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マーラー(1860-1911)

SHM-CD 交響曲第9番 レナード・バーンスタイン&ベルリン・フィル

交響曲第9番 レナード・バーンスタイン&ベルリン・フィル

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  • ★★★★☆ 

    つよしくん  |  東京都  |  不明  |  2010年02月28日

    本盤は、バーンスタインがベルリン・フィルを指揮した唯一の演奏会の記録である。カラヤンがバーンスタインをベルリン・フィルの指揮台に立たせなかったとの説が横行しているが、私は、側近が親分であるカラヤンの気持ちを勝手に斟酌して、そのように仕向けたのではないかと考えている。比較のレベルが低すぎてカラヤンには大変申し訳ないが、我が国の某党の某幹事長のケースに酷似しているとも言える。しかも、カラヤンはこの時期、自分のレコーディング人生の最後を飾る作品として、ベルリン・フィルとともにマーラーの第9の究極の演奏を目指して、真剣に取り組んでいた。しかしながら、バーンスタインの同曲への解釈とカラヤンのそれとは北極と南極ほどに大きく異なる。そんな完全アウェイの中に、バーンスタインは果敢に飛び込んでいった。その結果、両者の試行錯誤がはっきりと聴き取れる演奏になった。バーンスタインは、あたかも不感症の女性のように、思い通りの音を出そうとしないベルリン・フィルをうなり声まで発して相当にいらいらしている様子が伺え、ベルリン・フィルもアンサンブルの乱れなどに、バーンスタインの大仰な指揮への戸惑いが見てとれる。このような指揮者とオーケストラの真剣勝負の格闘が、本盤に聴くような大熱演を生み出したと言えるだろう。正に、一期一会の奇跡の熱演である。しかしながら、本盤は、果たして繰り返して聴くに足りる演奏と言えるのかどうか。というのも、私は、ベルリン・フィルはともかく、バーンスタインが本演奏に決して満足していなかったのではないかと思うからである。本盤が発売されたのが、カラヤン没後バーンスタイン存命中ではなく、バーンスタインの没後2年も経ってからであるというのも、それを表しているのではないだろうか。バーンスタインのマーラーの第9の決定盤はあくまでもCOAとの84年盤。本盤は大熱演であることは認めるが、バーンスタインのベストフォームとは到底言えず、あくまでも一期一会の記録として記憶にとどめておきたい。

    17人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • ★★★☆☆ 

    音楽ばか。  |  北海道  |  不明  |  2012年01月13日

    ハッキリ言わせていただくが、まだこの曲を知らず、初めてマーラーの第9交響曲に触れる人には絶対に勧めることはできない。聴いてみれば、この演奏が失敗に終わったものであることは明白である。アインザッツや音程のズレがあまりに多い上、重要な旋律を奏でる管楽器がヨレヨレであったり、挙句の果てには落ちたりしている。「一期一会」のフレーズ、根拠の無い噂や伝説などにかこつけて、未だにこの演奏を決定盤として持ち上げている評論家達には失望を覚える。十代のガキんちょにそう思われる評論家ってなんなんだろう・・・ 散々貶しといてあれだが、それでも星3つに保っているのはやはりこの演奏が単に失敗した演奏として片付けることのできない「聴き手を惹きつける何か」が存在しているからである。この演奏に感動する人がいることも十分に理解できる。 名演、駄演の議論を抜きにしてもベルリンフィルがここまで練習不足でビクビクしながら演奏しているのを家庭で聴けるのは後にも先にも恐らくこの演奏だけであるだろうし、いつしくじって演奏が止まるかわからないことからくる物凄い緊張感が伝わってくるから一聴の価値は多いにある。バーンスタインの叫び声や唸り声、感動からきている?ような唸り声もあるし(笑) マーラーの第9番の演奏としては失格だが、この演奏の歴史的価値は高いし、番外編で聴く演奏としてはある意味120点である。こういう評価の方がこの特殊な演奏には相応しいのではないだろうか。

    14人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • ★★★★★ 

    eroicka  |  不明  |  不明  |  2010年02月13日

    この演奏をFMから90分カセットテープに録音して、擦り切れるほど聴いたことを懐かしく思う。少年時代、密かに自殺願望を抱いていたのだが、マーラー、とりわけ、この演奏を聴いては死への衝動と生の本能との相克、葛藤に揺れていたのを思い出す。この演奏の凄まじさは、言葉で説明を尽くし、美辞麗句を並べたところで言い尽くせず、虚しい。ただ、虚心坦懐に耳を傾けてほしい。魂を揺さぶられるほど引き込まれるか、それとも、指揮者の唸りが気になる雑な演奏に感じるかは、聴き手が判断することだ。十分な練習時間のとれなかった(カラヤンの横槍が原因ともいわれる)一期一会のライヴで、完成度という面では疑問符がつかぬでもないが、それを超えた独特の緊張感や陶酔感を味わってほしい。DGから出た初出CDも持っているが、今回、大幅に値下げされて再発売されたのは、ファンにとっても喜ばしく、若い世代にも広く聴いてほしい。ただ、一言、難をいえば、好みの問題かもしれないが、初出のCDよりヒスノイズが多少減って聴きやすくなった分、レンジが狭くなり、若干音が丸く劣化したような気がする。

    10人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • ★★★★★ 

    うーつん  |  東京都  |  不明  |  2013年06月03日

     ライブの一発録りだから傷やほころびは当たり前。この盤、有名盤なだけあり、いろいろなレビューが出ていて勉強になった。私にはこの盤は最高評価で応えたい。壮絶な七転八倒があるのがいかにもマーラーぽくって気に入っている。    後年のACOとのライヴはバーンスタインとオケが同じ方向を向いて堂々とした歩みで進む観がありこちらも最高評価と思っているが、BPOとの当盤では指揮者・オケが全く違う方向を向きながら、お互いがあえぎつつ歩いて行き、最後は一緒に迎えるような感動感があると思っている。  賛否両論あろうが、この演奏の録音が遺されている人生とない人生、どちらが価値ある人生かと問えば答えは決まっている。「この盤があってよかった!」と私は思う。

    9人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • ★★★★★ 

    トシヲ  |  神奈川県  |  不明  |  2015年06月30日

    SACD用の2015年マスター。 何とCD初出時から編集で消されていたバーンスタインの唸り声が復活しています。 レニーファンからすれば、これは事件です。 中学生の頃、演奏ノイズまで記憶するほど、 繰り返し聞いていたので、感無量です。 最近発売されたイスラエルフィルのほうを気に入ってましたが、 本盤の「事件性」はいつまでも色褪せないですね。

    7人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • ★★★★★ 

    ひばりの舌  |  佐賀県  |  不明  |  2015年06月28日

    既出の他社SACDはヘッドフォンで聴くと明らかだが、OIBPリマスターをベースに用いているようだ。OIBPリマスターの音は、放送局のオリジナルのマスターのヒスノイズを嫌ったのか高音をかなりカットし、またカッテングレベルを底上げして一聴すると肉厚に聴こえる様にしているが、ヘッドフォンで詳細に聴くと音がこもり気味で高音の情報が少ない分、紗のかかった様なもどかしさを感じる。 今回のユニバーサルのは妙なマスタリングをしていないオリジナルのマスター(帯に書いていることを信じるなら、今回のために改めてRIASのテープからマスタリングしたことになる)によるSACD化で、音質が全く違っている。エソテリックを捨てでもユニバーサルのSACDに買い替えるべき。DGの1991年の初版でもバーンスタインの唸り声や足音を目立たなくするため少しいじっているという話だが(当時のNHK-FMの放送をエアチェックしたテープと聴き比べたが、確かに目立たなくされていた)、今回のユニバーサルのSACDではバーンスタインの唸り声や足音が初版より聴き取れるようで、本当に今回のために改めてRIASのテープからマスタリングした可能性があるように思う。

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  • ★★☆☆☆ 

    とくちん  |  熊本県  |  不明  |  2010年09月20日

    歴史的迷演奏に感じます。バーンスタインの演奏は確かに独特な雰囲気がありますが、コレはちょっといただけない…。相性の問題でしょうか?しかもパフォーマンスもイマフタツとくれば…残念。バーンスタインのマーラーはほぼハズレ無しと踏んでいたのでショックでした。

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  • ★★★☆☆ 

    ほんず内閣総理大臣  |  北海道  |  不明  |  2010年03月21日

    1枚ものになったので買いなおし、久々に(もともとこの演奏はしょっちゅう聞くものでもないし)聞いてみました。ま、バーンスタインがあらん限りの気合を注ぎ込んだ大演奏であることに間違いはありません。オーケストラを叱咤し、引きずりまわし、彼独自の世界を展開しております。ただし、これは名演奏というものなのかどうか、いささか疑問はもちました。表現の熟成度は後年のコンセルトヘボウとの演奏が上でしょうし、さらに、このディスクではベルリンフィルであることがハンディキャップ(!)になっているようにすら、私は思いました。曲への耽溺が薄く(少なくとも指揮者よりかなり薄い)、反応のずれや、アンサンブルの不調和が時々感じられるのであります。やはり、このディスクは、一つの記録として評価するのが妥当でしょう。なお、今回1枚になって、音がずいぶんと温和になったような印象です。かつてのFMや2枚ものディスクではもっと荒々しかったような気がしましたがねぇ。

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  • ★★★☆☆ 

    avanti  |  NETHERLANDS  |  不明  |  2010年07月31日

    OIBP化され1枚ものとして再発されたので,買い替えです.良くも悪くもこの演奏は,歴史的記録としての意味を持つものであって,それ以上でも以下でもないように思います.バーンスタインのマーラー9番を代表する演奏ではないでしょう.全体としてノリが悪いだけでなく,4楽章でトロンボーンが落ちてしまうのは致命傷です.ライヴならではのハプニングとみなすこともできますが,バーンスタインが生前発売に前向きでなかったことからも,彼のマーラー解釈をオケが理解しての演奏ではありません.この演奏の価値は,歴史的記録としての価値をどのように評価するかによると思います.

    6人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • ★★★★★ 

    再生へ向かうシニー  |  神奈川県  |  不明  |  2011年07月02日

    最高、これ以上はない、と思われたバルビローリ&BPOの演奏に強力なライヴァルが現れた!! それがこの演奏(これも同じBPO)。 ベルリンフィルって、客演に超大物が来ると凄まじい演奏をする。 (他にはザンデルリンクやヴァント、クライバーなど。今話題の佐渡さんは...??) だから、私はBPOは基本、客演指揮者(それも大物の)との演奏しか聴かない。 こういう現象が起こるのは、常任や音楽監督じゃ、いつも一緒にいるから慣れで、お互いの価値がわからなくなる、ということなのか? 奇跡的な一期一会的な大演奏はやはり超大物の客演にかぎる! (せっかくお金出して買うのだから、そういう価値がある演奏で、一枚に重みのある内容のCDを買いたい) さて、こんな全ての音に深い感情が込められた、聴いていてわくわくするマーラーの9番ははじめて。(バルビもかなり凄いけど、それとはまた違った凄さ) 個人的には、ブルレスケの最後の激しい追い込みに興奮させられ、随所に炸裂する(凄い響き方をする)ティンパニに興奮させられ、そして、最終楽章の凄まじい感情移入については..もう何も言うことはないでしょう。 この演奏が残っていて本当によかった..。 あと、この一期一会の大演奏が自分の誕生日(10月5日)にも演奏されたのは、どういう偶然か??

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  • ★★★★★ 

    gusutol  |  山梨県  |  不明  |  2011年04月10日

    これは繰り返し聴くものではない。またマーラーの9番を鑑賞するものでもない。なぜなら、ここにあるのは一期一会の赤裸々な音のドラマだから。そういう意味でなら、これに勝るものはまずないであろうし、匹敵するものもかぞえるほどしかあるまい。とにかく凄演とよぶにふさわしい、いや、それ以外の形容をもたない演奏である。

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  • ★★★★★ 

    sunny  |  兵庫県  |  不明  |  2011年01月31日

     聴いてみれば、まだリハーサルに近い様な、だが一期一会の名オーケストラと、自らの音楽を創り出そうとするバーンスタインの情念、格闘、奇跡がを呼び込んだ歴史的大演奏。特に4楽章は凄い。神がいるようだ。FMで放送されたとき、金子健志さんが、フルトヴェングラーのバイロイトの第九を、思い出したと言う、歴史的、記念碑、総決算的白熱演奏。私にとっては、宝物。ここまで力の入りまくった濃厚、情熱演奏は他にあるでしょうか。

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  • ★★★★★ 

    クラシック大好き  |  神奈川県  |  不明  |  2009年12月05日

    指揮者とオーケストラ組み合わせで当時バーンスタインとベルリン・フィルは音楽ファンの間では夢の組み合わせでした。カラヤン存命中に実現したそれもマーラーの第9シンフォニーにということで大変話題になりました。 バーンスタインとベルリン・フィルのリハーサルとコンサートのカーテンコールの写真は公開されたのですが、今では見ることができないのが残念です。演奏はバーンスタインの強烈な個性がベルリン・フィルに激しく鼓舞する形でスリリング極まりないものになりましたね。アンサンブルがどうとかいう以前にマーラーの個性をここまで色濃く投影した演奏はないのではないのでは。バーンスタインの思わず声に出てしまう気合がリアルでまさに とんでもないことが起こっていると思わずにいられない極限のライブだとやはり感じるのです。今回のリマスターが成功していることを祈ってます。

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  • ★★★★★ 

    フランツ  |  宮崎県  |  不明  |  2009年11月28日

    ACOとの演奏を聴いたあとこのCDを聴いたのですが、さすがBPOです。音の力、パワーが他のオーケストラとは全然違います。ACOのまろやかな音も魅力的なのですが、この曲に関しては僕はBPOの音が合っていると思います。他のレヴュアーの方もおっしゃっているように、確かに危うい演奏ですが、管も弦もその音が発するパワーが曲の持つ超ハイテンションな感情の噴出と慟哭、不安感、厭世観を聴き手の心に突き刺さってくるように響いています。そして、要所要所でみごとにクライマックスを作って音楽を織り成していくBPOの合奏力には改めて感動しました。2楽章のレントラーでさえ、唸り声というかバーンスタインの息使いがしっかり録音に捕えられていますが、それを聴くとバーンスタインが如何にこの演奏会に強い意気込みで臨んだか容易に想像できます。4楽章最後、2分音符の3連譜をBPO独特のヴィオラの深く豊かな音で聞いた後、もう何も言えない呆然とした気持ちになります。「すばらしい!」も「ブラヴォー!」も、そんな言葉も口に出来ない、したくない雰囲気です。そんな演奏は生演奏で無いのにCDでも滅多にありません。

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  • ★★★★★ 

    てつ  |  東京都  |  不明  |  2016年11月30日

    この演奏はオリンピックの銀メダルである。当時私は大学生だった。この演奏がNHKのFMで放送されたのは春だった。バーンスタインがベルリンフィルを振って、それも、マーラーの9番だった。万全の状態でエアチェックして、そのテープは宝物だった。私が死んだらこのテープを棺に入れて欲しいと思っていた。しばらくして少し冷静になって、スコア見ながら聞いたら、おいおいっていうほど、皆さんご指摘のようなミスも多かった。この演奏がベストフォームかというと、そうではないのは間違いない。それでも、それでも、この演奏には当時の状況を含めて何が違うものがある。バーンスタインにすれば、もっとやりたいことがあったはずだ。もっと突き抜けた演奏ができたかもしれないし、ベルリンフィルも同じだっただろう。もっとできたかもしれない、というもどかしさも含めてこのディスクは「その時の全力」の記録である。金メダルじゃない、だけどこの演奏には全力を尽くした銀メダルの輝きがある。皆さんも比較ではなく、この全力演奏の素晴らしさを聞いて欲しい。私は自分が辛くなるとこの演奏を聴く。また頑張ろうと思う。

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