唱者の二人は自然な発声とイントネーションですこぶる聞きやすい。合唱の扱いもうまく、十分な存在感を示しながらオーケストラとよく調和している。指揮者は全体を見通しつつ、細部まで神経を行き届かせて緻密な音響をつくり、最後には劇性あるクライマックスを築き、決然と曲を終える。録音は空気感抜群で奥行きが感じられる。その割にホールトーンが感じられないのは、会場を埋めた聴衆のためだろう。ライブ録音で避けがたい演奏の傷もあまりない。指揮者、オーケストラ、声楽全体の雰囲気とまとまりがよく、注文をつけたい気持ちが起きない。繰り返し聞きたくなる名演だ。

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     2013/08/02

    これは、しばしば聴きたくなるとはいいにくいこの曲の、まことに珍しいしばしば聴きたくなる演奏だ。何度も聴いてつくづく感じるのは、何ともいえないオーケストラの素晴らしさだ。バルビローリ・ベルリンフィルにおけるベルリンフィルと双璧の、いつまでも聴き入っていたい至高・至福の音。私は、これらの演奏に聴くオーケストラの音に、ヨーロッパ音楽の中で成熟した近代オーケストラの最善の姿を感じる。それに、ここでは、聴き手に寄り添うような、指揮者の無私ともいうべき解釈が加わる。バルビローリには聴き込んでいくと気になる箇所が生じてくるが(終楽章終結部の休止符の短縮など)、この演奏には何度聴き返してもそうした気になる箇所が生じないのは、不思議なほどだ。諸兄が指摘される終楽章のテンポの速さも、終結部に至って円満な納得に転化する。見事な演奏だ。バルビローリ・ベルリンフィルのディスクで「マーラー9番・命」と思うほどこの曲への畏敬とその演奏に対する愛慕を感じてきた小生であるが、3年ほど前にこの盤を聴き始めてから、聴き込むほどにその良さが身にしむようになり、今ではほとんど宗旨替えしてしまった。諸兄が言われるように、録音の良さ、ジャケットの渋さなど、ディスクとしての価値も高い。この曲のディスクを座右に置いて聴き込みたい人に対してファースト・チョイスで薦められる名ディスクだ。

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