無邪気と悪魔は紙一重 文春文庫

青柳いづみこ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167773571
ISBN 10 : 4167773570
フォーマット
出版社
発行年月
2010年03月
日本
追加情報
:
16cm,278p

商品説明

男を惑わせ、じらし、振りまわし、最後には破滅に追いやる、美しくも恐ろしい「宿命の女(ファム・ファタル)」。太宰治、泉鏡花、谷崎潤一郎、有島武郎から『マノン・レスコー』『カルメン』『サロメ』まで、小説とオペラに現れる彼女たちの本性を徹底分析し、女性そのものの本質に迫るスリリングな論考。

内容詳細

男を惑わせ、じらし、振りまわし、最後には破滅に追いやる、美しくも恐ろしい「宿命の女(ファム・ファタル)」。太宰治、泉鏡花、谷崎潤一郎、有島武郎から『マノン・レスコー』『カルメン』『サロメ』まで、小説とオペラに現れる彼女たちの本性を徹底分析し、女性そのものの本質に迫るスリリングな論考。

目次 : 1 無邪気と悪魔は紙一重/ 2 ファム・ファタルは男だった?/ 3 こばみ、じらす女たち/ 4 子宮は翻弄する/ 5 美しき勘違い/ 6 オペラになったファム・ファタル

【著者紹介】
青柳いづみこ : フランス国立マルセイユ音楽院首席卒業、東京芸術大学大学院博士課程修了。1990年、“残酷なやさしさをもって”により文化庁芸術祭賞受賞。演奏と執筆を両立させる希有な存在として注目を集め、師・安川加壽子の評伝『翼のはえた指』で第9回吉田秀和賞、祖父の評伝『青柳瑞穂の生涯』で第49回日本エッセイスト・クラブ賞、『六本指のゴルトベルク』で第25回講談社エッセイ賞受賞。2001年、『水の音楽』の書籍とCDを同時発売。2009年、エドガー・ポー生誕200年記念コンサートを開催(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • KAZOO さん

    この著者は、ミステリーの書評も書かれていますが、この本はさまざまな本やオペラの中から、女性の姿を活写されています。フランス語は知らないので、ファム・ファタールのニュアンスといったものがわからないのですが、悪女とまでは行かないけれど、自立心旺盛な女性をイメージしてしまいます。こんな本にこのような見方もあるのかなあということを知らされました。再読したい本もあります。

  • 黒い森会長 さん

    ファムファタルと言えば、カルメンや痴人の愛を思い浮かべるが、この本では、それ以外に、MGルイスの「マンク」や「阿寒に果つ」などが取り上げられる。白眉は「マノンレスコー」の解読。おもしろい。

  • どくばり・あり さん

    まる1年放置してた書評集。著者はピアニストでエッセイストでドビュッシー研究家。立派すぎて気圧されたのだろう。今日フト開くと、『痴人の愛』の頁には「もしナオミが単なるあやつり人形にすぎないとしたら、私の憎しみもあこがれも、やっかみも共感も、ハシゴをはずされて行き場がなくなってしまう…」とある。なんだ一緒? 青柳さんの文章は、確かな要約を叩き出す左手と、自由に読み筋を歌いあげる右手のバランスが絶妙。多彩なファムファタルが紹介されるが、再現芸術家としてのピアニストの完璧主義と悲哀を描いた藤田宜永『求愛』が秀逸。

  • noémi さん

    青柳いづみこさんは文筆家とピアニストという二足の草鞋を履いている。ピアノというデリケートな楽器を演奏するためか、オジイ様が仏文学者であったためか、紹介されている本はなまじっかの読書家でも読まないようなマニアックな本が多い。そしてその書評も「太宰治の描くかちかち山のアルテミスの化身のような」兎のように辛辣で、残酷であったりする。実に猛々しい文章なのだ。この書評は前述の通り、知らない本が多い。かといって濃すぎて、読むのはちょっと…みたいな本がほとんどだ。だが、感想はなるほどなぁと面白く読ませてもらった。

  • CBF さん

    (★★★☆☆) 美しくも恐ろしい「ファム・ファタル」。小説とオペラに現れる彼女たちの本性に迫る論考ー。 所謂"悪女"の捉え方が男女で全然違うというのは、納得!例えば『マノン・レスコー』が一般的に一途な青年と悪女の話とされているのに対し、デ・グリューはマノン側から見たらただのストーカー、という著者の見方には笑ってしまった。 『...こわいのは、結末が見えているのに、自分ではどうすることもできないことである。きっとこうなるだろうと思っていた通りにことが進む。その宿命に対して、我々は果てしなく無力である。』

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人物・団体紹介

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青柳いづみこ

1950年、東京都生まれ。ピアニスト、文筆家。フランス国立マルセイユ音楽院卒業。東京芸術大学博士課程修了。1990年、文化庁芸術祭賞受賞。99年『翼のはえた指』で吉田秀和賞受賞、2001年『青柳瑞穂の生涯』で日本エッセイストクラブ賞受賞、19年『六本指のゴルトベルク』で講談社エッセイ賞受賞。日本ショ

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