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マーラー(1860-1911)

CD 交響曲全集 バーンスタイン&ニューヨーク・フィル、ロンドン響、他

交響曲全集 バーンスタイン&ニューヨーク・フィル、ロンドン響、他

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    つよしくん  |  東京都  |  不明  |  2011年07月01日

    バーンスタインが史上最大のマーラー指揮者であることは論を待たないところだ。バーンスタインは、DVD作品を含めて3度にわたってマーラーの交響曲全集を録音した唯一の指揮者でもあるが(最後の全集は残念ながら一部未完成)、そのいずれもが数多くのマーラーの交響曲全集が存在している現在においてもなお、その輝きを失っていないと言えるだろう。本盤におさめられたマーラーの交響曲全集は、バーンスタインによる最初のものに相当する。録音は1960〜1975年という15年の歳月にわたってはいるが、その殆どは1960年代に行われており、バーンスタインがいまだ50歳代の壮年期の演奏ということが可能であると言える。オーケストラは、当時音楽監督をつとめていたニューヨーク・フィルを軸として、第8番はロンドン交響楽団が起用されている。このようなオーケストラの起用の仕方は、1970年代によるDVDによる2度目の全集がウィーン・フィルの起用を軸としつつも第2番においてロンドン交響楽団、「大地の歌」においてイスラエル・フィルを起用したこと、3度目の全集においては、ウィーン・フィル、コンセルトへボウ・アムステルダム、そしてニューヨーク・フィルの3つのオーケストラを起用したこととも共通していると言える。バーンスタインのマーラー演奏は極めてドラマティックなものだ。変幻自在のテンポ設定や思い切った強弱の変化、そして猛烈なアッチェレランドを駆使するなど、その劇的な表現は圧倒的な迫力を誇っており、聴いていて手に汗を握るような興奮を味あわせてくれると言えるだろう。こうしたバーンスタインのマーラー演奏のスタイルは最晩年になってもいささかも変わることがなかったが、晩年の3度目の全集では、より一層表現に濃厚さとスケールの大きさ、そして楽曲の心眼に鋭く切り込んでいくような奥行きの深さが加わり、他の指揮者による演奏を寄せ付けないような至高の高みに達した超名演に仕上がっていたと言える。本盤におさめられた演奏は、50代の壮年期のバーンスタインによるものであるだけに、3度目の全集のような至高の高みには達してはいないが、前述のようなドラマティックな表現は健在であり、とりわけトゥッティに向けて畳み掛けていくような気迫や強靭な迫力においては、2度目や3度目の全集をも凌駕しているとさえ言えるだろう。ストレートで若干荒削りな演奏と言えなくもないが、スコアに記された音符の表層をなぞっただけの洗練された美を誇る演奏などに比べれば、よほど本演奏の方がマーラーの本質を捉えていると言えるとともに、我々聴き手に深い感動を与えてくれると言えるだろう。いずれにしても、本全集は、稀代のマーラー指揮者であったバーンスタインによる最初の全集として、今後ともその存在価値をいささかも失うことがない名全集と高く評価したい。録音は、従来盤が今一つ冴えない音質であったが、数年前にマルチチャンネル(3チャンネル)付きのSACD盤が発売され、信じ難いような鮮明な音質に生まれ変わったところである。当該SACD盤は分売でしか手に入らないが、バーンスタインによる至高の名全集でもあり、少々高額でもSACD盤の方の購入をおすすめしておきたいと考える。

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  • ★★★★★ 

    タンノイ愛好家  |  京都府  |  不明  |  2010年11月04日

    いつのまにか、所持しているマーラーの全集が16組になってしまった。自分ではマーラーの熱心な聞き手ではないと思っていたが、そうでもないらしい。バーンスタインのこの全集は偏見で避けていたが、今回面白く聞くことができた。もっと高い評価でも良いと思うので★五つ。

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  • ★★★★★ 

    モンスター  |  東京都  |  不明  |  2004年12月30日

    不滅の名盤です。 録音も良好。真っ当な音。正しいアナログの感触がありお勧めですが、反面、DSDリマスター盤が出る事を待ち望んでいる私はいったい何なのでしょう? 現時点で他の指揮者達のどのマーラー全集より格が上です。 バーンスタインの新盤より良い部分もあります。

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  • ★★★★★ 

    鉄血桃太郎  |  yamanasi  |  不明  |  2004年09月03日

    バーンスタインの後年の演奏から失われたまばゆいエネルギーの放射がここにある。バーンスタインとマーラーとの本格的な出会いのみずみずしさがここにある。それゆえ曲によってはマーラー演奏のノウハウを確立しきれておらず、後続の指揮者に乗り越えられてしまったところもあるが、それもまた現代マーラー演奏の起点をなすものでもあるのだ。様々な意義をこめて9点。

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  • ★★★★★ 

    サルゲッチュ  |  足立区  |  不明  |  2004年02月13日

    今となっては、昔々のマーラー全集。時代が変わったのか、マーラー演奏が先鋭化してしまったのか、虎屋の羊羹のように懐かしさが売りの演奏。しかし、誰の心をも引きつけてやまない中庸の魅力も、時とともによりはっきりとしてきた。バーンスタインは、マーラーの魅力の本質を的確につかんでいた結果のことだろう。バーンスタイン自身も時代の力に大きく変貌を遂げてしまった。そして、この録音が、最初の出会いの時に感じたしあわせな魅力を保って、今もここにあるのは奇跡のようにに思われる。

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