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マーラー(1860-1911)

CD 交響曲全集 クラウス・テンシュテット&ロンドン・フィル(セッション&ライヴ)(16CD)

交響曲全集 クラウス・テンシュテット&ロンドン・フィル(セッション&ライヴ)(16CD)

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  • ★★★★☆ 

    ALMA  |  東京都  |  不明  |  2020年10月11日

    東ドイツ出身の名指揮者達には、カラヤンのような流麗で器用にオケを操る指揮をする巨匠が少ない様な気がする。ザンデルリング、ブロムシュテット等々…テンシュテットもその中に含まれるだろう。この巨匠はとにかくオケと良好な関係を築けない。北ドイツ放響とも演奏ツアー中に喧嘩別れ。いくつかの録音でも共演したベルリン・フィルとも思っていたほどの良い関係ではなく、20数回の客演で終わってしまった。オケだけではなく専属したEMIの録音は最悪で、専属がデッカやグラモフォンであったら、テンシュテットの録音された演奏の評価も上がったであろう。ここに聴くマーラーの交響曲全集は数少ない良好な関係を継続できたイギリスのロンドン・フィルとの録音で、流麗ではないが、旋律の濃厚な歌いまわしとロマン溢れる情感と没入感で、マーラー独特の美感が味わえる。第1番と第3番、第5番~第8番と、未完成の第10の第1楽章は名盤といえるが、第2番と第4番、第9番及び大地の歌は完成度がイマイチ。第2番には海賊版と正規ライブ録音の爆演があるのでスタジオ録音では迫力不足。第4番も放送ライブ録音の方が良い。問題なのは第9番で、海賊版も少ないし、正規ライブ録音もない。もともとテンシュテットがこの曲を得意としていなかったのかもしれない。彼の初来日で第5番の演奏を東京で聴いたが、かなり大味な演奏をする指揮者で、弱音の繊細な響きの扱いがかなり不明瞭な印象で、精緻で室内楽的で爆演ができない第9番は相性が悪かったのか?スタジオ録音はある程度の水準の名演だと思うが、もう少しテンシュテットから彼独特の何かを期待できる名演が欲しかったところだ。ロンドン・フィルも超一流のオケではないが、オケとの関係では最も良好だったので、これ以上の演奏は望めないだろう。ウィーン・フィルと全集を録音していれば、なんてあり得ないことを考えても仕方がない。ウィーン・フィルとは一回の臨時の客演で仲違いして決別してしまった。オケの良好な関係なくしてテンシュテットのマーラーの真の姿を聴くことはできないッ!多くのクラシックファンは、オケの技量が優れていることだけが名演奏が生まれる条件だとは思っていないハズだから…。

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