弦楽四重奏曲第16番、第11番『セリオーソ』、第6番 クレモナ四重奏団
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風信子 | 茨城県 | 不明 | 2019年01月10日
3つの時代からそれぞれ曲が選ばれた面白さがわたしを惹きつける 初期のOp.18からは第6番 これはFinaleに”憂鬱”と表情記号があり 楽章の前半は唸るような緩徐部が長く続く ようやく走り出しても幾度となく”憂鬱”に引き戻される変り種だ 中期からは第11番 第3楽章に楽曲の呼び名となっている”セリオーソ”の表情記号がある 厳格にとか真面目にと訳される FinaleにLarghettoの序奏がつくだけでこの曲には緩徐楽章がない とベートーヴェンのクァルテットは個性揃いだ 後期からは最後の第16番 これもFinaleに謎の言葉が(スコアに)書き込まれている チェロの問いかけに上声が答える ”そうであらねばならないのか””そうであらねばならぬ”とGraveで問答された後主部Allegroとなる 大変面白く求めても尽きない謎と魅力に覆われたベートーヴェンをクレモナ・クァルテットは颯爽と美しく奏でる 作曲順にとはいえ変ロ長からへ短調へそしてへ長調 ♭2→♭4→♭1と見事な流れを描いてまとめるプログラミングの妙に感心する 歴史的並びに現代の名器を曲毎に持ち替えて演奏している贅沢さにクレモナの名も肯けようというものだ あなたも如何1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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