アルプス交響曲、ドン・ファン、『ばらの騎士』第3幕のワルツ ベーム&RIAS交響楽団
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千葉のアリアドネ | 千葉県 | 不明 | 2010年02月13日
auditeさんまた快挙。アルプス目当てに購入。52年3月の録音としては驚異的な鮮度だ。周知の通りベームには57年SKDの名演があり(あと1年遅ければステレオ収録であったろうに)、OIBP化もされているが、解像度はこちらが断然良く、ベームの音作りが理解しやすい。演奏だけで言えば爽やかなロマンと山岳の臨場感にあふれ、オケ特に管楽器の自発性あるSKD盤がやや上回るかもしれない(演奏時間SKD51分58秒、当演奏54分24秒)。しかし山を仰ぎ見ながらがっしりまとめ上げたかの様な当盤の魅力も相当なものだ。特に嵐以降は素晴らしい。聴くたびに思うのだがベームのアルプスは自然への畏敬、憧憬そして「感動」に満ちている(ベームがステレオ録音を残し人口に膾炙していれば、安っぽいスペクタル的作品などと言う不当評価をされずに済んだのではないか)。私事で恐縮だが私は富山県に赴任したことがある。北アルプスの堂々とした立山に登ったり、峻嶮な剣岳を見上げながら5年間を過ごし、山の荘厳な美しさに魅了されたが、最もそれに似つかわしいのはベーム(そしてケンペ)の演奏だと思っている。思えばベームは終生出生地「グラーツ(美しい世界遺産の町だ)の山男」であることを誇りとした人だった。3人の方が、このレビューに「共感」しています。
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