交響曲第7番、『金の紡ぎ車』 クライツベルク&オランダ・フィル
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風信子 | 茨城県 | 不明 | 2016年02月20日
劇的な語り口が痛快なクライツベルクである 遺産としてドヴォルジャークの四つの後期交響曲と四つの交響詩が残された その一つ「第7」と「金の紡ぎ車」は一際劇性に富んだ演奏となった その死を惜しむもいい 演奏を批評するもいい でも彼の残した演奏を聴き返す時を持ち続けたいものだ 闊達な指揮棒の動きが見える 所作以上に物語る双眸の放つ光が射す オーケストラが歌い合い 無数の対話が飛び交う その中心でクライツベルクは鼓舞し受容し未知のフィールドへ皆を導く 情念と思念を超えて音楽が屹立していく ドヴォルジャークが憧憬し労作の道程で今行き着いた創造の鑑が見事に生み出されている そこに古典の展開発展型を見るもよし 民族精神の昇華を聴くもよし だがあるのはドヴォルジャーク自身の世界だ 世界に語りかけるべき価値を持つ芸術精神と美だ なんと生きる力にあふれた音楽だろうか 衷心より推薦する2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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